「内装設計」「インテリアコーディネーター」「インテリアデザイナー」…これらの仕事、何となく似ているけれど、実際にはどんな違いがあるのか、曖昧なままではないでしょうか？ この記事では、それぞれの仕事内容を詳しく解説し、それぞれの専門家の役割や選び方のポイントを分かりやすくご紹介します。 家づくりやリフォームを検討する上で、それぞれの専門家をどのように活用すれば良いのか、具体的な事例も交えながら解説していきます。

1. 内装設計士：空間全体の設計と機能性を重視

内装設計士は、建物の空間設計を専門とするプロフェッショナルです。インテリアコーディネーターやインテリアデザイナーと大きく異なる点は、構造や機能性を重視した設計を行う点です。 単に美しく見せるだけでなく、安全面や使い勝手、予算、法規制などを考慮しながら、建物の骨組みから内装、設備に至るまで、空間全体の設計を担います。

• 具体的な仕事内容：
  • 間取りの設計
  • 壁や天井、床などの素材選定
  • 設備機器の選定と配置
  • 照明計画
  • 構造計算、耐震設計
  • 施工図の作成
  • 施工管理

例： 新築マンションの全戸分の内装設計、オフィスビルの改修工事における内装設計など。

専門家の視点： 内装設計士は、建築基準法などの法規に精通しているため、安全で快適な空間を実現するために不可欠な存在です。特に大規模な改修や新築工事では、彼らの専門知識が求められます。

2. インテリアコーディネーター：住まい手のニーズを叶える空間演出

インテリアコーディネーターは、住まい手のライフスタイルや好みを理解し、理想の空間を実現するためのコーディネートを行う専門家です。内装設計士のように構造設計は行いませんが、既存の空間や設計図に基づいて、家具、カーテン、照明、壁紙などのインテリアアイテムの選定や配置を提案します。 クライアントとのコミュニケーションを重視し、予算やスケジュールなども考慮しながら、最適なプランを提案することが重要です。

• 具体的な仕事内容：
  • クライアントとのヒアリング
  • インテリアアイテムの選定（家具、カーテン、照明、壁紙など）
  • レイアウトプランの作成
  • カラーコーディネート
  • 素材の選定
  • 見積もり作成
  • 施工業者との連携

例： 新築住宅への家具配置提案、既存住宅のリフォームにおけるインテリアコーディネート、モデルルームのコーディネートなど。

専門家の視点： インテリアコーディネーターは、トレンドや素材に関する知識が豊富で、クライアントの要望を的確に捉え、実現するための提案力が必要です。 様々なインテリアアイテムに関する知識と、それらを組み合わせるセンスが求められます。

3. インテリアデザイナー：独創的な空間デザインと創造性を重視

インテリアデザイナーは、独創性と創造性を活かし、斬新で魅力的な空間デザインを提案する専門家です。インテリアコーディネーターと同様に、家具や照明などの選定も行いますが、それ以上に空間全体のデザインコンセプトを構築し、独自のスタイルを打ち出します。 既存の枠にとらわれず、新しい素材や技術を取り入れ、芸術性の高い空間を生み出すことを目指します。

• 具体的な仕事内容：
  • デザインコンセプトの立案
  • 空間デザインの設計（平面図、立面図、パースなど）
  • オリジナル家具や照明の設計
  • 素材開発
  • 施工図の作成
  • 施工管理

例： ホテルやレストランなどの商業施設の内装デザイン、美術館やギャラリーなどの空間デザイン、住宅におけるオーダーメイド家具の設計など。

専門家の視点： インテリアデザイナーは、高いデザインセンスと技術力、そして独創的な発想力が求められます。 クライアントの要望を理解しつつ、独自の視点を取り入れ、他にはない空間を創造することが重要です。

4. それぞれの専門家の選び方

どの専門家を選ぶかは、プロジェクトの規模や予算、クライアントの要望によって異なります。

• 大規模な建築工事や改修工事： 内装設計士が必要不可欠です。
• 新築住宅やリフォームにおけるインテリアコーディネート： インテリアコーディネーターが適しています。
• 独創的な空間デザインを求める場合： インテリアデザイナーに依頼するのが良いでしょう。

場合によっては、複数の専門家を連携させることで、より理想的な空間を実現できることもあります。 例えば、内装設計士が基本設計を行い、インテリアコーディネーターがインテリアのコーディネートを担当するといった連携です。

5. まとめ：それぞれの専門性を理解し、理想の空間を実現しよう

内装設計士、インテリアコーディネーター、インテリアデザイナーは、それぞれ異なる専門性を持っています。 それぞれの役割を理解し、プロジェクトの規模や予算、そして自分の理想とする空間を明確にすることで、最適な専門家を選ぶことができます。 「いろのくに」では、様々なインテリアスタイルやカラーコーディネートの情報を提供していますので、ぜひ参考にして、理想の空間を実現してください。

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