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鉄筋コンクリート住宅でのマルチケーブル配線:壁面への固定とケーブルカバー選び
部屋と部屋の間のマルチケーブル配線、特に天井裏や床下を通さずに壁面に沿わせる方法について、具体的な金具やケーブルカバーの選定方法を解説します。直径23mmという太いケーブルの取り回しは、見た目だけでなく、安全面も考慮する必要があります。
1. 壁面への固定金具:適切なタイプと選び方
鉄筋コンクリートの壁にボードが貼られた構造では、直接ビス留めが難しい場合があります。鉄筋の位置が不明なため、下地探しは必須です。下地探しには、下地センサーが役立ちます。センサーで適切な位置を確認してから、以下の金具を検討しましょう。
- マグネット式ケーブルホルダー: 磁石で壁に貼り付けるタイプ。手軽で取り付け簡単ですが、壁の材質によっては保持力が弱いかもしれません。鉄筋コンクリートの場合、磁石の吸着力が弱く、ケーブルの重さで落下する可能性があります。そのため、このタイプはあまりおすすめできません。
- 粘着式ケーブルホルダー:強力な粘着テープで壁に貼り付けるタイプ。こちらも手軽ですが、長期間の使用や重量のあるケーブルには不向きです。特に、マルチケーブルのように太くて重いケーブルには、剥がれるリスクが高いです。
- ネジ止め式ケーブルホルダー:下地を探し、適切な位置にネジで固定するタイプ。最も安定性が高く、太いケーブルにも対応できます。鉄筋コンクリートの場合、下地探しを行い、ボードに合わせた適切な長さのネジを使用することが重要です。
- 壁面配線用モール:ケーブルを収納するだけでなく、壁面への固定も兼ね備えています。様々なサイズがあり、23mmのケーブルに対応するものを選べば、見た目もすっきりします。ただし、モール自体が大きくなるため、設置場所のスペースを十分に確保する必要があります。
ネジ止め式ケーブルホルダーを選ぶ場合は、石膏ボード用のネジを使用しましょう。通常のネジではボードを貫通してしまい、壁に固定できません。また、ケーブルの太さに合わせたホルダーを選ぶことも大切です。
2. ケーブルカバーの選定:サイズと素材に注目
直径23mmのマルチケーブルに対応するケーブルカバーを見つけるのは難しいかもしれません。しかし、諦める必要はありません。いくつかの選択肢があります。
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- 大型のケーブルカバー:ホームセンターやオンラインショップで、直径23mm以上のケーブルに対応した大型のケーブルカバーを探してみましょう。材質は、PVC製や樹脂製など、耐久性のあるものがおすすめです。サイズを確認し、余裕を持ってケーブルが収納できるものを選びましょう。
- 複数の小さなケーブルカバーを組み合わせる:一つの大きなカバーが見つからない場合は、複数の小さなケーブルカバーを組み合わせるのも有効です。ケーブルを束ねて、複数のカバーで覆うことで、保護と見た目の改善を両立できます。
- オーダーメイドのケーブルカバー:どうしても適切なカバーが見つからない場合は、オーダーメイドで製作することも検討できます。専門業者に相談すれば、希望のサイズとデザインのカバーを作製してもらえます。
- 配管カバーの活用:配管用のカバーを使用することも可能です。ホームセンターなどで様々なサイズが販売されています。ケーブルの太さに合ったサイズを選び、しっかりと固定しましょう。
ケーブルカバーを選ぶ際には、素材の耐久性とケーブルの収納スペースに注目しましょう。また、壁の色やインテリアに合わせた色を選ぶことで、より自然な仕上がりになります。グレーの壁であれば、グレー系のケーブルカバーがおすすめです。
3. 安全性と施工のポイント
配線作業を行う際は、安全に配慮しましょう。
- 感電事故防止:作業前に必ずブレーカーを落とし、電源を遮断しましょう。
- 落下防止:ケーブルホルダーやケーブルカバーをしっかりと固定し、ケーブルが落下しないように注意しましょう。
- 専門業者への依頼:配線作業に不安がある場合は、電気工事の専門業者に依頼することをおすすめします。専門家の知識と技術によって、安全で確実な施工を行うことができます。
4. グレーインテリアへの調和
グレーの壁面は、多くのインテリアスタイルに合わせやすい落ち着いた色です。ケーブル配線も、インテリアの一部として考え、全体的な調和を意識しましょう。
- グレー系のケーブルカバー:壁の色に合わせたグレー系のケーブルカバーを選ぶことで、配線が目立ちにくくなります。
- モールや配管カバーの色:グレーの壁に合うように、ホワイトやシルバー、ダークグレーなどのモールや配管カバーを選ぶのも良いでしょう。
- 隠蔽配線:可能であれば、壁の中にケーブルを埋め込む隠蔽配線も検討してみましょう。専門業者に依頼する必要がありますが、最もすっきりとした仕上がりになります。
まとめ
マルチケーブルの壁面配線は、適切な金具とケーブルカバーを選ぶことが重要です。鉄筋コンクリートの壁では、下地探しを行い、ネジ止め式ケーブルホルダーを使用するのが最も安全で確実な方法です。ケーブルカバーは、サイズと素材に注意し、壁の色やインテリアに合わせたものを選びましょう。安全に配慮し、必要であれば専門業者に依頼することで、美しく、安全な配線を実現できます。