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収納スペースと床面積の関係性:戸建てとマンションの違い
マンションや戸建て住宅の床面積の計算方法について、収納スペース(クローゼット、押入れなど)の扱い方について解説します。結論から言うと、収納スペースは延べ床面積に含まれます。ただし、計算方法に微妙な違いがある場合があります。
マンションの場合
マンションの専有面積は、壁芯面積(壁の中心線で区切られた面積)を基準に算出されます。この壁芯面積には、原則として全ての収納スペースが含まれます。つまり、ウォークインクローゼット、クローゼット、押入れなど、壁で仕切られた収納スペースは全て専有面積に算入されます。可動式クローゼットであっても、壁芯面積に含まれるため、専有面積に影響します。
戸建ての場合
戸建て住宅の場合、延べ床面積の計算方法はマンションと少し異なります。一般的には、外壁の内側の面積を基準として計算されます。そのため、収納スペースも延べ床面積に含まれます。可動式クローゼットであっても、設置場所が外壁の内側であれば、延べ床面積に算入されます。ただし、バルコニーやベランダ、外階段などは延べ床面積に含まれません。
畳数と床面積の関係性
畳六枚の部屋に押入れ一畳の部屋は、一般的に「和室六畳」と呼ばれます。これは、居住空間としての畳の枚数を指します。しかし、延べ床面積を計算する際には、押入れ一畳分も含まれます。これは、マンション、戸建てを問わず同様です。延べ床面積は建物の全体の面積を表す指標であり、居住空間だけでなく、収納スペースなども含めた面積を示します。
具体的な計算方法と注意点
では、実際に床面積を計算する際に、どのように収納スペースを考慮すれば良いのでしょうか?
1. 各部屋の面積を測る
まずは、各部屋の床面積を正確に測定します。メジャーやレーザー距離計などを用いて、部屋の長さと幅を測り、面積を計算します(長さ×幅)。
2. 収納スペースの面積を測る
次に、クローゼットや押入れなどの収納スペースの面積を同様に測定します。可動式クローゼットの場合も、設置後の面積を測定します。
3. 全ての面積を合計する
各部屋の面積と収納スペースの面積を全て合計します。この合計面積が、その住宅の延べ床面積となります。
注意点
* 複雑な形状の部屋:部屋の形状が複雑な場合は、複数の長方形や三角形に分割して面積を計算し、合計する必要があります。
* 柱や梁の面積:柱や梁などの構造物の面積は、通常、床面積から差し引かれることはありません。
* 専有面積と延べ床面積の違い:マンションでは専有面積、戸建てでは延べ床面積が用いられることが多い点に注意しましょう。専有面積は居住者だけが使える面積であり、共用部分(廊下や階段など)は含まれません。延べ床面積は建物の全体の面積です。
* 不動産広告での表示:不動産広告では、床面積の表示方法に注意が必要です。収納スペースを含んでいるか、含まれていないか、明確に確認しましょう。
インテリア計画への応用:収納スペースを有効活用
床面積を把握することで、インテリア計画を立てる際に役立ちます。特に、収納スペースの有効活用は、快適な住空間を作る上で非常に重要です。
収納スペースのタイプ別活用法
* ウォークインクローゼット:広々とした空間を活かし、洋服だけでなく、季節家電や趣味の道具なども収納できます。整理整頓しやすいように、棚や引き出しを配置する計画を立てましょう。
* クローゼット:洋服やバッグなどを収納するのに最適です。ハンガーラックや棚板の高さを調整することで、収納効率をアップできます。
* 押入れ:布団や季節物の衣類などを収納するのに便利です。収納ケースなどを活用することで、整理整頓しやすくなります。
* 可動式クローゼット:自由にレイアウトを変更できるため、部屋の形状や収納物の量に合わせて最適な配置が可能です。
収納術とインテリアコーディネート
収納スペースを最大限に活用するためには、適切な収納術とインテリアコーディネートが不可欠です。
* 収納ケースの活用:様々なサイズや素材の収納ケースを活用することで、収納物を整理しやすく、見た目も美しくなります。
* ラベリング:収納ケースにラベルを貼ることで、収納場所が分かりやすくなり、探し物にかかる時間を短縮できます。
* インテリアとの調和:収納ケースや棚の色やデザインを、部屋のインテリアと調和させることで、統一感のある美しい空間を作ることができます。例えば、ベージュの壁には、白やベージュの収納ケースが合います。
専門家の意見:インテリアコーディネーターの視点
インテリアコーディネーターの視点から、収納スペースと床面積の関係性について解説します。
「床面積は、単なる数字ではなく、生活空間の質を大きく左右する重要な要素です。収納スペースを含めた床面積を正確に把握することで、家具の配置や収納計画をスムーズに進めることができます。特に、限られた空間を有効活用するマンションでは、収納スペースの面積を考慮したインテリア計画が不可欠です。収納スペースを最大限に活用することで、広々とした空間を演出できます。また、収納術やインテリアコーディネートを工夫することで、快適で美しい住空間を実現できます。」
まとめ
収納スペースは延べ床面積に含まれることを理解し、正確な床面積を把握することで、快適な住空間を実現するためのインテリア計画が立てやすくなります。収納スペースのタイプや大きさ、そして収納術を工夫することで、限られた空間を最大限に活用し、理想のインテリアを実現しましょう。