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1.専任媒介契約とレインズ未登録の問題点
ご質問の内容、大変お辛い状況ですね。専任媒介契約を結びながら、レインズへの登録がなされていなかったこと、そして予想を大きく下回る価格での売却、強引な契約締結など、複数の問題点が指摘できます。
まず、専任媒介契約とは、売主が一つの不動産会社にのみ売却の委託をする契約です。その不動産会社は、売却活動に最大限の努力をする義務を負います。レインズへの登録は、広く物件情報を公開し、多くの買い手候補にアプローチする上で重要な手段です。レインズに登録されていないということは、宅地建物取引業法に違反する可能性があります。契約書に「7日以内に登録すること」と明記されているにも関わらず、それが履行されていないことは、重大な契約違反と言えるでしょう。
さらに、売買価格が著しく低いことも問題です。近隣で1200万円で売買された事例があるにも関わらず、950万円という価格では、不動産会社の努力が不足していたと考えるのが自然です。専任媒介契約においては、不動産会社は適正な価格で売却するよう努力する義務を負っています。
2.契約の取り消し・無効、損害賠償請求の可能性
質問1と質問2について、現状では契約の取り消しや無効を主張できる可能性は十分にあります。また、被った損害の賠償請求も可能です。
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契約の取り消し・無効
* レインズ未登録:これは宅建業法違反に当たる可能性が高く、契約の無効を主張できる根拠となります。
* 不当に低い価格:不動産会社の努力義務違反を主張し、契約の取り消しを請求できます。
* 強引な契約締結:契約締結の過程に不正や不当な圧力があった場合、契約は無効とされる可能性があります。
これらの点を主張するには、契約書、レインズ未登録の証拠、近隣物件の売買価格の証明など、証拠をしっかりと揃える必要があります。
損害賠償請求
契約が取り消された場合、または無効とされた場合、差額分(1200万円-950万円=250万円)に加え、違約金300万円の返還請求を行うことができます。さらに、精神的苦痛に対する慰謝料請求も検討できます。
3.相談窓口
質問3について、どこに相談すべきかですが、以下の機関への相談が有効です。
* 弁護士:専門家である弁護士に相談することで、法的観点からの適切なアドバイスを受けられます。
* 司法書士:契約書の内容や法的解釈について、専門的な知識を持つ司法書士に相談できます。
* 宅地建物取引業協会:不動産会社に対する苦情や相談を受け付けています。
* 消費者センター:消費者問題全般に関する相談窓口です。
4.専任媒介契約書への本体価格記載
質問4について、専任媒介契約書に本体価格を記載するかどうかは、法律上必ずしも義務付けられていません。しかし、価格を事前に明確にしておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。今回のケースのように、価格が曖昧なまま契約を進めると、後々トラブルに発展するリスクが高まります。
5.具体的な行動ステップ
1. 証拠集め:契約書、レインズ未登録の証拠、近隣物件の売買価格の証明などを集めましょう。
2. 専門家への相談:弁護士または司法書士に相談し、法的アドバイスを受けましょう。
3. 交渉:不動産会社と交渉し、契約の取り消し、損害賠償の請求を行いましょう。交渉がまとまらない場合は、訴訟も視野に入れましょう。
4. 記録保存:すべてのやり取りを記録として残しておきましょう。
6.専門家の視点
不動産取引は複雑で、専門知識がないと不利な立場に置かれる可能性があります。今回のケースのように、レインズ未登録や不当な価格設定など、不動産会社による違法行為や不適切な行為は決して少なくありません。そのため、契約を結ぶ前には、契約書の内容を十分に理解し、専門家からのアドバイスを受けることが重要です。
7.まとめ
今回のケースは、専任媒介契約における不動産会社の義務違反が疑われる重大な問題です。早急に専門家への相談を行い、適切な対応を取ることを強くお勧めします。決して一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、解決に向けて進んでいきましょう。