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ウォーターハンマーとは?その原因と冬の悪化について
「ウォーターハンマー」とは、水道管内の水の急激な流れの変化によって発生する衝撃音のことです。蛇口を急に閉めたり、ポンプが停止したりすると、水の流れが急激に止まり、その衝撃が水道管に伝わり、「ポコッ」や「ドンッ」といった音が発生します。 ご質問のように、夏と冬で音の大きさが異なるのは、主に水の温度と配管の伸縮が関係しています。
温度差と配管の伸縮
夏は気温が高いため、配管の伸縮が少なく、衝撃も吸収されやすい傾向があります。しかし、冬は気温が低く、配管が収縮します。この収縮によって、水の衝撃がより直接的に配管に伝わり、音として大きく聞こえるようになるのです。特に、お湯を使用する際は、熱湯と冷たい配管の温度差が大きいため、衝撃がより増幅される可能性があります。 「ドンッ」という大きな音は、配管の共振や、配管の固定方法に問題がある場合にも発生しやすくなります。
増築部分と既存部分の接続
増築部分の配管と既存部分の配管の接続部分も、ウォーターハンマーの発生に影響を与えます。接続部分が不適切だと、振動が伝わりやすくなり、音が大きくなります。 また、配管の材質や経年劣化も影響します。古い配管は、新しい配管に比べて衝撃を吸収する能力が低いため、ウォーターハンマー音が大きくなる可能性があります。
冬のウォーターハンマー対策:具体的な解決策
では、冬のウォーターハンマー音を軽減するための具体的な対策を見ていきましょう。
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1. ウォーターハンマー防止器の設置
最も効果的な対策は、ウォーターハンマー防止器の設置です。これは、配管内に設置し、水の衝撃を吸収する装置です。空気室式とゴム製ダイヤフラム式など、いくつかの種類があり、状況に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。
- 空気室式:比較的安価で、設置も容易です。しかし、空気の補充が必要な場合もあります。
- ゴム製ダイヤフラム式:耐久性が高く、メンテナンスが不要です。空気室式よりも高価ですが、長期的にはコストパフォーマンスが良いでしょう。
2. 蛇口の閉め方を見直す
蛇口をゆっくりと閉めることで、水の衝撃を軽減できます。急激に閉めるのではなく、数秒かけてゆっくりと閉めることを意識しましょう。これは、費用をかけずにできる簡単な対策です。
3. 配管の固定方法を確認する
配管が緩んでいたり、固定されていない部分があると、振動が伝わりやすくなります。配管の固定状態を確認し、必要に応じて固定し直しましょう。配管バンドの増設も有効です。
4. 配管の断熱
配管の断熱材を巻くことで、温度差による配管の伸縮を抑制し、ウォーターハンマー音を軽減できます。特に、外壁に沿って設置されている配管は、断熱効果が高い材料で覆うと効果的です。ホームセンターなどで手軽に購入できます。
5. 専門業者への相談
上記の方法を試しても改善が見られない場合は、専門業者に相談することをお勧めします。専門業者は、原因を特定し、適切な対策を提案してくれます。配管の経年劣化や接続部の問題など、素人では対応できない問題も解決できます。
工事費用について
ウォーターハンマー防止器の設置費用は、設置場所や使用する機器の種類によって異なりますが、1箇所あたり数千円から数万円程度です。複数の箇所に設置する必要がある場合は、費用が高くなる可能性があります。専門業者に依頼する場合は、出張費や診断費用などが別途かかる場合もあります。 配管の修理や交換が必要な場合は、さらに費用が高くなります。具体的な費用は、専門業者に状況を説明して見積もりを取ることが重要です。
まとめ
冬のウォーターハンマー音は、温度差による配管の伸縮が大きく影響しています。ウォーターハンマー防止器の設置が最も効果的ですが、蛇口の閉め方を見直したり、配管の固定状態を確認したりするなど、費用をかけずにできる対策もあります。それでも改善が見られない場合は、専門業者に相談しましょう。 ご自身の状況に合わせて、最適な対策を選択し、静かな生活を取り戻してください。