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火災発生時の避難誘導
介護施設における火災発生時の避難誘導は、利用者の安全確保が最優先です。利用者の状態、火災の規模、発生場所、時間帯によって対応は異なりますが、基本的な手順を理解しておくことが重要です。
初期消火と通報
まず、火災を発見したら、速やかに初期消火を試みます。消火器の使い方を熟知し、安全に消火活動を行いましょう。同時に、119番通報を行い、正確な情報を伝えましょう。(施設名、住所、火災場所、状況など)。
避難誘導手順
初期消火後、速やかに避難誘導を開始します。以下の手順に従い、落ち着いて行動することが重要です。
- 利用者の把握: 利用者の居場所を把握し、一人ひとりの状況(車椅子利用、認知症の有無、歩行能力など)を確認します。事前に作成された避難誘導計画書と照らし合わせ、スムーズな誘導に繋げましょう。
- 避難経路の確保: 避難経路に障害物がないか確認し、安全な通路を確保します。非常口の場所や使用方法を、利用者にも事前に周知しておくことが大切です。
- 誘導方法: 利用者の状態に合わせて誘導方法を変えます。車椅子利用者は車椅子ごと誘導し、認知症の利用者には優しく声をかけ、焦らないように丁寧に誘導します。介助が必要な利用者には、複数人で協力して誘導しましょう。必要に応じて、避難誘導補助具(担架など)を使用します。
- 避難場所への誘導: 避難場所(屋外安全地帯など)へ誘導し、安否確認を行います。避難場所では、利用者同士が離れないように注意し、落ち着いて待機させましょう。
- 安否確認: 避難が完了したら、全員の安否を確認します。名簿と照らし合わせ、一人も欠けていないかを確認しましょう。
避難誘導における注意点
* 大声で騒がない: 騒いでパニックを起こさせないよう、落ち着いて指示を出しましょう。
* 冷静さを保つ: 職員自身がパニックにならないよう、冷静さを保つことが重要です。
* 連携を重視: 他の職員と連携し、役割分担を明確にすることで、効率的な避難誘導が可能になります。
* 訓練の重要性: 定期的な避難訓練を実施し、職員の対応能力を高めることが不可欠です。訓練では、様々な状況を想定し、臨機応変な対応を練習しましょう。
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地震発生時の避難誘導
地震発生時は、まず身の安全を確保し、その後、利用者の安全確保に努めます。
地震発生直後の対応
* 揺れが収まるまで待機: 大きな揺れの際は、机の下などに隠れ、揺れが収まるまで待機します。
* 安全確認: 揺れが収まったら、建物全体の安全を確認します。被害状況を把握し、必要に応じて通報します。
* 二次災害への警戒: 余震や建物の倒壊などに注意し、安全な場所へ避難誘導します。
避難誘導手順
* 利用者の安否確認: 利用者の安否を確認し、負傷者がいれば応急処置を行います。
* 避難経路の確認: 避難経路に障害物がないか確認します。
* 誘導: 利用者の状態に合わせて、落ち着いて避難誘導を行います。
* 避難場所: 事前に指定された避難場所へ誘導します。
* 安否確認: 避難が完了したら、全員の安否を確認します。
水害発生時の避難誘導
海や川の近くにある介護施設では、水害への備えが重要です。
避難準備
* 避難計画の策定: 水害発生時の避難計画を事前に策定し、職員全員で共有します。
* 避難経路の確認: 避難経路を確認し、障害物がないか確認します。
* 避難場所の確保: 避難場所を確保し、必要な備品を準備します。
避難誘導手順
* 避難指示の発令: 水害警報が発令されたら、速やかに避難指示を出します。
* 利用者の避難誘導: 利用者の状態に合わせて、避難誘導を行います。車椅子やストレッチャーなどが必要な場合は、事前に準備しておきましょう。
* 避難場所への移動: 指定された避難場所へ移動します。
* 安否確認: 避難が完了したら、全員の安否を確認します。
専門家の視点:避難計画の重要性
防災士などの専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な避難計画を策定することができます。専門家による研修や施設の防災診断を受けることで、施設の防災体制の強化につながります。
まとめ
介護施設における災害時避難誘導は、利用者の安全確保が最優先です。事前に避難計画を策定し、定期的な訓練を行うことで、災害発生時の対応能力を高め、安全な避難を確保しましょう。