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騒音トラブルの現状とアフターサービスの期限
ご質問ありがとうございます。9階建てマンション8階角部屋にお住まいの方から、近隣からの騒音で悩まれているというご相談ですね。1月にアフターサービスが終了してしまうという状況の中、現状の騒音問題がアフターサービスで対応できる範囲かどうか、非常に不安な気持ちを抱えていることと思います。
まず、重要なのは、アフターサービスの対象となるのは、施工上の瑕疵(かし)によるものに限られるということです。つまり、建物の構造上の欠陥や施工不良によって発生している騒音であれば、アフターサービスの対象となる可能性があります。しかし、一般的な生活音や、建物の構造上避けられない振動などは、アフターサービスの対象外となることが多いです。
騒音の種類とアフターサービス対応の可能性
ご指摘いただいた騒音の内容を一つずつ検討してみましょう。
アフターサービスの対象となる可能性のある騒音
* 玄関、室内、サッシなどのドアの開閉音:これは、ドアの取り付け不良や建具の調整不良など、施工上の問題が原因の可能性があります。特に「ド~ン!」というような大きな音は、建具の調整不良や、防音性能に問題がある可能性があります。アフターサービスで対応可能な可能性が高いです。
* キッチンの収納を閉める音と振動:これも、収納の取り付け不良や、建物の構造上の問題が原因の可能性があります。アフターサービスの対象となる可能性があります。
* 台所排水の音:排水管の施工不良が原因の可能性があります。アフターサービスの対象となる可能性があります。
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アフターサービスの対象となりにくい騒音
* 隣室からの生活音(犬の鳴き声、赤ちゃんの泣き声、大人の声、カーテンの音など):これらは、一般的な生活音であり、建物の構造上の問題とは直接関係ありません。アフターサービスの対象となる可能性は低いです。
* 廊下を歩く音、子どもがボールで遊ぶ音、部屋を走る音:これらも、一般的な生活音であり、アフターサービスの対象となる可能性は低いです。
* 1階からの職人さんの声:これは、建物の構造上の問題というよりは、外部からの騒音です。アフターサービスの対象とはなりにくいでしょう。
騒音の伝わりやすさに関する構造上の問題
ご自宅が角部屋で、隣室との間にエクスパンドジョイントがあり、両側がGL壁であることは、騒音の伝わりやすさに影響している可能性があります。200mm厚のコンクリート壁と床スラブは、一般的なマンションの標準的な厚さですが、それでも騒音は伝わりやすいです。特に、GL壁は遮音性能が低い傾向にあるため、隣室からの騒音が伝わりやすい原因の一つと考えられます。この点については、アフターサービスの担当者に相談し、構造上の問題がないか確認してもらうことをお勧めします。
具体的な対策と対応方法
現状では、騒音の全てがアフターサービスの対象とはならない可能性が高いです。しかし、ドアの開閉音や収納、排水など、施工不良の可能性のある騒音については、アフターサービス終了前に、管理会社に詳細な状況を説明し、対応を求めることが重要です。
アフターサービスへの対応手順
1. 具体的な騒音事例を記録する:日付、時間、騒音の内容、発生源などを記録します。できれば、録音や動画で記録しておくと効果的です。
2. 管理会社に連絡する:記録した内容を基に、管理会社に連絡し、アフターサービスでの対応を依頼します。
3. 専門家の意見を聞く:必要であれば、騒音測定を行う専門業者に依頼し、客観的なデータを得ることで、管理会社との交渉を有利に進めることができます。
4. 書面でのやり取りを残す:メールや手紙などで、やり取りの内容を記録しておきましょう。
夫の勤務先との関係
ご主人が管理会社勤務であるため、直接的なクレームが難しい状況であることは理解できます。しかし、客観的なデータに基づいて冷静に説明することで、対応を促せる可能性があります。ご主人の立場を考慮しつつ、第三者(専門業者など)を介して問題解決を目指すのも一つの方法です。
騒音対策
アフターサービスが終了した後も、騒音問題が解決しない場合は、防音対策を検討する必要があります。カーペットやカーテン、防音マットなどの導入、窓の防音フィルムの貼り付けなどが考えられます。
専門家の意見
建築音響の専門家は、マンションの騒音問題において、「遮音性能」と「吸音性能」の両方を考慮する必要があると指摘しています。遮音性能は、音を遮断する能力、吸音性能は、音を吸収する能力です。今回のケースでは、GL壁による遮音性能の低さが問題となっている可能性があります。吸音性能を高めることで、室内の反響音を軽減し、騒音の不快感を低減できる可能性があります。
まとめ
マンションの騒音問題は、非常にデリケートな問題です。アフターサービスの期限が迫っている状況では、迅速な対応が求められます。まずは、記録、報告、専門家への相談というステップを踏んで、冷静に対処していきましょう。ご自身の権利を主張しつつ、近隣住民との良好な関係を維持することも大切です。諦めずに、一つずつ問題解決に向けて取り組んでいきましょう。