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和室設置による費用増加:畳コーナーの価格と工法
結論から言うと、フローリングの住宅に和室(畳コーナー)を設けると、フローリングだけの住宅よりも費用は高くなります。その増加額は、和室の広さ、使用する畳の種類、施工方法などによって大きく変動します。
畳コーナーの費用内訳
和室の費用増加は、以下の要素が大きく影響します。
- 畳の費用:畳の種類(い草、樹脂、和紙など)やグレードによって価格が大きく異なります。高級な畳を使用すればするほど、費用は高くなります。また、畳の枚数も費用に直結します。
- 畳床の費用:畳を敷くための土台となる畳床の費用も考慮する必要があります。畳床の種類も様々で、価格に影響します。 例えば、耐久性が高い集成材を使用する場合は、費用が高くなります。
- 建具・障子の費用:和室にふすまや障子を設置する場合、その費用も必要になります。デザインや素材によって価格が変動します。 建具の種類によっては、オーダーメイドが必要となり、追加費用が発生するケースもあります。
- 施工費用:畳の敷き込みや建具の取り付けなど、施工費用も含まれます。職人さんの技術料や作業時間によって費用が変動します。
- 間仕切りの費用:和室を完全に独立した部屋として設ける場合、間仕切り壁の費用も必要になります。壁の種類やデザインによって費用が異なります。
- その他:下地調整費用、ゴミ処理費用など、その他の費用も考慮する必要があります。
和室の広さによる費用変動
和室の広さが大きくなるほど、畳の枚数が増え、材料費と施工費が高くなります。例えば、4.5畳の和室と6畳の和室では、費用に大きな差が生じます。 小さな畳コーナーを作る場合は、費用を抑えることができます。
施工方法による費用変動
和室の施工方法によっても費用は変動します。例えば、既存のフローリングの上に畳を敷くだけの簡易的な方法であれば、費用を抑えることができますが、本格的な和室を作る場合は、床下地工事などが必要となり、費用が高くなります。
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和室設置のメリットとデメリット
費用増加を踏まえた上で、和室設置のメリットとデメリットを検討することが重要です。
メリット
- 落ち着きのある空間の創出:畳の温もりと独特の香りが、リラックスできる空間を作り出します。家族団らんの場や書斎、趣味の部屋として活用できます。
- 日本の伝統美:和室は日本の伝統的な空間であり、独特の美しさや雰囲気を演出できます。現代的な住宅に和のテイストを取り入れることで、個性的な空間を創り出せます。
- 湿度調整効果:い草の畳には、湿度調整効果があります。特に梅雨時期や夏の湿度の高い時期には、快適な空間を保つのに役立ちます。
- ゲストルームとしての活用:来客用の寝室として活用できます。布団を敷けばすぐに寝られるスペースとして便利です。
デメリット
- 費用が高い:フローリングだけの住宅に比べて、費用が高くなります。
- メンテナンスが必要:畳は定期的なメンテナンスが必要です。湿気や汚れに注意し、必要に応じて交換する必要があります。
- 掃除が大変:畳の掃除は、フローリングに比べて手間がかかります。
- デザインの制限:和室のデザインは、洋風の住宅との調和に配慮する必要があります。デザインによっては、住宅全体の統一感を損なう可能性があります。
専門家の視点:建築士からのアドバイス
建築士の視点から見ると、和室の設置は、住宅全体の設計段階で検討することが重要です。 後から和室を作るよりも、設計段階で和室を計画することで、コストを抑え、よりデザイン性の高い和室を作ることができます。 また、和室の広さや位置、使用する材料などを事前に検討することで、予算やデザインのバランスを最適化できます。 特に、既存のフローリングの上に畳を敷くだけの簡易的な方法ではなく、本格的な和室を作る場合は、専門家への相談が不可欠です。
具体的なアドバイス:費用を抑えるための工夫
和室の費用を抑えるためには、以下の工夫が有効です。
- 畳の種類を見直す:高価な天然い草の畳ではなく、価格を抑えた樹脂畳や和紙畳などを検討する。
- 和室の広さを小さくする:4.5畳よりも小さな畳コーナーにすることで、費用を大幅に削減できる。
- 建具を簡素化する:ふすまや障子ではなく、カーテンやロールスクリーンを使用する。
- DIYに挑戦する:一部の作業をDIYで行うことで、人件費を削減できる(ただし、専門的な知識・技術が必要な作業は避けるべき)。
- 複数の業者に見積もりを取る:複数の業者に見積もりを取り、価格を比較することで、最適な業者を選ぶことができる。
まとめ
フローリングの中に和室を作ることは、フローリングだけの家より高くなりますが、その費用増加分に見合うメリットがあるかどうかを慎重に検討することが重要です。 費用を抑えたい場合は、上記で紹介した工夫を参考に、計画段階から綿密な検討を行いましょう。 専門家への相談も有効です。