Contents
地震保険における「半損」と「一部損」とは?
地震保険では、建物の被害状況に応じて「全損」「半損」「一部損」に分類されます。 ご質問にあるように、半損の認定事例を耳にする機会は少ないかもしれません。これは、半損となるほどの被害は、相当な規模の地震災害でなければ発生しにくいからです。 一部損は、建物の損害が保険金額の30%未満の場合に適用されます。一方、半損は、保険金額の30%以上50%未満の損害を受けた場合に適用されます。 ご自宅の被害状況から、半損と判断される可能性も十分にあります。
あなたの家の被害状況と半損判定の可能性
ご自宅の被害状況を拝見すると、屋根瓦の落下、外壁のひび割れや剥がれ、ガラスの破損、基礎のひび割れ、内装の損傷と、かなり広範囲にわたる被害を受けていることがわかります。特に、全ての部屋のクロスがひび割れ、壁が落ちている点は深刻です。これらは、地震による建物の構造的な損傷を示唆している可能性があります。
しかし、軸組の損傷状況が不明な点が、査定において大きなポイントとなります。 軸組とは建物の骨格となる部分であり、地震被害の程度を判断する上で最も重要な要素です。 目に見える被害だけでなく、軸組の歪み、腐食、破損など、目に見えない部分の損傷も査定に大きく影響します。
査定員は本当に建物の内部まで確認するのか?
査定員は、建物の外壁だけでなく、屋根裏や床下にも入り、軸組の状態を可能な限り確認します。 ただし、状況によっては、目視で確認できない部分については、専門家の調査が必要となる場合があります。 ご自身で判断できない部分については、査定員に積極的に質問し、確認を依頼することが重要です。
ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)
査定で有利になるためのポイント
査定において有利になるためには、以下の点を心がけましょう。
1. 被害状況を詳細に記録する
*
- 写真・動画撮影:被害状況をあらゆる角度から撮影し、日時を記録しましょう。特に、ひび割れやズレ、落下した瓦や外壁材などは、詳細に撮影することが重要です。ドローン撮影も有効です。
- メモ作成:被害箇所、損傷の程度、発見日時などを詳細に記録しましょう。スケッチや図面があるとさらに効果的です。
- 証人確保:もし、近隣住民が被害状況を目撃している場合は、証言を得ておきましょう。
2. 保険会社への連絡を迅速に行う
地震発生後、速やかに保険会社に連絡し、被害状況を報告しましょう。早期の連絡は、スムーズな査定手続きに繋がります。
3. 査定員への対応
*
- 冷静に対応:感情的にならず、冷静に事実を説明しましょう。
- 疑問点を明確に伝える:査定内容に疑問点があれば、遠慮なく質問しましょう。納得できない点は、記録に残しておきましょう。
- 専門家の意見を聞く:必要であれば、建築士などの専門家に相談し、損害状況の評価を依頼しましょう。専門家の意見は、査定に影響を与える可能性があります。
- 記録を提示:撮影した写真や動画、メモなどを提示しましょう。これらは、査定員にとって重要な証拠となります。
4. 保険約款の確認
保険約款をよく読み、補償範囲や手続きについて理解しておきましょう。
専門家の視点:建築士の意見
建築士の視点から見ると、屋根瓦の落下、外壁の損傷、基礎のひび割れは、地震による構造的な損傷を示唆する可能性があります。 特に、全ての部屋のクロスがひび割れ、壁が落ちているという状況は、建物の揺れが大きかったことを示しており、軸組にも何らかの損傷がある可能性が高いです。 査定においては、専門家の意見を積極的に取り入れることで、より正確な損害評価を受けることが期待できます。
まとめ
地震保険の査定は、複雑で専門的な知識が必要となる場合があります。 ご自身で判断できない部分については、専門家や保険会社に相談し、納得のいく結果を得るように努めましょう。 今回の経験を踏まえ、今後の防災対策についても検討することをお勧めします。 記録の保持と冷静な対応が、査定において有利に働くでしょう。