中古物件購入における費用と手続き
中古物件を購入する際には、購入価格以外にも様々な費用がかかります。大きく分けて、以下の項目があります。
1. 物件価格
これは物件自体の価格です。仲介業者から提示された評価額がベースとなります。
2. 仲介手数料
不動産会社に支払う手数料です。物件価格の3%+6万円(税別)が一般的な相場です。
3. 登記費用
所有権の移転登記に必要な費用です。司法書士に依頼することになります。費用は物件価格や土地の面積によって変動します。
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4. 不動産取得税
物件を購入した際に、都道府県に納める税金です。物件価格の1.4%程度が目安です。
5. ローン費用(住宅ローン利用の場合)
住宅ローンを利用する場合は、金利や保証料、事務手数料などが発生します。
6. その他費用
火災保険料、リフォーム費用、引越し費用など、その他諸費用も考慮する必要があります。
司法書士の選び方と手数料
司法書士は、物件所在地の司法書士会に問い合わせるか、インターネットで検索して探すことができます。複数の司法書士に見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。
司法書士の手数料について
不動産会社が「司法書士の手数料は販売価格や登記料に関係ない」と言っているのは、司法書士の手数料が、不動産会社が設定する手数料とは別枠であることを意味します。不動産会社が提示する手数料は、あくまで不動産会社が仲介業務に対して請求する手数料です。司法書士の手数料は、司法書士が登記手続きに対して請求する別途の手数料です。
重要:司法書士の手数料は、事前に内訳書をもらって確認しましょう。不明な点があれば、遠慮なく質問しましょう。
契約前に調査すべきこと
35年超えの中古物件は、老朽化による修繕が必要となる可能性が高いです。契約前に以下の点を必ず確認しましょう。
1. 建物状況調査
専門業者に依頼して、建物の状態を詳細に調査してもらいましょう。シロアリ被害、雨漏り、基礎の亀裂など、重大な欠陥がないかを確認することが重要です。
2. 管理状況の確認
管理状況の悪さは、建物の劣化を早める原因となります。管理規約を確認し、管理組合の運営状況、修繕積立金の状況などを確認しましょう。管理費滞納者の存在も確認し、その影響を把握することが重要です。
3. 周辺環境の確認
騒音、日照、近隣住民との関係など、生活環境に影響を与える要素を確認しましょう。
4. 権利関係の確認
所有権に瑕疵がないか、抵当権などの権利が設定されていないかを確認しましょう。これは司法書士に依頼するのが確実です。
契約時の注意点
契約書に記載されている内容を、しっかりと理解した上で署名・捺印しましょう。不明な点があれば、司法書士や不動産会社に質問し、納得いくまで説明を求めましょう。
1. 重要事項説明書
重要事項説明書は、物件に関する重要な事項が記載された書類です。内容をよく理解し、不明な点は質問しましょう。
2. 契約書
契約書は、売買契約の内容を明確に定めた書類です。内容をよく確認し、修正が必要な場合は修正依頼を行いましょう。
3. 瑕疵担保責任
契約後、建物の欠陥が見つかった場合の責任範囲を明確にしておきましょう。
司法書士への依頼時期
司法書士への依頼は、契約が成立する前に依頼するのが理想的です。契約前に司法書士に相談することで、契約書の内容を事前に確認し、不利益な条項がないかを確認できます。不動産会社から「契約書類作成に1週間から10日かかると言われました」とのことですので、契約が成立する1週間前までに司法書士に相談し、依頼するのが良いでしょう。
まとめ
中古物件の購入は、新築と比べて様々なリスクが伴います。しかし、適切な調査と手続きを行うことで、リスクを軽減することができます。専門家である司法書士や不動産会社に相談しながら、慎重に進めていきましょう。