事務所を住居に転用した賃貸物件での電気・水道料金問題:重要事項説明義務違反の可能性と賢い対処法

【これは重要事項説明義務違反になる?】 東京23区内のもともと事務所だった部屋を住居用に転用した部屋に引越しをしました。(全10室で私の部屋以外はすべて事務所です) 契約の日に重要事項説明のときになって電気と水道が「割当」だということを言われました。(ガスは「戸別」でした) 説明を受けたところ、電力会社、水道局から大家に一括で請求が行き、それを使用量で割った料金を大家に支払う方式だといわれました。(電気、水道ともに戸別にメーターはあり各戸の使用量は正確に把握できているようです) 書面では電気、水道が割当とだけ書いてあります。 このとき私は不動産屋の担当に電気は累進制(使用量が多くなるほど単価が高くなる)なので「割当」だと割高になるのではないか?と口頭で質問し、不動産屋からそういうことはない、戸別契約と変わらないと口頭で説明を受けました。 実際に入居してみて大家から電気、水道の請求を受けてビックリなのですが戸別契約をした場合のおよそ倍以上の料金が請求されました。 電気基本料金2900円、使用量153kw×単価34円=およそ8000円 水道基本料金800円、使用量13.5立方×単価455円=およそ7000円 上記が一か月分の請求額です。 電気、水道ともに単価が異様に高いのです。 電気を戸別契約に切り替えようにも工事費用がけっこうかかるようで大家が対応してくれるとも思えませんし、水道も私の部屋のみ住居用ですので共同住宅扱いの制度が適用できるとも思えません。 実際に請求された額に近い額を大家が払っているのかもしれません。 しかし、納得いきません。 不動産屋には事務所を住居に転用している物件なのでなにか不都合なことはないか内覧の段階で確認していますし、なにより重要事項説明のときに口頭で確認しています。 電気、水道料金が一般の住宅と比べて2倍程度かかるということは重要事項ではないのでしょうか? これは重要事項説明義務違反に当たるのではないかと個人的には思っています。 私はどうするのが一番賢いでしょうか? 場合によっては小額提訴も辞さない構えですが勝機はありますか? また私にとって想定しうる一番良い落し所はどこだと思いますか?

事務所転用物件における電気・水道料金の高騰問題

東京23区内の元事務所を住居に転用した賃貸物件で、電気・水道料金が予想をはるかに上回ったというご相談ですね。 重要事項説明義務違反の可能性も含め、状況を整理し、賢い対処法を検討していきましょう。

問題点の整理:高額な電気・水道料金と重要事項説明

ご質問からは、以下の問題点が読み取れます。

  • 電気・水道料金の高騰:戸別契約と比較して約2倍の料金が発生している。
  • 重要事項説明の不備:契約時に「割当」方式であることは説明されたものの、料金の高騰に関する具体的な説明が不足していた可能性がある。不動産業者からの口頭説明も、現実と乖離している。
  • 契約書への記載不足:契約書には「割当」としか記載がなく、料金の詳細や高額になる可能性についての記述がない。
  • 転用物件特有の問題:事務所を住居に転用した物件特有の課題として、電気・水道契約の変更が困難である点。

重要事項説明義務違反の可能性

民法では、賃貸借契約において、重要事項の説明義務が不動産会社・大家に課せられています。 電気・水道料金が一般の住宅と比べて著しく高額になる可能性は、契約者にとって重要な事項と言えるでしょう。 特に、契約前に口頭で「戸別契約と変わらない」と説明を受けていたにも関わらず、実際には倍以上の料金が発生している点は、重要事項説明義務違反に該当する可能性があります。

ただし、重要事項説明義務違反を立証するには、以下の点を明確にする必要があります。

  • 契約書に記載がないこと:契約書に「割当」方式であることしか記載がなく、料金の高騰に関する記述がないことを証明する必要があります。
  • 口頭説明との食い違い:不動産業者からの「戸別契約と変わらない」という口頭説明と、実際の料金との大きな差を明確に示す必要があります。
  • 一般的な料金との比較:近隣の同様の物件の電気・水道料金と比較し、ご自宅の料金が著しく高額であることを示す必要があります。

専門家への相談

現状では、ご自身だけで判断するのは難しいでしょう。 弁護士または不動産問題に詳しい専門家への相談を強くお勧めします。 専門家は、ご提供いただいた情報に基づき、重要事項説明義務違反に該当するかどうか、また、どのような対応が適切かを判断できます。

具体的な解決策と落とし所

専門家への相談と並行して、以下の対応も検討しましょう。

1. 証拠の収集

  • 契約書のコピー:重要事項説明書、賃貸借契約書など、契約に関するすべての書類をコピーしておきましょう。
  • 請求書のコピー:電気・水道料金の請求書を保管しておきましょう。
  • メールやLINEのやり取り:不動産業者とのやり取りを記録したメールやLINEの履歴があれば、証拠として有効です。
  • 近隣物件の調査:近隣の同様の物件の電気・水道料金を調査し、比較資料を作成しましょう。

2. 不動産会社・大家との交渉

専門家のアドバイスを得ながら、不動産会社・大家と交渉を行い、料金の減額や契約条件の変更を交渉しましょう。 交渉の際には、収集した証拠を提示し、冷静かつ丁寧に説明することが重要です。

3. 小額訴訟

交渉がうまくいかない場合は、小額訴訟を検討することもできます。 小額訴訟は、訴訟費用が比較的安価で、手続きも簡素化されているため、手軽に利用できる手段です。 ただし、勝訴できる保証はありません。 専門家の意見を聞きながら、勝算を慎重に判断する必要があります。

想定される落とし所

想定される落とし所としては、以下の通りです。

  • 料金の減額:大家と交渉し、電気・水道料金を減額してもらう。
  • 契約解除:重要事項説明義務違反を理由に、契約を解除し、損害賠償を求める。
  • 契約条件の変更:電気・水道契約を戸別契約に変更してもらう(工事費用負担の交渉が必要)。

専門家の視点:弁護士からのアドバイス

弁護士に相談した場合、以下の点をアドバイスされる可能性があります。

  • 証拠の重要性:契約書、請求書、メールなどの証拠をしっかりと収集することが重要です。
  • 交渉の戦略:不動産会社・大家との交渉において、どのような戦略をとるべきかアドバイスを受けられます。
  • 訴訟戦略:訴訟を行う場合、どのような戦略をとるべきか、勝訴の可能性はどの程度かなどをアドバイスを受けられます。

まとめ:冷静な対応と専門家への相談が重要

事務所を住居に転用した物件における電気・水道料金の問題は、複雑な要素を含んでいます。 冷静に状況を整理し、専門家(弁護士や不動産問題に詳しい専門家)に相談することが、最善の解決策です。 証拠をしっかりと集め、専門家のアドバイスを参考に、最適な解決策を選択しましょう。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)