和室に洗面台を設置するメリット・デメリット|介護と調和する空間デザイン

和室に洗面台を設置したいのですが、家を新築することになり、間取りを考えている所なのですが、入院中の義母と同居しようと思っています。2階建てで、1階にLDK+和室(8畳・床の間、神棚有り)を作ろうと思っているので、その和室を義母の部屋にしようと思っています。現在の義母の健康状態ですが、4つ又の杖をついてゆっくり歩けますが、長い距離(約50m以上)を歩く場合は体力的にきびしいので、車いすに載ってもらって移動しています。今後、これ以上体力が回復することは無く、全く歩けなくなることも考えられます。(良くなってほしいですが)そこで、一緒に住むにあたって、義母の部屋(和室)にベッドと、洗面台を設置したら、ちょっと喉が渇いたときとか便利だと思ったのですが、私の両親から「和室に洗面台を置くなんて、なんてありえない。」と猛反対されてしまいました。そもそも、脱衣所ではなく、部屋の中に洗面台があるのがおかしいと思っているようです。私も言われれば、おかしい気がしてきて、どのくらい洗面台が便利なのか、どのくらい見た目がおかしいのかよくわからなくて不安になってきたので、介護経験のある方とか、和室に詳しい方の ご意見を聞いてみたいと思い、質問しました。ちなみに和室から、脱衣所内の洗面台まで約8m、キッチンの水道までは約10m歩いたところにあります。(間取りは変えるつもりはありません)和室ではなく、フローリングの部屋にすればいいのでしょうが、和室はどうしても作りたいです。和室に洗面台は変でしょうか?長くなってすみませんが、宜しくお願いいたします。補足補足説明、及び間違いを訂正します。畳は8畳ではなく10畳の間違いでした。洗面台の配置ですが、畳部10畳の北側に板の間が1列(2.5畳)あり、全体の広さは12.5畳です。板の間側に床の間・神棚・洗面台・物入れの順で、配置するように考えています。以上です。

和室に洗面台? 賛否両論と解決策

ご高齢の義母様との同居、そして和室への洗面台設置についてのご相談ですね。ご両親の反対、ご自身の迷い、よく分かります。確かに、従来の日本の住宅では和室に洗面台は一般的ではありません。しかし、高齢者の介護という視点を加えると、状況は大きく変わってきます。

本記事では、和室への洗面台設置について、メリット・デメリット、そして具体的な解決策を、インテリアデザインの観点と介護の専門家の意見も交えながらご提案します。

和室に洗面台を設置するメリット

  • 介護の負担軽減: 8mも離れた脱衣所への移動は、義母様にとって大きな負担です。和室に洗面台があれば、喉の渇きをすぐに解消でき、夜間のトイレ利用も容易になります。これは、介護する方にとっても大きなメリットです。車椅子利用を考慮すると、この距離は非常に重要です。
  • 生活の質の向上: 小さなことですが、必要な時にすぐに水が使えることは、高齢者の生活の質を大きく向上させます。自立支援にも繋がります。
  • 緊急時の対応: 万が一、義母様が体調を崩された場合、すぐに洗面台を使えることは安心材料となります。
  • プライバシーの確保: 脱衣所を共有する必要がなくなり、義母様のプライバシーを守ることができます。

和室に洗面台を設置するデメリット

  • 和室のイメージとの不一致: 確かに、和室に洗面台は従来のスタイルからは外れます。しかし、現代の住宅事情や高齢化社会を考慮すると、機能性を優先することも重要です。
  • 水回りによる湿気: 洗面台を設置する際は、湿気対策をしっかり行う必要があります。換気扇の設置や、防湿・防水処理を施すなど、適切な対策が必要です。適切な素材選びも重要です。
  • デザインの工夫が必要: 和室の雰囲気を損なわないよう、洗面台のデザインや素材選びには細心の注意が必要です。後述するデザイン提案を参考に、和室に調和する洗面台を選びましょう。

和室に調和する洗面台選びと設置方法

ご両親の懸念は、主に「和室のイメージとの不一致」でしょう。そこで、和室の雰囲気を損なわず、機能性も確保するための具体的な提案です。

洗面台の素材とデザイン

  • 木製洗面台: 天然木を使用することで、和室の雰囲気に自然と溶け込みます。特に、ダークブラウンやブラウン系の木材は、落ち着いた雰囲気を演出します。漆塗り仕上げなども検討できます。
  • 陶器製洗面台: シンプルなデザインの陶器製洗面台は、和室にも比較的馴染みます。マットな質感のものを選ぶと、より和のテイストに近づきます。
  • サイズ: コンパクトなサイズを選ぶことで、圧迫感を軽減できます。壁付けタイプや、省スペース型の洗面台がおすすめです。
  • カラー: アイボリーやベージュなどの淡い色は、和室に馴染みやすいです。黒やダークブラウンなどの濃い色は、シックな雰囲気を演出できます。

設置場所とレイアウト

12.5畳の広さがあれば、板の間部分に洗面台を設置するのは十分可能です。床の間、神棚との配置を考慮し、動線に配慮した配置をしましょう。

  • 板の間への設置: 畳を傷めないよう、板の間部分に設置するのが理想的です。床材との調和にも注意しましょう。
  • 目隠し: 衝立や間仕切りで、洗面台を視覚的に隠すこともできます。これにより、和室全体の雰囲気を損なわずに、機能性を確保できます。
  • 収納: 洗面台の下に収納スペースを設けることで、タオルや洗剤などを収納でき、整理整頓にも繋がります。

専門家の視点:介護福祉士からのアドバイス

介護福祉士の経験から、高齢者にとっての洗面台の利便性は非常に高いです。特に、移動が困難な方にとっては、トイレと洗面所が近いことは、生活の質を大きく向上させ、介護者の負担を軽減する上で非常に重要です。和室の雰囲気を維持しつつ、機能性を両立させる工夫が大切です。

まとめ:和室と介護の調和

和室に洗面台を設置することに対するご両親の反対は、伝統的な価値観に基づいたものでしょう。しかし、義母様の介護という現実を踏まえ、機能性とデザイン性を両立させることで、ご両親の理解も得られる可能性があります。

具体的な洗面台選び、設置場所、デザインの工夫などを検討し、和室と介護の調和がとれた、温かく快適な空間を創造しましょう。

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