土地区画整理事業における先行補償と対応策:実家と相続問題、そして未来への不安

土地区画整理について、知識のある方にご教授願います。隣接県の実家が市施工の区画整理事業の対象です。25年ほど前に都市計画決定、その後事業認可を受けて進んでいます。進捗率は50%程度です。権利者は親ですが、高齢で倒れたので緊急に親夫婦と障害者の妹を引き取っており、家財道具はそのままの空き家です。(あくまで借り住まいで私のマンションは、たこ部屋状態です)仮換地決定はされていますが、使用開始は未定で、仮換地先にはまだ人が住んでいます。その家が相続でもめて裁判に…。実家は動けず、市道の真ん中にあり道を分断していて市道が共用開始不能です。違法駐車の車にぶつけられて外壁は倒れています。先日、役所から先行補償したい旨の連絡がありました。上物だけの補償だそうで、土地の金銭は補償しない。後ほど仮換地先を使用できるとのこと。使用開始時期は未定なのは変わらず。それまで、土地は一部、市道として使用するため、固定資産税の減免はするとのことです。補償金で親世帯の住まいを私の家のそばに確保したいと思っていました。しかし、補償金では親世帯の住まいは購入不可能。私もこれ以上のローンは組めません。これでは、一時所得となり、様々な税金を納めることになりそうです。市は土地の補償はしないと言いはりますし、代替え地の用意もないそうです。今年度中の更地渡しを要求されています。とても、理不尽で納得いきません。たしかに、事情故、たずねられた時に地区外転出を希望はお話ししましたが、土地の補償がないなんて…。最悪は、子どもたちの転校覚悟で実家に戻って親世帯との同居も考えています。(実家は二世帯が住める大きさです)質問は1・本当に土地は補償されないのでしょうか?2・先行補償を断って、仮換地の使用開始を待った方が良いのでしょうか?3・このように、人の足元を見て事を性急に進めてようとする自治体は許せません。指導や調整する機関はないものでしょうか?補足役所の言い分は1、空き家ゆえ更地にしろ2、今、娘宅にいるから仮住まいは補償なし。3、仮換地先の使用開始時期は不明。裁判中ゆえ2、3年後の期待はむり。4、他の市有地との等価交換むり。5、家の補償査定をしたら、九割はハンコを押す。6、区画整理が遅れているため、上物分の金銭だけ先行補償する。とのこと。納税申告の延期の期限を過ぎても、仮換地先は使用開始にならないかも知れません。一時所得になる可能性があります。

1.本当に土地は補償されないのでしょうか?

結論から言うと、土地の補償がないというのは、正確ではありません。 区画整理事業では、原則として土地の所有権は移転し、それに伴い換地が交付されます。換地とは、事業完了後に新たな土地を取得する権利のことです。今回のケースでは、仮換地が決定済みとのことですので、土地そのものの所有権は失うものの、新たな土地(仮換地)を取得する権利は既に確保されていると考えられます。

しかし、現状では仮換地が使用できない状態であり、その使用開始時期も未定であることが大きな問題です。先行補償が上物のみであるのは、現状の土地が市道として使用される予定であり、土地そのものの利用価値が一時的に失われていること、そして更地にすることを求められていることと関連していると考えられます。 市は、土地の所有権は移転するものの、更地渡しまでの期間は土地の利用価値がないと判断している可能性が高いです。

重要なのは、仮換地が実際に使用できるようになるまでにかかる時間と、その間の生活の確保です。 この点について、市との交渉を続ける必要があります。

2.先行補償を断って、仮換地の使用開始を待った方が良いのでしょうか?

先行補償を断るかどうかは、非常に難しい判断です。 メリットとデメリットを慎重に比較検討する必要があります。

先行補償を断るメリット

* より高額な補償が期待できる可能性:仮換地が使用可能になった時点で、土地を含めた総合的な補償を受けることができる可能性があります。
* 一時所得による税負担を回避できる可能性:先行補償を受けなければ、一時所得として税金が課税されることはありません。

先行補償を断るデメリット

* 仮換地使用開始時期の不確定性:裁判の状況によっては、数年待つ必要が生じる可能性があります。その間、親世帯の住居確保や生活費の負担は継続されます。
* 更地にするための費用負担:更地にする費用は、ご自身で負担する必要があります。
* 生活の不安定性:仮換地が使用できるようになるまで、親世帯の住居確保に苦労する可能性があります。

先行補償を受けるメリット

* 直ちに資金が確保できる:親世帯の住居確保のための資金をすぐに用意できます。
* 生活の安定化:現在の不安定な生活状況から脱却できます。

先行補償を受けるデメリット

* 土地の補償がない:土地の価値が補償されないため、損失を被る可能性があります。
* 一時所得としての税金負担:補償金は一時所得として扱われ、税金が課税されます。

ご自身の状況(経済状況、親の健康状態など)を踏まえ、メリット・デメリットを比較検討し、最適な判断をする必要があります。 専門家(弁護士、税理士など)に相談し、適切なアドバイスを受けることを強くお勧めします。

3.このように、人の足元を見て事を性急に進めてようとする自治体は許せません。指導や調整する機関はないものでしょうか?

自治体の対応に納得できない場合、いくつかの機関に相談・助言を求めることが可能です。

* 市議会への陳情:市議会に陳情書を提出することで、問題点を議会で取り上げていただき、改善を求めることができます。
* 都道府県への相談:市が適切な対応をしていないと判断される場合は、都道府県に相談することができます。都道府県は、市町村の行政指導を行う権限を持っています。
* 弁護士への相談:法律的な観点から、権利擁護のためのアドバイスを受けることができます。特に、補償金額や手続きに関するトラブルが発生した場合は、弁護士に相談することが重要です。
* 国民生活センター:行政機関とのトラブル解決に関する相談を受け付けています。
* 地域住民との連携:同じ区画整理事業の対象者と連携し、共同で対応することで、交渉力を高めることができます。

これらの機関に相談する際には、具体的な証拠(書類、写真など)を準備しておきましょう。 また、冷静に事実を説明し、ご自身の主張を明確に伝えることが重要です。

具体的なアドバイス

1. **専門家への相談:** 弁護士、税理士、不動産鑑定士などに相談し、法的・税務的な観点からのアドバイスを受けましょう。状況を詳しく説明し、最適な解決策を検討してもらうことが重要です。

2. **交渉記録の保持:** 市役所とのやり取りは、全て記録に残しましょう。日付、担当者名、内容を明確に記録することで、後々の交渉に役立ちます。メールや手紙だけでなく、面談の内容もメモしておきましょう。

3. **証拠写真の撮影:** 実家の現状、損壊状況などを写真に記録しておきましょう。これは、補償額の算定や交渉において重要な証拠となります。

4. **代替案の提示:** 更地渡しを要求されている状況ですが、代替案を提示することで、市との交渉を進めることができます。例えば、仮換地が使用可能になるまでの期間、仮住まいを確保するための費用を請求するなど、具体的な代替案を提示しましょう。

5. **自治体への再交渉:** 市役所に対して、改めて土地の補償や仮住まい確保のための支援を改めて強く求める交渉を行いましょう。 専門家の意見を添えて交渉することで、より効果的です。

まとめ

区画整理事業は、複雑な手続きと長い期間を要するものです。 今回のケースのように、予期せぬ問題が発生することもあります。 ご自身だけで抱え込まず、専門家や関係機関に相談し、適切な対応を取るようにしましょう。 冷静に状況を分析し、最適な戦略を立て、諦めずに交渉を続けることが重要です。

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