多頭飼育におけるコーギーの興奮状態と解決策

犬が常に興奮状態で困っています。長文です。6歳のコーギーの問題行動に困り果てています、お知恵をお貸しください。我が家は1歳のゴールデンレトリバー、二歳の猫二匹で仲良く暮らしていました。8ヶ月前、ロクに面倒を見ないという理由で私の家族から、コーギーを引き取りました。コーギーは6歳に見えないほど元気がよく、しかし餌を取られそうになると飼い主に噛み付く行動をしたりインターホンがなると吠えたり、困ったところもある子でした。私も前からちょくちょくコーギーとは会っていたので、あまり散歩に連れて行かない、遊ばないという話を聞き哀れに思い自分が引き取ることにしました。(家族も賛成)ゴールデンとはたまに喧嘩をするものの、大した問題もなく済んでいるのですが猫に対しての行動が異常でした。馴れない環境に連れて来られ、落ち着かない、不安、あると思います。しかも散歩でもあまりなじみのない猫がいるのです。興味もあって猫を追い掛け回していました。最初だけですぐ飽きると思い、1ヶ月間様子を見ていたのですが部屋中を終始うろついていて、全く落ち着く気配がありません。猫も落ち着けないだろうと思い、部屋を分けてみたのですが猫のいる扉をなんとか開けようと爪や歯を立てていて、扉はぼろぼろです。猫の姿が見えなくなると、必死で探し回り、部屋が荒れ果ててしまいました。注意したり怒ったり、こっちの方が楽しいよーと注意を引き付けても全く見向きもしません。このままじゃ生活できないということで、犬の訓練学校に半年間コーギーを預けました。警察犬も多く扱っている、ネットなどで評判のいいところを選びました。訓練校の方に問題行動をお話したところ、「服従訓練をきちんとすれば、注意したときに言うことをきく」と仰られたので半年間コーギーをお願いしました。4ヶ月過ぎてからは週一で訓練所に通い、飼い主の私もきちんと犬を服従させれるよう指導を受け一緒に訓練をしました。そして一ヶ月前、半年間の訓練を終えたコーギーが帰ってきました!何も変わっていませんでした。帰宅してすぐでは興奮もあるだろうから徐々に慣れて落ち着くだろうと思い様子を見ましたがこの一ヶ月間、半年前と変わらず猫を追い掛け回し、猫がじっとしてるときでも部屋を常に走り回ってる状態です。ゴールデンや猫も落ち着いて暮らすが出来ませんし何よりこんなに四六時中興奮していてはコーギーが死んでしまうんじゃないかと心配しております。飼い主側の身勝手でこうなってしまったことを反省しています。今後どうすればよいのか分からず途方にくれています。どうか、アドバイスをお願いします補足キャットタワーは既にあり、猫はその上にいる時があるのですが下ではコーギーが常にそわそわしながらタワーの周りを回っています。攻撃する訳ではありませんが、猫が動かなくともコーギーはずっと興奮しています

コーギーの興奮状態の原因を探る

長年、犬の行動学を研究してきた獣医の視点から、このケースを分析してみましょう。まず、コーギーの興奮状態は、単に「エネルギー過剰」というだけでなく、環境の変化への適応不全、不安、そして猫への狩猟本能が複雑に絡み合っている可能性が高いと考えられます。

環境の変化と不安

8ヶ月前に新しい環境に来たこと、そして以前の飼い主による十分な社会化や運動不足が、コーギーの不安定な行動に繋がっている可能性があります。犬はルーティンを好み、変化に敏感です。新しい家族、新しい家、そして猫という新しい存在は、コーギーにとって大きなストレスになっていると考えられます。

猫への狩猟本能

コーギーは、猫を「獲物」として認識している可能性があります。これは犬種特有の性質ではなく、多くの犬種に見られる本能的な行動です。特に、十分な社会化トレーニングを受けていない場合、この本能が強く表れる傾向があります。

