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突然の退去勧告…まずは冷静に対処を
大学院生で、しかも奨学金で生活されている状況での突然の退去勧告は、非常に辛い状況ですね。しかし、まずは冷静に対処することが大切です。感情的に対応せず、事実関係を整理し、法的根拠に基づいた対応を検討しましょう。
大家さんの言い分とあなたの権利
大家さんの言い分は「学部生向けの物件であること」「家のメンテナンスが必要であること」です。しかし、口頭での契約更新の了解があり、家賃も滞納なく支払っている状況では、大家さんの言い分だけでは、すぐに退去に応じる必要はありません。
特に重要なのは、契約期間の有無です。学部時代の4年間の契約は終了していますが、修士課程への継続を大家さんも了解していたという事実があります。これは、黙示の更新の可能性が高いです。黙示の更新とは、賃貸借契約の期間満了後も、双方とも特に異議を唱えずに賃貸借関係を継続することで、契約が更新されたとみなされるものです。
大家さんが「家のメンテナンス」を理由に挙げている場合も、その妥当性を検討する必要があります。本当にメンテナンスが必要なのか、そのためにあなたの退去が不可欠なのか、大家さんに具体的な説明を求めるべきです。
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具体的な行動ステップ
1. **証拠の収集:** 大家さんとの間の口頭での約束、家賃支払いの記録(領収書など)、大学からの斡旋に関する書類などを全て集めてください。これらの証拠は、後々の交渉や訴訟に非常に重要になります。
2. **大学への相談:** 大学の担当部署に相談しましょう。大学が斡旋した物件であるため、大学側も責任を負う可能性があります。大学側が大家さんと交渉してくれるかもしれませんし、代替物件の斡旋なども期待できます。
3. **弁護士への相談:** 状況が複雑で、自身で解決するのが難しいと感じたら、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの権利を擁護し、適切な解決策を提案してくれます。初期相談は無料の法律事務所も多いので、まずは相談してみましょう。
4. **書面での交渉:** 大家さんとの交渉は、必ず書面で行いましょう。口頭での約束は曖昧になりがちですが、書面であれば証拠として残ります。退去勧告の理由、具体的な期日、引っ越し費用負担などの点を明確に記した書面を送り、回答を求めましょう。
5. **内容証明郵便:** 書面での交渉がうまくいかない場合、内容証明郵便で再度、主張を伝えましょう。内容証明郵便は、送付記録が残るため、証拠として非常に有効です。
引っ越し費用は請求できる?
大家さんの都合による一方的な退去勧告の場合、引っ越し費用を請求できる可能性があります。これは、民法上の「損害賠償請求」という形で請求できます。ただし、請求できるためには、大家さんの行為が違法であることを証明する必要があります。弁護士に相談して、請求の可能性を検討しましょう。
院生だからという理由の妥当性
大家さんの「院生は社会人みたいなもの」という主張は、法的根拠がありません。賃貸借契約は、年齢や職業に関わらず、契約内容に従って履行されるべきものです。この主張は、不当な理由による退去勧告と言えます。
専門家の視点:弁護士からのアドバイス
弁護士に相談することで、あなたの権利を明確に理解し、適切な対応策を立てることができます。弁護士は、大家さんとの交渉、訴訟手続き、損害賠償請求など、あらゆる面でサポートしてくれます。特に、口頭での契約更新の了解をどのように証拠として提示し、法的根拠をどのように構築するかが重要になります。弁護士は、これらの点を考慮し、最善の戦略を提案してくれるでしょう。
まとめ:冷静な対応と専門家の力を借りて
突然の退去勧告は、非常に精神的に辛いものですが、冷静に対処し、適切な手順を踏むことで、状況を改善できる可能性があります。大学への相談、弁護士への相談、書面での交渉などを活用し、あなたの権利をしっかりと守りましょう。 焦らず、一つずつステップを踏んでいくことが大切です。