地震被害を受けた集合住宅:修繕と退去に関するQ&A

地震被害での質問があります。東京で集合住宅の一室を借りています。地震で、家財が色々破損しましたが、地震保険(家財)に入っていたので問題なしです。ですが、外壁、内装ともに被害を受けています。自宅マンションは大きくなく、1フロア2部屋で5階建てです。一階部分はテナント、後は住居です。建物はALC鉄骨と聞いています。この構造は、ものすごい揺れでしたが、構造上仕方ないのでしょうか?隣の酒屋は瓶一本割れておらず、自宅は足の踏み場もなく色々なものが散乱していました。内装はボードを打ち付けてクロスを貼っている状態ですが、地震で縦横にひびが入っています。壁の角は割れて隙間が開いています。横に走るひびは押しつぶされたようなひびです。全ての部屋に同じようなひびがあります。お風呂もトイレも。押し入れや建具、部屋を分ける柱のような物もズレが生じています。押し入れの襖も全開できません。外壁はタイルのようなもので覆われていて、現状至る所にひびはあり、剥がれ落ちています。また、色々な部分が浮いている状態で今にも剥がれ落ちそうです。鉄筋部分が数か所、剥き出しです。上記のようなマンションに住んでいて大丈夫か不安です。仲介業者に問い合わせしたところ、管理は大家さんとのことでした。内装にひびが入っている状態で住んでいるのは不安なので、リフォーム(修繕)してほしいのですが、その場合、クロスボードの貼り替え作業をしなくてはいけないと思います。その間住んでいては問題があるように感じます。このような状況で退去しなければいけない場合、支払っている敷金2カ月分、退去するにあたっての引っ越し費用(敷金、礼金、引っ越し業者)は請求出来るのでしょうか???現状8部屋の内今も住んでいるのは2部屋。みんな避難している状況です。電気メーターで確認しました。詳しい方おりましたらお教え頂きたく投稿いたしました。よろしくお願いいたします。

地震による集合住宅の被害と修繕、退去に関する疑問

東京のALC鉄骨造5階建てマンションで、地震により外壁、内装に深刻な被害を受けられたとのこと、大変お辛い状況かと存じます。ご質問いただいた内容について、順を追って回答いたします。

1. 建物の構造と被害について

ALC鉄骨造は、軽量で耐震性に優れるとされる構造ですが、地震の規模や地盤条件、建物の老朽化状況などによって被害の程度は大きく異なります。隣接する酒屋に被害が少なかったのに対し、ご自宅に大きな被害が出たのは、建物の構造だけでなく、建物の向き、地盤の固さ、家具の配置など様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。ALCパネル自体の強度が問題というより、パネルと鉄骨の接合部、あるいは建物の基礎部分に問題があった可能性も考えられます。専門家による建物診断が不可欠です。

2. 修繕と居住の継続について

内装にひび割れ、ズレ、剥がれなどが見られる状態では、居住を続けることに不安を感じるのも当然です。まずは大家さんまたは管理会社に状況を伝え、建物全体の点検と修繕を依頼することが重要です。ひび割れは見た目だけでなく、建物の構造的な安全性を脅かす可能性があります。放置すると、雨漏りや更なる損傷につながる可能性も。

修繕工事中は、居住が困難な場合もあります。その際は、大家さんとの間で仮住まいの費用負担について協議する必要があります。仮住まい費用は、修繕期間が長引く場合、大家さんが負担する可能性があります。

3. 退去と敷金・引っ越し費用について

地震による被害が居住に支障をきたすレベルであれば、借地借家法に基づき、賃貸契約を解除できる可能性があります。具体的には、以下の条件を満たす必要があります。

  • 居住に支障をきたす程度の損害:今回のケースのように、内装に深刻な被害があり、居住に不安がある状態はこれに該当する可能性が高いです。
  • 大家さんの責任:地震による被害とはいえ、建物の老朽化や管理不備が被害を拡大させた可能性がある場合、大家さんの責任が問われる可能性があります。
  • 修繕の遅延または拒否:大家さんが修繕を拒否したり、著しく遅延させる場合も、退去の理由となります。

賃貸契約を解除する場合、敷金は返還されます。ただし、通常の損耗分や借主の故意・過失による損害は差し引かれます。今回のケースでは、地震による被害が主であるため、差し引かれる金額は少ないと考えられます。

引っ越し費用については、借地借家法では明示的な規定がありません。しかし、居住に支障をきたす程度の損害で退去する場合、裁判例では、引っ越し費用の一部または全部を大家さんが負担すべきと判断されるケースもあります。交渉次第では、引っ越し費用の一部または全部の負担を大家さんに求めることができる可能性があります。

4. 専門家への相談

現状では、ご自身で判断するのは難しいでしょう。弁護士や不動産会社、建築士などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスを行い、大家さんとの交渉をサポートしてくれます。

5. 具体的なステップ

1. 写真・動画撮影:被害状況を詳細に記録します。これは、後日の交渉や裁判で重要な証拠となります。
2. 大家さんへの連絡:被害状況を伝え、修繕を依頼します。書面で連絡し、内容を記録に残しましょう。
3. 専門家への相談:弁護士、不動産会社、建築士などに相談し、今後の対応についてアドバイスを受けます。
4. 交渉:大家さんと修繕、仮住まい、退去、費用負担などについて交渉します。専門家の協力を得ながら進めましょう。
5. 必要に応じて裁判:交渉がまとまらない場合は、裁判を検討します。

6. まとめ

地震による被害は、想像以上に精神的な負担が大きいです。一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら、冷静に対処しましょう。ご自身の権利をしっかりと主張し、安全で安心して暮らせる環境を確保してください。

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