借主退去後の原状回復と慰謝料請求について:マンションオーナーの悩みと解決策

借主退去後があまりにひどい有様で原状回復というレベルではありません。慰謝料も請求したいのですが、請求できますが?その場合の相場はいくらくらいなのでしょうか? 相談させてください。私はマンションオーナーで物件は新築5年の3LDKのオール電化ペット可です。 物件は福岡で私たちは主人の転勤で広島に二年前に引っ越しました。 その際、仲介不動産屋を挟んで54歳の独身男性(仲介不動産会社担当の知り合い)に部屋を平成24年8月7日から二年更新で貸しました。 ですが、契約満了前の平成25年11月7日に急に11月28日に退去しますとの、葉書のみが仲介業者から送付されてきました。一か月前の連絡が常識じゃないのですか?と不動産会社に問い合わせたところ急な転勤なのでしょうがないですとの回答。敷き引きを条件にそこはOKだしました。その後借主から12月10日まで借りたいとのことで、明け渡し日を変更しました。明け渡しの時に仲介不動産担当は忙しいを理由に立会いしてません。3日後に主人が福岡に行っていたので急きょ内部を確認したいから鍵を返してくれと連絡しても、今忙しいし鍵は業者が二つとも持っていると。では夜まで待つので用意してくださいと強く言ってようやくその夜に鍵を返してもらえました。その足で内部を確認しに行ったところあまりにひどい状態。 ひどいのはペットによる損傷、部屋中の壁のクロス、フローリング中に犬のおしっこの後、しみこんでいて相当な匂いが発生。押入れのふすまの枠は噛み切られクロスははがされ中の石膏ボートも穴があけられ、柱、敷居もかじり取られ(えぐれてます) なぜか和室のふすまの鴨居には五寸釘が打たれ、ふすまの左側の木枠には丸環(先が丸くなっていて簡易鍵ができるように)が埋め込まれ、洋室のクローゼットの下の留め金具には糞と毛がつまり取れない。 即座に写真を何枚も撮り、翌朝、明るくなってからも写真を撮りに行きました。借主の言い訳は自分が癌になってしまい、入院時に犬を和室に閉じ込めて入院したとのこと、あまりにおなかがすいたの脱出しようとあの有様になったんだと言い訳してます。24時間以上留守をする際はペットホテルやシッター、もしくは知人に預けるという規規約を結んでいます。完全に規約違反ですので修理代は全額借主に請求する予定です。 ただあまりにひどい状態なので精神的苦痛を理由に慰謝料を請求しようと思っています。 ペットの頭数も確認したいし大きさも確認したいので防犯カメラを確認したいのです。 訴訟を起こして弁護士なら確認できるのでしょうか?この場合の慰謝料ってどれくらい請求できますか?

1.退去時の状況と問題点

賃貸マンションのオーナー様から、借主の退去後に発生した深刻な損傷と、それに伴う慰謝料請求に関するご相談をいただきました。具体的には、ペットによる著しい損傷、契約違反、そして不十分な退去手続きなどが問題となっています。

1-1. 深刻なペットによる損傷

クロスやフローリングへのペットの排泄物による損傷、壁や柱への噛み傷、押入れのふすまの破壊など、原状回復をはるかに超える深刻な損害が発生しています。これは、賃貸借契約における「通常の使用」の範囲を大きく逸脱しており、借主の責任が問われます。

1-2. 契約違反と不十分な連絡

借主は、契約に定められている「24時間以上の留守にする際はペットホテル等を利用する」という条項に違反しています。また、退去の連絡も契約期間満了前の一ヶ月前に葉書のみという不十分なものでした。これは、オーナー様に不利益を与えた行為と言えます。

1-3. 立会いの欠如と証拠の確保

退去時の立会いが行われなかったことも問題です。オーナー様は、状況を把握するために鍵の返還を強く求め、損傷状況の写真を複数枚撮影するなど、証拠をしっかりと確保されています。これは、後の請求において非常に重要です。

2.慰謝料請求の可能性と相場

借主の行為は、契約違反だけでなく、オーナー様の精神的な苦痛をもたらしたと言えるでしょう。そのため、損害賠償請求に加えて慰謝料請求も検討できます。

2-1. 慰謝料請求の根拠

慰謝料請求の根拠としては、以下の点が挙げられます。

  • 契約違反:ペットに関する規約違反は、明らかな契約違反です。
  • 不当な退去:一ヶ月前の予告での退去は、通常考えられる範囲を超えています。
  • 精神的苦痛:想像を絶する損傷状況は、オーナー様に大きな精神的苦痛を与えたと考えられます。

2-2. 慰謝料の相場

慰謝料の相場は、損害の程度、契約内容、裁判例などによって大きく異なります。明確な相場はありませんが、類似事例を参考にすると、数万円から数十万円の範囲となる可能性があります。 今回のケースでは、損害の程度が非常に大きいことから、高額な慰謝料請求も検討できるでしょう。

2-3. 弁護士への相談

慰謝料請求を行う際には、弁護士への相談が強く推奨されます。弁護士は、証拠の収集、請求額の算定、交渉・訴訟手続きなどをサポートします。特に、防犯カメラ映像の取得や、損害額の正確な算定には専門家の知識と経験が不可欠です。

3.具体的な対応策

まずは、以下のステップで対応を進めていきましょう。

3-1. 損害状況の明確化

専門業者に依頼し、損害の状況を詳細に報告書として作成してもらいましょう。写真だけでなく、具体的な修理費用を含めた見積もりを提示することで、請求額の根拠を明確にできます。

3-2. 証拠の整理

賃貸借契約書、退去連絡葉書、写真、専門業者の報告書など、全ての証拠を整理し、保管しておきましょう。

3-3. 借主への請求

書面で、修理費用と慰謝料の請求を行いましょう。内容証明郵便を利用することで、証拠として残すことができます。

3-4. 弁護士への相談

借主との交渉が難航する場合は、弁護士に相談しましょう。弁護士は、法的観点から適切なアドバイスを行い、必要に応じて訴訟手続きを進めてくれます。

3-5. 防犯カメラ映像の確認

訴訟においては、裁判所を通して防犯カメラ映像の提出を求めることができます。弁護士に相談することで、スムーズな手続きを進められます。

4.専門家の視点

弁護士だけでなく、不動産管理会社や不動産鑑定士などの専門家の意見を聞くことも有効です。彼らは、類似事例の経験や専門的な知識に基づいて、適切な対応策を提案してくれます。

5.まとめ

今回のケースは、ペットによる損傷が著しく、契約違反も認められるため、損害賠償だけでなく慰謝料請求も十分に検討できる状況です。しかし、複雑な手続きや交渉をスムーズに進めるためには、弁護士などの専門家の協力を得ることが非常に重要です。 早急に弁護士に相談し、適切な対応を進めることをお勧めします。

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