雄猫同士のマウンティングについて 雄猫2匹を飼っています。先住猫は4年前に近所で瀕死の状態だったのを保護しました。現在の年齢は6,7歳です。もう一匹はボランティアの人から一時預かりしていた子猫です。先住猫ともこちらが心配するほど、威嚇や喧嘩もなかったので、情も移りそのまま飼うことにしました。2匹飼うことになってから、もう1年半経っています。 ただ最近、先住猫がよく新入り猫にマウンティングするようになりました。 2匹とも去勢は済んでいます。普段は2匹揃って寝ていたりする時もあるし、一匹がもう一匹をグルーミングしてあげたりもしています。 新入り猫がもうすぐ2歳になります。成長したのが原因でしょうか? 猫はゲージなどには入れず、どの部屋にも行き来できるようになっているので、普段はお互い好きなところで過ごしています。 先住猫がマウンティングしたときは、叱らずなだめながら、ゆっくりと離すようにしてます。 新入り猫もされっぱなしというわけではなく、後ろ足などで抵抗していますが… あまり心配せずにこのまま見守っておけばよいのか 先住猫、新入り猫にもストレスがたまらないような工夫、アドバイスがあればお願いします。 どちらかを手放すなんてことは全く考えていないので、そういったご回答はご遠慮願います。
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猫同士のマウンティング:原因と解決策
ご質問ありがとうございます。6~7歳ともうすぐ2歳、去勢済みの雄猫2匹の生活で、先住猫が新入り猫にマウンティングするようになったとのこと。普段は仲が良い様子で、グルーミングなども見られるとのことですので、深刻な問題ではない可能性が高いですが、猫たちのストレス軽減のためにも、原因と対処法を検討していきましょう。
マウンティング行動の原因
去勢済みであっても、マウンティング行動は様々な原因で起こりえます。
- 順位付け:猫社会では、順位を決め、安定した関係を築くためにマウンティングが行われることがあります。特に、新入り猫が成長し、先住猫との力の差が縮まったことで、順位の再確認が行われている可能性があります。
- 遊び:マウンティングが必ずしも攻撃的な行動とは限りません。遊びの一環として行われることもあります。猫の遊び方は人間とは異なるため、私たちが見て「マウンティング」と判断した行動も、猫同士にとっては遊びの一種かもしれません。
- ストレス:環境の変化、新しい猫の導入、その他ストレス要因によって、マウンティング行動が増えることがあります。例えば、トイレが不足していたり、隠れ家が少ない環境もストレスの原因となります。
- ホルモンの影響:去勢手術後でも、ごくわずかなホルモンの影響が残っている可能性があります。ただし、これは他の要因と比べて影響は小さいと考えられます。
具体的な解決策とアドバイス
- 環境エンリッチメント:猫が自由に過ごせる空間は確保されているとのことですが、猫がストレスを感じずに過ごせるよう、環境をさらに豊かにしましょう。具体的には、以下の点を考慮してみてください。
- 高い場所の確保:猫は高い場所を好むため、キャットタワーや棚などを設置し、それぞれが落ち着いて過ごせる場所を確保しましょう。これは、順位争いによるストレス軽減に効果的です。
- 隠れ家の設置:猫は安全な隠れ家を求めます。猫用ハウス、ダンボールハウスなどを複数設置し、それぞれが好きな場所に逃げ込めるようにしましょう。これは、マウンティングによるストレスを軽減するのに役立ちます。
- 複数のトイレと給水器:猫の数より多くのトイレと給水器を用意しましょう。トイレが不足していると、ストレスの原因となります。場所も分散させると効果的です。
- 遊びの時間:毎日、十分な時間をかけて猫と遊んであげましょう。猫じゃらし、ボール、おもちゃのネズミなど、色々な種類の玩具を用意し、猫が飽きないように工夫しましょう。これは、猫のエネルギーの発散にも繋がります。
- 垂直空間の活用:キャットウォークや壁掛け式の棚などを設置して、猫が自由に動き回れる垂直空間を作りましょう。これは、猫の運動不足解消にも繋がります。
- フェロモン製品の活用:猫用フェロモン製品(Feliwayなど)を使用することで、猫の安心感を高め、ストレスを軽減する効果が期待できます。獣医さんに相談の上、適切な製品を選びましょう。
- マウンティングの際の対処法:先住猫がマウンティングしている際に、叱るのではなく、優しくなだめて離すようにしているとのことですが、これは適切な対応です。無理に引き離そうとせず、猫が落ち着くまで見守ることも重要です。
- 専門家への相談:状況が改善しない場合、またはマウンティング行動が激しく、猫が怪我をする危険性がある場合は、獣医さんや動物行動学の専門家に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、より適切な対応策を見つけることができます。
インテリアと多頭飼育
猫が快適に過ごせる空間を作るためには、インテリアにも工夫が必要です。
猫に優しいインテリア
- 素材:猫が爪とぎをすることを考慮し、爪とぎしやすい素材の家具は避けるか、保護シートなどを貼ることを検討しましょう。また、猫が噛んだり引っ掻いたりしても大丈夫な丈夫な素材の家具を選ぶことが重要です。
- 色:猫は明るい色よりも落ち着いた色を好みます。グレーやベージュなどの落ち着いた色合いのインテリアは、猫のストレス軽減に役立ちます。今回のケースでは、グレーを基調としたインテリアがおすすめです。
- レイアウト:猫が自由に動き回れるように、家具の配置に工夫を凝らし、隠れ家となるスペースを確保しましょう。また、猫がジャンプしやすいように、キャットウォークや棚などを設置することも効果的です。
- 安全性:猫が誤って口に入れても安全な素材の家具や雑貨を選びましょう。また、猫が登ったり落ちたりする危険性がないように、家具の配置や高さにも注意が必要です。
まとめ
猫同士のマウンティングは、必ずしも問題行動とは限りませんが、猫のストレス軽減のためにも、環境エンリッチメントや適切な対処法を実践することが重要です。状況に応じて獣医さんや専門家に相談することも検討しましょう。猫が快適に暮らせる空間づくりを心がけ、多頭飼育を楽しみましょう。