多頭飼育における猫の奇妙な行動：犬と猫の共存空間におけるトイレシーツと猫の不思議な関係

猫の行動についての質問です。犬3匹（♂2♀1）と、猫1匹（♀、ロシアンブルー）を一緒に飼っているのですが、猫のほうが少し不審な行動をしていて、どのように対応すれば良いか悩んでいます。私の家では、犬のトイレ、猫のトイレ、猫の遊び場所が一緒になった９畳ぐらいの専用の部屋があります。犬たちがその部屋を使う時は、トイレをする時だけですが、猫はそこで昼寝をしたりしています。ある時隣の部屋のリビングで犬たちと過ごしていると、その部屋からカサカサと音がしていて、何だろうと思って見てみると、猫が犬たちのトイレシーツに対して、砂をかくように（猫がトイレをして砂で隠すようなしぐさと一緒です）カサカサしていました。私に気づいても止めず、２,３分経つと気がすんだのか止めました。その時は、変なことしているな、と思っただけなのですが、その後何回か同じような姿を見て心配になりました。この行動は、何か理由があるのでしょうか？ちなみに犬と猫は、特別仲は良くないですが、ケンカも殆どしないし普通だと思います。

Contents

1 猫の行動の謎：犬のトイレシーツを「埋める」行動の解釈
2 インテリアとの関連：多頭飼育に適した空間づくり
3 まとめ

猫の行動の謎：犬のトイレシーツを「埋める」行動の解釈

猫が犬のトイレシーツに砂をかけるような行動をする理由は、いくつかの可能性が考えられます。単純な遊びの可能性から、ストレスや不安、あるいは縄張り意識といった複雑な感情表現まで、様々な要因が絡み合っている可能性があります。以下、具体的な可能性と、飼い主さんができる対応策を詳しく解説します。

1. 遊びの可能性

猫は好奇心旺盛で、新しい物や刺激的な動きに強い興味を示します。犬のトイレシーツは、猫にとって未知のテクスチャや感触を持つ「おもちゃ」として認識されている可能性があります。特に、シーツが少しめくれていたり、犬の尿や糞の臭いが残っていたりすると、猫の狩猟本能を刺激し、砂をかけるような行動につながるかもしれません。

対応策：犬のトイレシーツを完全に覆うタイプのトイレトレーを使用する、またはシーツをしっかりと固定し、猫が触れにくいように工夫してみましょう。猫用の新しいおもちゃを提供することで、猫の遊びの対象をそちらにシフトさせることも有効です。

2. ストレスや不安からの行動

多頭飼育において、猫は犬の存在によってストレスを感じている可能性があります。特に、共有スペースが狭かったり、犬との距離が近すぎる場合、猫は安全な場所を確保できず、不安を感じているかもしれません。犬のトイレシーツを「埋める」行動は、この不安やストレスを軽減するための行動かもしれません。猫は、犬の臭いを消すことで、自分の安心できる空間を作り出そうとしている可能性があります。

対応策：猫が安全に過ごせる、犬から離れた隠れ家となる場所を確保しましょう。キャットタワーや、猫専用のベッド、あるいは段ボールハウスなどを設置することで、猫が安心して休息できる空間を提供できます。フェロモン製品（フェリウェイなど）を使用するのも有効です。また、犬と猫の接触時間を調整し、それぞれが自由に過ごせる時間を確保することも重要です。

3. 縄張り意識の表れ

猫は縄張り意識が強い動物です。犬のトイレシーツは、犬の臭いが強く残る場所であり、猫にとって「侵入者」の痕跡として認識されている可能性があります。猫は、自分の縄張りを主張するために、犬の臭いを消そうと、砂をかけるような行動をとっているのかもしれません。

対応策：猫が自分の縄張りを主張できる場所を確保しましょう。猫が自由に登ったり、くつろいだりできるキャットタワーや棚などを設置し、猫が自分のテリトリーだと認識できる場所を作ることで、縄張り意識によるストレスを軽減できます。猫専用のトイレや、猫が好む香りのアイテム（キャットニップなど）を設置するのも有効です。

4. 嗅覚の刺激

猫は犬よりも嗅覚が優れており、犬のトイレシーツに残る臭いに強い反応を示す可能性があります。特に、犬の尿や糞の臭いは、猫にとって刺激的な臭いであるため、それを「埋める」ことで、臭いを軽減しようとしているのかもしれません。

対応策：犬のトイレをこまめに清掃し、臭いを抑えるようにしましょう。消臭効果の高いトイレシートや、消臭スプレーを使用するのも有効です。また、猫のトイレも清潔に保ち、猫が快適にトイレを使用できるように配慮することが重要です。

専門家の意見：獣医や動物行動学者への相談

上記の対応策を試しても改善が見られない場合は、獣医や動物行動学者に相談することをお勧めします。専門家は、猫の行動を詳しく分析し、具体的な原因を特定し、適切な解決策を提案してくれます。

インテリアとの関連：多頭飼育に適した空間づくり

猫の行動問題を解決するためには、インテリアにも工夫が必要です。９畳の部屋を犬と猫が快適に過ごせる空間に設計し直すことで、ストレスを軽減し、共存関係を良好に保つことができます。

空間の分割とゾーニング

９畳の部屋を、犬のトイレエリア、猫のトイレエリア、猫の遊びエリア、そして犬と猫の共有エリアなどに分けてみましょう。猫が安心して過ごせる隠れ家となる空間を確保し、犬が自由に動けるスペースも確保することが重要です。パーテーションや家具などを利用して、空間をうまく区切ることが有効です。

垂直空間の活用

猫は高い場所を好むため、キャットタワーや棚などを設置して、猫が自由に登ったり、くつろいだりできる垂直空間を確保しましょう。これにより、猫は犬から離れて安全に過ごせる場所を得ることができます。

素材と色の選択

猫が落ち着ける空間を作るために、素材や色にも気を配りましょう。例えば、猫が爪とぎしやすい素材の家具は避け、猫がリラックスできる落ち着いた色合いの家具やインテリアを選びましょう。

まとめ

猫が犬のトイレシーツに砂をかける行動は、遊び、ストレス、縄張り意識、嗅覚の刺激など、様々な要因が考えられます。まずは、猫が安全で快適に過ごせる環境を整え、猫と犬の接触時間を調整するなど、上記の対応策を試してみましょう。それでも改善が見られない場合は、獣医や動物行動学者に相談することをお勧めします。インテリアの工夫も、多頭飼育における猫のストレス軽減に大きく貢献しますので、空間設計にも配慮しましょう。