不要になった室内ドアの屋外保管方法|劣化を防ぐための適切な対策

部屋内にあった扉が邪魔だったので、取り外すことにしました。しかし、部屋内に置き場所が特になかったので屋外に置きたいのですが、良い保存方法はありませんでしょうか?たとえば、ビニール袋を3重にして密閉し、直射日光が当たらないようにすれば、1年に一回の手入れでも大丈夫だと思いますでしょうか?よろしくお願いいたします。

不要になったドアの屋外保管:本当に大丈夫?

室内ドアを取り外したものの、置き場所に困り、屋外保管を検討されているとのこと。ビニール袋3重で密閉し、直射日光を避ければ大丈夫かというご質問ですが、残念ながら、その方法だけでは十分とは言えません

木材は、自然素材であるため、湿気や温度変化、紫外線、虫害など、屋外環境の影響を受けやすく、劣化が進行します。ビニール袋による密閉は、通気性を悪くし、かえってカビや腐敗を招く可能性があります。1年に一度の手入れでは、劣化の進行を完全に防ぐのは難しいでしょう。

屋外保管によるドアの劣化リスク

屋外にドアを保管する場合、以下のリスクを考慮する必要があります。

1. 湿気とカビ

雨や湿気は木材の腐敗を促進する最大の敵です。特に、日本の気候は湿度が高いため、カビが発生しやすく、ドアの構造材や塗装が損傷する可能性があります。

2. 紫外線による日焼け

直射日光に長時間当たると、木材は紫外線によって変色し、表面が劣化します。塗装されているドアでも、紫外線による劣化は避けられません。

3. 温度変化

気温の急激な変化は、木材の膨張と収縮を引き起こし、ひび割れや反りなどの変形につながります。

4. 虫害

シロアリやその他の害虫は、木材を食害し、ドアの強度を低下させます。

屋外保管をする場合の適切な対策

では、どのようにすればドアを適切に屋外保管できるのでしょうか? 以下に、具体的な対策を提案します。

1. 保管場所の選定

* 屋根のある場所を選ぶ:雨や直射日光から守るため、屋根のある場所を選びましょう。ガレージや物置が理想的です。
* 地面からの湿気を防ぐ:地面に直接置くと湿気を吸い込みやすいため、パレットや台の上に置き、通気性を確保しましょう。
* 風通しの良い場所:湿気がこもらないよう、風通しの良い場所を選びましょう。

2. ドアの保護

* 防水シートやカバーを使用する:防水シートや専用のカバーでドア全体を覆い、雨や湿気、紫外線から保護します。
* 防虫剤を使用する:シロアリなどの害虫対策として、防虫剤を適切に設置しましょう。定期的な交換が必要です。
* 定期的な点検と清掃:少なくとも月に一度は、ドアの状態をチェックし、汚れやカビがあれば清掃しましょう。

3. 長期保管のための更なる対策

* 塗装の補修:保管前に、ドアの塗装に剥がれや傷があれば、補修しておきましょう。ホームセンターなどで販売されている木材用塗料を使用できます。
* 乾燥剤の使用:湿気の多い場所では、乾燥剤を一緒に保管することで、カビの発生を抑えることができます。
* 専門業者への相談:大切なドアで、長期保管を希望する場合は、専門業者に相談し、適切な保管方法をアドバイスしてもらうことをお勧めします。

専門家の視点:建築士からのアドバイス

建築士の視点から見ると、屋外での木材の長期保管は非常にリスクが高いです。特に、日本の高温多湿な環境では、腐朽や虫害のリスクが非常に高まります。仮にビニール袋で密閉したとしても、内部の湿気がこもり、かえって劣化を促進する可能性があります。

そのため、屋外保管はあくまで短期的な対応として、できるだけ早く適切な保管場所を確保するか、リサイクル・処分を検討することをお勧めします。

具体的な事例:成功と失敗

成功例:知人の大工さんは、不要になったドアを、ガレージ内のパレットの上に置き、防水シートで覆って保管していました。定期的に状態をチェックし、必要に応じて清掃や防虫処理を行っていたため、数年後も比較的良好な状態を保っていました。

失敗例:別の知人は、庭に直接ドアを置いていました。結果、雨や湿気で腐敗が進み、数ヶ月後には使用不能になってしまいました。

まとめ:屋外保管はリスクが高いことを理解しよう

不要になった室内ドアの屋外保管は、適切な対策を行わなければ、劣化が進行し、修復不可能な状態になるリスクが高いです。 短期的な保管であれば、上記の方法で対応できますが、長期保管を検討する場合は、屋内保管または適切な処分を検討することを強くお勧めします。 大切なのは、ドアの状態を定期的に確認し、適切な処置を講じることです。 少しでも不安がある場合は、専門業者に相談することをおすすめします。

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