土壁の家における洋室リフォーム:ビニールクロスと透湿性壁紙の選択

土壁の家の、冷暖房をする洋室の内装は、ビニールクロスと透湿性がある壁紙の、どちらがいいのでょしうか? シックハウスの原因物質が使われていない、古い年代の土壁の家を格安で購入して、リフォームを考えています。土壁の長所は蓄熱性や湿度調節機能にあるので、当初、洋間(6畳のパソコンルーム)の壁や天井は、音が響きすぎない(ブーミーにならない)ようにという点も考えて、透湿性のあるソートランや、石膏ボードに透湿性の壁紙(ルナファーザーなど)を貼り、窓は二重サッシにすることを考えていました。 しかし、パソコンを高温に曝さないために、ダイキンのエアコン(外気を採り入れて、空気清浄を行い、正圧を保って隙間風を部屋に入れない機能を持つもの)を導入して、28度以上にならないようにする検討段階に至って、判断がつかなくなりました。冷房や暖房をする部屋の壁が透湿性を持っていると、水蒸気が出入りしてしまい、水蒸気が持つ潜熱のぶんだけ、冷暖房の効率が落ちる(20~30%ぐらい?)可能性があるのではないか、という問題に辿り着きました。 この家は、瀬戸内海気候の乾燥気味の山の斜面の住宅地にあり、日中の暑い外気が入らないように締め切ったジュラク塗りの和室は、外気温が35度に達する日でも、30度ぐらいにしかならず、乾いていて扇風機のみで快適に感じる状態です。したがって、蓄熱(温度を一定に保つ)機能や調調湿機能は、十分に持っていると思われます。断熱材が使われていない時代の瓦屋根の建物なので、さすがに二階は暑くなるため風通ししています。しかし、一階のみを居住用として使うなら、パソコンルーム以外は冷房の必要がないと感じる状況です。 このような家の洋室の壁や天井には、透湿性の有無も含めて、どのようなモノを用いるのが適しているのかアドバイスをお願いします。補足土壁の家を透過する水蒸気が持つ潜熱が、エアコンの効率に及ぼす影響を視野に入れつつ、洋間の壁をどのようにリフォームすべきか質問しています。

土壁と冷暖房効率:透湿性壁紙のメリットとデメリット

古い土壁の家のリフォーム、特に冷暖房効率との兼ね合いは難しい問題ですね。 ご質問にあるように、土壁の優れた調湿機能と、エアコン効率の向上は相反する可能性があります。 結論から言うと、6畳のパソコンルームという限られた空間においては、透湿性壁紙よりもビニールクロスの方が、エアコン効率の観点からは有利です。

透湿性壁紙のメリット

* 調湿機能の補助:土壁の調湿機能を補助し、快適な湿度を保ちます。特に、パソコン使用による乾燥を防ぐ効果が期待できます。
* 結露防止:壁内の湿気を逃がすことで、結露の発生を抑える効果があります。
* シックハウス対策:自然素材の壁紙を選べば、シックハウス症候群のリスクを軽減できます。
* デザイン性:自然な風合いが魅力で、落ち着いた雰囲気の部屋づくりに適しています。

透湿性壁紙のデメリット

* 冷暖房効率の低下:これはご質問の核心です。透湿性壁紙は、壁内の水分を移動させるため、冷暖房のエネルギーの一部が、水分の蒸発・凝縮に消費されます。20~30%の効率低下は、過剰な表現かもしれませんが、無視できるレベルではありません。特に、エアコンによる精密な温度管理が必要なパソコンルームでは、デメリットが大きくなります。
* カビ・ダニ発生の可能性:適切な換気や湿度管理がされていない場合、壁内の湿気が原因でカビやダニが発生するリスクがあります。

ビニールクロスのメリット

* 冷暖房効率の向上:気密性が高いため、冷暖房効率が向上します。これは、パソコンルームのような精密な温度管理が必要な空間では大きなメリットです。
* お手入れの容易さ:汚れが拭き取りやすく、お手入れが簡単です。
* 価格の安価さ:透湿性壁紙に比べて、一般的に価格が安価です。

ビニールクロスのデメリット

* 調湿機能の阻害:土壁の調湿機能を阻害する可能性があります。
* 結露の可能性:壁内の湿気が逃げにくいため、結露が発生するリスクがあります。
* シックハウス症候群のリスク:安価な製品の中には、シックハウス症候群の原因物質を含むものもあります。

最適な選択:状況に応じたバランス

瀬戸内海気候の乾燥した地域で、一階のみを居住空間とする場合、そしてエアコンで温度管理をするパソコンルームという条件を考慮すると、ビニールクロスを選択することが、総合的に見て最善の策と考えられます。

具体的な対策

* 高性能なビニールクロスを選ぶ:シックハウス症候群の原因物質を含まない、高品質なビニールクロスを選びましょう。
* 断熱材の追加:壁と天井に断熱材を追加することで、冷暖房効率をさらに向上させることができます。グラスウールやセルロースファイバーなどがおすすめです。
* 適切な換気:定期的な換気を行うことで、室内の湿度を適切に保ち、結露やカビの発生を防ぎます。
* 除湿機の併用:必要に応じて除湿機を使用することで、湿度をコントロールできます。
* 防音対策:パソコンルームの音響対策として、吸音材の設置を検討しましょう。グラスウールや吸音パネルなどが効果的です。

専門家の意見

建築士やリフォーム業者に相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。特に、土壁の状況や家の構造を考慮した上で、最適なリフォームプランを提案してもらえます。

まとめ

土壁の家の洋室リフォームにおいて、冷暖房効率と調湿機能のバランスを考慮すると、パソコンルームにはビニールクロスが適していると言えるでしょう。ただし、高品質な素材を選び、断熱材の追加や適切な換気など、他の対策を併用することで、快適で効率的な空間を実現できます。

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