介護拒否への対応：高齢女性利用者と男性介護職の課題と解決策

２３歳老健介護職です。女性利用者の介護拒否について女性利用者に男だからということで介護拒否をされます。拒否がない時もあるのですが、上司からは「仕方ないことだから、いくらでも代わってあげるよ。」と言われ、拒否があった時は代わってもらっています。しかし、これは日中だけの話です。夜勤で、コールマット反応があって「どうしました？」と言い訪室すると、「何で女の部屋に入ってくるの。」と怒ってきます。そのせいで、本来したいことを忘れ（というよりできないから？）、すぐに寝てもまたコールが鳴ったりとイタチゴッコ状態です。事故ばかり起こしている人なのでマットは外せず、常に見守らないと何をするかわからないので目が離せません。夜勤は２人だけでしているので、代わりは利かず、たび重なる暴言の数々を受け気が滅入ってしまいます。相手は認知症があるとはいえ、やはり暴言を言われていい気分にはなりません。男性介護職の人は、これをどうやって解決していますか？男性に限らず、女性介護職の方からの回答もお待ちしています。

Contents

1 高齢者介護におけるジェンダーと拒否反応：問題の複雑性
2 具体的な解決策：多角的なアプローチ
3 事例：成功例から学ぶ
4 専門家の意見：認知症ケアの専門家からのアドバイス
5 まとめ

高齢者介護におけるジェンダーと拒否反応：問題の複雑性

高齢者介護、特に認知症高齢者の介護において、介護職員の性別が介護拒否に繋がることは、残念ながら珍しくありません。質問者様のケースは、日勤と夜勤で状況が異なるため、より複雑な問題を抱えていると言えるでしょう。日勤では同僚のサポートを受けられるものの、夜勤は二人体制で、代わりの職員もいないため、精神的な負担が大きくなっています。これは、介護現場における深刻な課題であり、男性介護職のみならず、全ての介護職員が直面する可能性のある問題です。

具体的な解決策：多角的なアプローチ

この問題に対する解決策は、一つではなく、多角的なアプローチが必要です。以下に、具体的な対策を提案します。

1. 利用者への理解とコミュニケーションの工夫

非言語コミュニケーションの活用：言葉によるコミュニケーションが難しい場合、笑顔や優しい表情、穏やかな声かけ、そして身体接触（手をつなぐなど、利用者が許容する範囲で）などを試みてください。認知症の高齢者は、言葉以上に非言語的なコミュニケーションに敏感に反応することがあります。
信頼関係の構築：焦らず、時間をかけて信頼関係を築くことが重要です。毎日同じ職員が対応することで、利用者は安心感を覚える場合があります。日勤と夜勤で担当者が変わる場合は、日勤の職員が夜勤の職員を紹介し、利用者と夜勤の職員の顔合わせを行うなど、スムーズな移行を図る工夫が必要です。
個別ケアプランの見直し：利用者の状態や特性を踏まえた個別ケアプランの見直しを行い、より効果的なコミュニケーション方法や対応策を検討しましょう。例えば、利用者が落ち着く環境づくり、好きな音楽を流す、好きなものを一緒に見るなど、個々のニーズに合わせた対応が重要です。
専門家の協力を得る：ケアマネジャーや医師、精神科医、言語聴覚士など、専門家の意見を聞き、適切なアドバイスを得ましょう。認知症の専門医に相談することで、利用者の状態に合わせた具体的な対応策を提案してもらえる可能性があります。

2. 職場環境の改善とチームワークの強化

上司や同僚との連携：上司や同僚と連携し、日勤・夜勤問わず、チームとして対応できる体制を構築しましょう。夜勤においても、必要に応じて同僚に相談したり、サポートを求めたりする体制を整えることが重要です。上司には、夜勤における負担を改めて伝え、具体的なサポート策を検討してもらいましょう。
勤務体制の見直し：可能な範囲で、夜勤の人員配置を見直すことを検討しましょう。一人当たりの負担を軽減することで、職員の精神的な負担を減らすことができます。また、夜勤明けの休暇取得を促進するなど、職員の健康管理にも配慮が必要です。
相談窓口の活用：職場内に相談窓口があれば積極的に利用し、抱えている問題や不安を共有しましょう。相談窓口がない場合は、人事部や産業医などに相談することも可能です。

3. 自己ケアの重要性

ストレスマネジメント：介護現場はストレスの多い職場です。ストレスをため込まないよう、適度な運動、趣味、休養などを心がけましょう。瞑想や深呼吸などのリラクゼーション法も効果的です。また、同僚や友人、家族など、信頼できる人に話を聞いてもらうことも、ストレス軽減に繋がります。
専門機関への相談：必要に応じて、産業医や精神科医などに相談し、適切なサポートを受けましょう。心の健康を維持することは、介護職にとって非常に重要です。

4. 男性介護職の視点

男性介護職は、女性利用者からの拒否反応に直面しやすいという現実があります。しかし、それは男性介護職の能力や資質を否定するものではありません。上記で述べたコミュニケーションの工夫や、職場環境の改善を通じて、この問題を乗り越えることは可能です。男性介護職だからこそできるアプローチ（例えば、男性としての立場を理解した上で、女性職員と協力して対応するなど）も検討してみましょう。

事例：成功例から学ぶ

ある老健施設では、男性介護職員が、女性利用者とのコミュニケーションに苦戦していました。そこで、施設は、職員向けの研修を実施し、認知症高齢者への接し方や、非言語コミュニケーションの重要性などを学びました。さらに、女性職員と男性職員がペアを組んで、利用者への対応を行うことで、お互いに学び合い、協力体制を構築しました。その結果、介護拒否が減少するなど、大きな成果を上げることができました。

専門家の意見：認知症ケアの専門家からのアドバイス

認知症ケアの専門家によると、「介護拒否は、利用者の不安や恐怖、混乱などが原因であることが多い。そのため、利用者の気持ちを理解し、寄り添うことが重要である。また、職員同士の連携を強化し、チームとして対応することで、負担を軽減し、より質の高いケアを提供できる。」とのことです。

まとめ

高齢女性利用者からの介護拒否は、男性介護職にとって大きな課題です。しかし、適切な対応と職場環境の整備によって、この問題は克服可能です。利用者への理解、コミュニケーションの工夫、職場環境の改善、そして自己ケアを重視することで、より良い介護を提供し、同時に自身の心身を守ることもできます。困難な状況ではありますが、諦めずに、様々なアプローチを試みていきましょう。