亡き祖父のリスニングルームを受け継いで―大型スピーカーとクラシック音楽再生の最適化

亡き祖父が筋金入りのオーディオマニアでした。祖父が仕事引退後、町工場を改装して鉄筋コンクリート42畳相当、天井高さ3.8mのリスニングルームです。 私は一昨年、マンションから実家に戻って、祖父や父が遺 したリスニングルームにJBL4344を設置して、反対側にソナスファーベルのエクストリーマを設置してます。 私はクラシックな音楽、ジャズを聴いてますが、マンションに住んてた頃は、エクストリーマの繊細な音が好きでしたが、バックスペースが重要なのでセッティングが困難で上手く鳴りません。 JBL4344のような部屋の隅から部屋全体を包み込むようにして鳴らす大型システムが合ってるようです。 祖父は当時の写真からオンキョーのセプター500、YAMAHAのFX-1を使ってたようです。父はソニーのエスプリAPM-8という大型システムを使ってました。 私のJBL4344は48万円で買った中古のスピーカーで、ジャズは良いのですが、独特のバタ臭い音で、ソナスファーベルのスピーカーのように、バイオリンやチェロの繊細な音がイマイチでかなり不満です。 祖父や父が使っていたスピーカーは国産ばかりでしたが、クラシックを中心に聴いてたようです。 昔の国産の大型スピーカーは繊細でクラシック再生に向いていたのでしょうか?

広大なリスニングルームと大型スピーカーのセッティング

42畳、天井高3.8mのリスニングルームは、まさにオーディオマニアの夢の空間ですね。JBL 4344のような大型スピーカーは、その広大な空間を活かすことで、本来の性能を発揮します。マンションのような小さな部屋では、低音の響きが過剰になり、繊細な音の再現が難しくなる一方、このリスニングルームでは、低音の響きが空間全体に自然に広がり、包み込まれるようなサウンドが実現できるでしょう。

しかし、ソナスファーベル エクストリーマのような繊細なサウンドを重視するスピーカーは、設置場所やリスニングポジションに非常に敏感です。広い空間では、音の反射や干渉が複雑になり、最適なセッティングを見つけるのが困難になります。JBL 4344が部屋全体を包み込むようなサウンドを実現しているのに対し、エクストリーマでは、その繊細さが活かせていないのかもしれません。

JBL 4344の音質と改善策

JBL 4344は、パワフルでダイナミックなサウンドが特徴ですが、「バタ臭い音」という印象は、セッティングやアンプとの組み合わせ、あるいはスピーカー自体の状態が原因かもしれません。中古品であるため、ユニットの劣化やクロスオーバーネットワークの経年変化なども考慮する必要があります。

具体的な改善策としては、以下の点を検討してみましょう。

  • スピーカーの配置:リスニングポジションとスピーカーの位置関係、壁からの距離、コーナーへの配置などを調整します。吸音材や拡散材を用いて、音の反射を制御することも効果的です。部屋の形状や材質を考慮した配置が重要です。専門業者に相談するのも良いでしょう。
  • アンプの選定:JBL 4344の特性に合わせたアンプを選びましょう。真空管アンプは、暖かく自然なサウンドでクラシック音楽に合うことが多いです。一方で、トランジスタアンプは、クリアでパワフルなサウンドが特徴で、ジャズにも適しています。祖父や父が使っていたオンキョー セプター500、YAMAHA FX-1、ソニー エスプリ APM-8といった機種は、当時のハイエンド機であり、JBL 4344との相性も良かった可能性があります。これらの機種の中古を探してみるのも良いかもしれません。
  • ケーブルの交換:スピーカーケーブルやインターコネクトケーブルの品質も音質に影響します。高品質なケーブルに交換することで、よりクリアで自然なサウンドが得られる可能性があります。特に、高域の繊細さを求めるなら、高品質なケーブルの導入を検討しましょう。
  • 吸音・拡散処理:リスニングルームの壁や天井に吸音材や拡散材を設置することで、音の反射をコントロールし、よりクリアで自然なサウンドを実現できます。特に、低音の響きを調整することで、バタ臭い音の改善に繋がる可能性があります。専門業者に相談して、最適な吸音・拡散処理を施してもらうのも良いでしょう。
  • スピーカーのメンテナンス:JBL 4344は経年劣化している可能性があります。ユニットのチェックや修理、クロスオーバーネットワークの調整など、専門業者に依頼することをお勧めします。適切なメンテナンスを行うことで、スピーカー本来の性能を取り戻せる可能性があります。

国産大型スピーカーとクラシック音楽

1970~80年代の国産大型スピーカーは、多くの場合、繊細で自然なサウンドを目指した設計がされていました。特に、クラシック音楽の再生を重視したモデルも多く、高域の繊細さや低域の正確さ、そして全体のバランスに優れた製品が数多く存在しました。

祖父や父が使っていたオンキョー セプター500、YAMAHA FX-1、ソニー エスプリ APM-8などは、当時のハイエンドモデルとして高い評価を得ており、クラシック音楽の再生にも適していたと考えられます。これらの機種は、現在では中古市場でしか入手できませんが、状態の良いものを探せば、現代のスピーカーにも引けを取らない性能を発揮する可能性があります。

専門家への相談

リスニングルームのセッティングや音質調整は、専門家の知識と経験が必要となる場合があります。オーディオ専門店や音響調整のプロフェッショナルに相談することで、より効果的な改善策を見つけることができるでしょう。彼らは、あなたのリスニングルームの特性やスピーカーの特性を考慮し、最適なセッティングや調整方法を提案してくれます。

まとめ

JBL 4344を活かしたクラシック音楽再生を実現するためには、スピーカーの配置、アンプの選定、ケーブルの交換、吸音・拡散処理、そしてスピーカーのメンテナンスなど、様々な要素を総合的に検討する必要があります。専門家のアドバイスも活用しながら、少しずつ改善していくことで、祖父や父が愛したような、繊細で美しいクラシックサウンドをこのリスニングルームで再現できるはずです。 あなたの祖父の遺産であるこの素晴らしい空間を、最高の音質で楽しんでください。

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