亡父の家賃滞納問題:相続放棄後の対応と支払い義務について

亡くなった父の家賃滞納について不動産屋さんから連絡が来ました。父は昨年末、亡くなりました。そのしばらく前に住んでいた部屋の家賃を滞納していました。約50万円ほど滞納していたらしいのです。私の所に不動産屋さんから連絡(私が借りている部屋も同じ不動産屋さん)があり亡くなった旨を伝えると「代わりに支払ってください。」と言われました。「無理です」という話をしたら「でも、お父さんが『何かあったら全てあなたが責任を取る』という文書を残してます」と言われました。しかし。確かに以前不動産屋さんから電話がありましたが「お父さんが家賃を滞納している。お父さんが連絡取れなくなった場合、あなたに連絡してもいいか?代わりに支払って欲しいという事ではない」といわれ、了承しました。そして父は、私に連絡が行くという話しを不動産屋さんとは取り決めてなかった様です(父と姉との会話にて憶測)。「私が責任を取る」という文書は見ていません。保証人にもなっておりません。不動産屋さんに「相続放棄もしていますし、払う気はありません」と伝えると「それなら、理由を箇条書きにして『払えません』という文書をそちらで書いて送ってください」と言われました。また「死亡したという証拠をコピーでも良いから欲しい」と言われました。どういった文面で書けば良いのでしょうか?また、支払い義務はあるのでしょうか?

家賃滞納と相続放棄後の責任

ご高齢のご両親が亡くなられた後、家賃滞納問題に直面することは、非常に辛い状況です。特に、ご自身に支払い義務がないにも関わらず、不動産会社から請求されるのは、精神的にも大きな負担となります。まずは、冷静に状況を整理し、適切な対応を取る必要があります。

相続放棄後の支払い義務

相続放棄をされているとのことですので、原則として、亡くなったご父上の家賃滞納分を支払う義務はありません。相続放棄が完了していれば、ご父上の債務は、相続人であるあなたには一切降りかかりません。不動産会社が「『何かあったら全てあなたが責任を取る』という文書」の存在を主張していますが、その文書の内容や法的効力について、慎重に検討する必要があります。この文書が、本当に法的拘束力を持つものなのか、専門家(弁護士など)に相談することを強くお勧めします。

不動産会社への対応:文書作成例

不動産会社に提出する文書は、冷静かつ明確に事実を記載することが重要です。以下のような内容を箇条書きで記述した文書を作成し、死亡証明書のコピーとともに送付しましょう。

文書作成例

件名:家賃滞納に関するご回答

○○不動産様

この度は、亡父○○○○の賃貸物件(住所:○○)の家賃滞納に関してご連絡いただき、誠にありがとうございます。

下記の通り、家賃滞納分のお支払いは致しかねますことをご了解ください。

* 亡父○○○○は、昨年末に死亡いたしました。(死亡証明書のコピーを添付)
* 私は、亡父○○○○の相続放棄の手続きを完了しております。(相続放棄完了証明書のコピーを添付)
* したがって、亡父○○○○の債務である家賃滞納分については、一切の支払い義務を負いません。
* 「何かあったら全てあなたが責任を取る」という文書の存在について承知しておりますが、当該文書の内容を確認した上で、法的効力がないと判断しております。
* 保証人契約を締結した事実もございません。

以上の理由から、家賃滞納分のお支払いは致しかねます。ご事情ご賢察の上、ご理解いただけますようお願い申し上げます。

敬具

○○○○

(住所)

(電話番号)

(日付)

必要な書類の準備

* 死亡証明書のコピー:ご父上の死亡を証明する書類です。
* 相続放棄完了証明書のコピー:相続放棄手続きが完了したことを証明する書類です。

これらの書類は、不動産会社に提出する際に、原本を確認してもらうために、コピーではなく原本を提示し、コピーを提出するのが望ましいです。

専門家への相談

不動産会社が主張する「何かあったら全てあなたが責任を取る」という文書の内容や法的効力、そして今後の対応について、弁護士などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、法的リスクを回避し、適切な対応を取ることができます。

弁護士費用

弁護士への相談には費用がかかりますが、法律相談は初回無料の事務所も多いです。まずは無料相談を利用し、状況を説明してアドバイスを求めましょう。費用については、弁護士会や法律相談窓口に問い合わせることで、料金体系や相談方法について詳しい情報を得られます。

類似事例と解決策

類似の事例として、相続放棄後にも関わらず、故人の債務を請求されたケースが多数存在します。多くの場合、相続放棄が正しく行われていれば、請求は認められません。しかし、不動産会社が主張する文書の存在が、状況を複雑にしている可能性があります。そのため、専門家の介入が不可欠です。

解決策

* 専門家への相談:弁護士に相談し、法的観点からのアドバイスを受ける。
* 文書の証拠力:不動産会社が主張する文書の法的効力を専門家に確認してもらう。
* 冷静な対応:感情的にならず、事実を明確に伝える。
* 証拠の提示:死亡証明書、相続放棄完了証明書などの証拠をきちんと提出する。

まとめ

亡くなったご父上の家賃滞納問題、大変お辛い状況かと存じます。しかし、相続放棄をされているのであれば、支払い義務はない可能性が高いです。ただし、不動産会社の主張する文書の存在が問題となる可能性がありますので、専門家にご相談の上、冷静に対応することが重要です。

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