Contents
共同住宅の内壁材の種類と特徴
共同住宅、特に鉄骨造、軽量鉄骨造、鉄筋コンクリート造の建物では、内壁材として主に以下のものが使用されます。
1. 石膏ボード
最も一般的な内壁材です。軽量で加工性に優れ、コストパフォーマンスも高いことから、多くの住宅で使用されています。耐火性にも優れており、火災時の延焼防止に貢献します。厚さは9.5mm、12.5mmなどが一般的で、厚さによって強度が異なります。界壁など、遮音性を求められる場所では厚い石膏ボードが使用されることが多いです。
2. 木質系ボード
合板やMDF(中密度繊維板)など、木材を加工したボードです。石膏ボードに比べて強度が高く、衝撃に強いのが特徴です。また、木目調の仕上げ材を使用することで、温かみのある空間を演出することも可能です。ただし、耐火性や遮音性では石膏ボードに劣る場合があります。質問者様の「木造90㎜ボード」は、この木質系ボードの一種と考えられますが、正確な種類は現場を確認する必要があります。
3. その他のボード
近年では、断熱性や吸音性に優れたボードも開発されています。例えば、グラスウールやロックウールを芯材としたボードは、遮音性や断熱性を向上させる効果があります。
ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)
界壁と間仕切り壁の違いと適切な壁材
質問にある「自室の部屋と部屋との境の壁」と「自室と隣室との境の界壁」は、役割が異なります。
* 間仕切り壁:部屋と部屋を仕切る壁で、主にプライバシーの確保を目的としています。遮音性は必ずしも高くなくても構いません。
* 界壁:隣接する住戸を仕切る壁で、遮音性が非常に重要です。音漏れを防ぐために、厚い石膏ボードの二重張りや、吸音材の追加などが行われます。
鉄骨造、軽量鉄骨造、鉄筋コンクリート造のいずれの建物でも、界壁には遮音性能の高い材料が使用される傾向があります。多くの場合、石膏ボードの二重張りが採用され、その間にグラスウールなどの吸音材を挟むこともあります。
ビニールクロスの施工工程
ビニールクロスの施工は、下地処理から仕上げまで、いくつかの工程があります。
1. 下地処理
既存の壁の汚れや凹凸を丁寧に処理します。パテで穴を埋めたり、サンディングで表面を平滑にしたりします。これは、クロスが綺麗に仕上がるための重要な工程です。特に、界壁のように遮音性が求められる場所では、下地処理の丁寧さが仕上がりに大きく影響します。
2. 下地クロス(必要に応じて)
古いクロスが残っている場合、それを剥がして下地処理を行います。下地が弱い場合や、吸音性を高めたい場合は、下地クロスを貼ることで、仕上げのクロスが綺麗に仕上がります。質問者様の先輩が界壁の二重張りを推奨しているのは、この下地クロスを貼ることで、遮音性能の向上と仕上げのクロスを綺麗に貼るという二つの効果を狙っているためです。
3. 仕上げクロス貼り
下地処理が完了したら、仕上げのビニールクロスを貼ります。糊を塗布し、丁寧に壁に貼っていきます。気泡が入らないように、ヘラなどで圧着します。
4. 仕上げ
余分なクロスを切り取り、巾木などを取り付けます。
メーターボックスの壁の仕上げ
メーターボックスの壁は、点検口があるため、クロスを貼らない場合が多いです。仕上げをしないことで、点検の際にクロスを剥がす手間を省き、メーターボックスへのアクセスを容易にすることが目的です。
専門家の視点
建築士や内装業者に相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。特に、既存の壁材の種類や状態、遮音性能の確認などは、専門家の知識が必要となります。
まとめ
共同住宅の内壁材は、建物の構造や部屋の用途によって異なります。界壁では遮音性が特に重要となるため、石膏ボードの二重張りなどが用いられます。ビニールクロスの施工は、下地処理から仕上げまで丁寧に行うことが重要です。不明な点があれば、専門家に相談することをお勧めします。