多頭飼育における愛犬の本気噛みとリーダーシップ確立:具体的な解決策

Mダックス(♂/1歳)の本気噛みについて。飼い始めた時からずっと私が全て躾をやっていて、噛み癖も甘噛みされたら大げさに低い声で痛い!と言ってずっと躾けていたのですが、大きくなった今その躾が全く効いていないようなのです。今年に入って私自身、五度程皮膚の肉が見えるぐらい噛まれて病院に行かなければいけない程の本気噛みをしてくるようになりました。つい昨日も噛まれて左手の親指を結構切ったばかりで、これはもう限界かなと感じたので、質問させて頂きます。家に住んでいるのは、父、母と私(16歳)です。父と母には噛みません。父には散歩を連れていって貰えるから、母はエサやおやつをくれるから、で大好きなんだと思います。私はたまに遊ぶ程度(ボールを投げて持ってこさせてまた投げる遊び)で私の部屋にハウスがあるので家に来た時から常に一緒に居ます。私が抱っこしようとすると逃げたり、おいで。と呼んでも来ません。反対に母や父には飛んでいきます。私と二人の時は少し興奮して本気噛みをしても直ぐに落ち着いて反省したように身を小さくするのですが、母が居る時だけ、気に食わない事(母に触ろうとしたり、母がおやつをあげるのを阻止しようとしたり、私が愛犬を抱っこしようとする)があると本気で噛んできます。その時の力は強く手を引いても抜けず余計に強く噛まれて引っ張られるので、痛い!と言っても更に強く噛むし、手を噛めないように身体で隠したりしても腕を噛んで来て内出血していたりで、母が止めないと収まらないんです。しかも、その時、母は必ずおやつを遠くに投げて止めているので「噛む=ご褒美が貰える」と勘違いしてしまっているのでは無いかと思っています。私以外にも、お客さんのジーパンを本気で噛んでたりする事もあって誰かに危害を加えてしまうんじゃないかと不安です。口輪も買ってつけてみたのですが、自分で取ってしまうので効果がありません。無料の躾相談みたいなのには行ってリードを常に付けて噛まれたら引っ張る。という事を教わったのですが、リードを常に付けておくとリードを噛んでしまって玩具にしてしまうので、断念。私が欲しいと言って買って貰った犬なのに今は母が居たりするといつ本気噛みをされるか分からず、怖くて触れないのでクレートに入れています。愛犬にリーダーとして認めさせる方法と本気噛みを辞めさせるにはどうしたら良いでしょうか?

問題の本質:噛み癖と家庭内での順位争い

愛犬の本気噛みは、単なる甘噛みや遊び噛みとは異なり、深刻な問題です。質問者様のケースでは、家族内での犬の順位、特に質問者様と母親との関係における順位争いが、噛み癖の根本原因となっている可能性が高いと考えられます。

犬は群れで生きる動物であり、群れの中では明確な順位(ヒエラルキー)が形成されます。 リーダーは群れの安全と秩序を維持する役割を担い、その指示に従うことで群れ全体が安定します。 質問者様の愛犬は、母親をリーダーと認識し、質問者様に対しては服従する必要性を感じていない、もしくは質問者様をリーダーとして認めていない可能性があります。 母親がおやつを与えることで、犬は母親を「資源の提供者=上位」と認識していると考えられます。

さらに、母親が噛まれた際に、おやつを投げることで、噛む行動が「ご褒美」につながっているという間違った学習を犬にさせてしまっている点も問題です。

具体的な解決策:リーダーシップ確立と噛み癖の改善

愛犬の本気噛みを改善するためには、以下の3つのステップを踏む必要があります。

ステップ1:リーダーシップの確立

* 食事管理: 犬の食事は、質問者様が直接与えるようにします。 食事の時間は、犬が質問者様に従順であることを確認する絶好の機会です。 食事の前に「待て」の指示を行い、落ち着いてから与えることで、質問者様への服従を促せます。
* 散歩: 散歩は、リーダーが先導するものです。 犬がリードを引っ張る場合は、方向転換したり、立ち止まったりすることで、犬にペースをコントロールさせる必要があります。 リードを噛む場合は、より丈夫なリードを使用し、噛んだ瞬間に方向転換するなど、犬がリードを玩具として扱えないようにします。
* 遊び: 遊びも、リーダーがコントロールします。 犬が興奮しすぎている場合は、遊びを中断します。 質問者様主導で遊びを始める、終わらせることを徹底しましょう。
* ハウス・クレートの活用: ハウスやクレートは、犬が落ち着ける安全な空間として活用します。 しかし、罰として使用するのは避けましょう。 犬が自らハウスやクレートに入ることを促し、褒めて安心感を高めることが重要です。
* ボディランゲージ: 犬に対しては、威圧的な態度ではなく、落ち着いて、自信に満ちた態度で接することが重要です。 視線を合わせすぎず、軽く見下ろすような姿勢を心がけましょう。

ステップ2:噛み癖の改善

* 噛まれた時の対処法: 噛まれた際に「痛い!」と叫ぶだけでは効果がありません。 犬は人間の感情を理解できません。 噛まれたら、すぐに犬から離れ、数分間無視します。 これは、犬にとって「嫌な行動」として認識させるための重要なステップです。 その後、落ち着いてから、犬と穏やかに接します。
* 代替行動の学習: 犬は、噛むことでしか欲求を満たせない状態になっている可能性があります。 噛む代わりにできる行動(おもちゃで遊ぶ、座る、待てなど)を教え、その行動を褒めることで、代替行動を学習させます。
* 母親への指導: 母親にも、犬への接し方について理解してもらう必要があります。 おやつを与える際にも、犬が落ち着いてから与えるように指導し、「噛む=ご褒美」という間違った学習を修正する必要があります。 母親が犬を叱る際には、犬が理解できる方法で行うように指導しましょう。
* 専門家の活用: どうしても改善しない場合は、動物行動学の専門家やドッグトレーナーに相談することをお勧めします。 専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な解決策を見つけることができます。

ステップ3:環境整備

* 安全な空間の確保: 犬が落ち着いて過ごせる安全な空間を確保しましょう。 これは、クレートやハウスだけでなく、犬が自由に過ごせるスペースも含まれます。
* 危険物の撤去: 犬が口にしてはいけないもの(電気コード、薬など)は、犬の手の届かない場所に保管しましょう。
* 適切な運動: 十分な運動は、犬のストレス軽減に役立ちます。 毎日、十分な散歩や運動の時間を確保しましょう。

専門家の視点:多頭飼育におけるリーダーシップの重要性

動物行動学の専門家によると、多頭飼育においては、リーダーシップの確立が非常に重要です。 リーダーが明確でない場合、犬同士の順位争いが激化し、噛み癖やその他の問題行動を引き起こす可能性があります。 質問者様のケースでは、母親と犬の関係が、質問者様と犬の関係に影響を与えていると考えられます。 そのため、家族全員で犬への接し方を統一し、質問者様をリーダーとして認識させることが重要です。

まとめ:継続的な努力と家族の協力が不可欠

愛犬の本気噛みを改善するには、リーダーシップの確立、噛み癖の改善、そして環境整備の3つのステップを継続的に行う必要があります。 また、家族全員で犬への接し方を統一し、協力することが不可欠です。 すぐに効果が出なくても、諦めずに継続することで、必ず改善が見られます。 必要であれば、専門家の力を借りることも検討しましょう。 愛犬との良好な関係を築き、安全で幸せな生活を送るために、ぜひ頑張ってください。

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