訓練校の効果の検証

半年間の訓練校での経験にも関わらず、変化が見られないのは、訓練内容がコーギーの根本的な問題に対処できていなかった可能性を示唆しています。服従訓練は重要ですが、不安やストレス、狩猟本能といった感情的な問題に対処するには、より包括的なアプローチが必要です。

具体的な解決策と実践的なアドバイス

コーギーの興奮状態を改善するためには、以下のステップを踏むことが重要です。

1. 環境の整備と安全確保

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猫のための安全空間の確保:

猫がコーギーから安全に逃げ込める場所を確保することが最優先です。高い場所(キャットタワーだけでなく、猫専用の棚やベッドなど)を複数用意し、コーギーが届かない場所に猫が自由にアクセスできるようにしましょう。
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コーギーのための落ち着ける場所:

コーギーにも、自分の安全な空間が必要です。クレートやベッドなどを用意し、落ち着ける場所として認識させましょう。
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部屋のレイアウトの見直し:

猫とコーギーの接触機会を最小限にするため、部屋のレイアウトを見直してみましょう。例えば、猫の活動範囲とコーギーの活動範囲を物理的に分ける工夫が必要です。ベビーゲートなどを活用するのも有効です。

2. 行動修正トレーニング

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専門家のサポート:

訓練校での経験がうまくいかなかったことを踏まえ、今度は動物行動学に詳しい専門家(獣医行動学者、ドッグトレーナーなど)に相談することを強くお勧めします。専門家は、コーギーの行動を詳細に観察し、適切なトレーニングプランを作成してくれます。
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ポジティブ・リインフォースメント:

罰を与えるのではなく、良い行動を褒めて強化するポジティブ・リインフォースメントを徹底しましょう。おやつや褒め言葉で、落ち着いて行動した時を積極的に褒め、強化します。
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脱感作と対抗条件づけ:

猫の存在に対する恐怖や興奮を徐々に軽減させる「脱感作」と、猫の存在と同時にリラックスできる経験を結びつける「対抗条件づけ」を組み合わせたトレーニングが効果的です。例えば、猫の写真を遠くから見せることから始め、徐々に距離を縮めていきます。同時に、おやつを与えたり、優しく撫でたりすることで、猫の存在をポジティブな経験と結びつけます。
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運動と遊び:

コーギーのエネルギーを適切に発散させることが重要です。毎日、十分な散歩や運動の時間を確保しましょう。また、知的な刺激を与えるため、おもちゃを使った遊びを取り入れることも効果的です。

3. 継続的な観察と記録

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行動記録:

コーギーの行動を詳細に記録しましょう。いつ、どのような状況で、どのような行動を示したのかを記録することで、問題行動のパターンを把握し、効果的な対策を立てることができます。
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専門家との連携:

専門家と定期的に連絡を取り、トレーニングの進捗状況を報告し、必要に応じてアドバイスを求めましょう。

事例:成功事例から学ぶ

あるドッグトレーナーは、同様のケースで、飼い主と共に「猫の存在を無視する」トレーニングを実施しました。最初は、猫が視界に入っても、コーギーに一切反応しないよう飼い主が徹底的に無視する訓練を行いました。同時に、コーギーが落ち着いていれば、褒めて強化しました。数週間かけて、徐々にコーギーは猫の存在に無関心になり、興奮状態が改善した事例があります。

専門家の視点:獣医行動学者からのアドバイス

獣医行動学者の視点から、重要なのは「コーギーの感情に寄り添うこと」です。単に服従させるのではなく、不安やストレスを軽減し、安全な環境を提供することで、コーギーは自然と落ち着いてきます。焦らず、根気強く、専門家の指導の下でトレーニングを進めていくことが大切です。

まとめ

コーギーの興奮状態は、環境の変化、不安、狩猟本能など、複数の要因が複雑に絡み合っている可能性があります。解決策は、環境の整備、行動修正トレーニング、そして継続的な観察と記録を組み合わせた包括的なアプローチです。専門家のサポートを得ながら、焦らず、根気強く取り組むことで、必ず改善が見られるはずです。

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