一人暮らしの認知症の父親の部屋の片付けと、家族としての役割:罪悪感と現実のバランス

せっかく片付けた部屋、暫くして行くとまた散らかし放題。もう片付ける気も失せてしまいます。一人暮らしの父親は軽い認知症入ってます。 私自身たまに見に行ってましたし地域のケアマネの方も見てくれてます。が、片付けても片付けても汚くする父親に腹立つばかりでもう行くのが嫌になってきました。こんな場合、ケアマネに「もう行くの嫌だからたまに見に行ってあげて」とほとんどを任せたらやっぱり「無責任な肉親」になりますか? ここはやっぱり父親の子供なんだからグッと我慢してたまには行くべきですか?

認知症による片付けられない状況と、家族の葛藤

高齢者の片付けられない状況は、認知症の症状の一つとしてよく見られます。 ご自身の父親が軽い認知症であるとのことですが、物事を整理整頓する能力の低下は、認知機能の低下に伴って起こりうる一般的な症状です。 片付けてもすぐに散らかる、という状況は、ご本人にとっての「整理整頓」の概念が変化している可能性や、記憶力の低下によって片付けたことを忘れてしまう可能性などが考えられます。 そのため、単なる「怠慢」や「意地悪」と捉えるのではなく、認知症という病気の症状として理解することが大切です。 そして、その状況に疲弊し、心が折れてしまうご自身の気持ちも、十分に理解できます。

ケアマネージャーへの相談と、家族としての責任

ケアマネージャーに「もう行くのが嫌だからたまに見に行ってあげて」と頼むことについて、それが「無責任な肉親」になるかどうかは、一概には言えません。 重要なのは、ケアマネージャーとしっかりと話し合い、父親の状況やご自身の限界を正直に伝えることです。 ケアマネージャーは、ご家族の状況を把握し、適切な支援方法を提案する立場にあります。 現状を説明し、ご自身の負担軽減について相談することで、父親への適切なケアとご自身の心のケアの両立を目指せます。

ケアマネージャーとの具体的な相談内容例:

* 父親の生活状況と、現状の介護サービスの内容
* ご自身の精神的な負担と、介護の限界
* 父親への訪問頻度と、その際に必要なサポート
* その他、ご家族としてできること、できないこと

ケアマネージャーが提供できる可能性のある支援

ケアマネージャーは、以下の様な支援を提供できる可能性があります。

  • 訪問介護サービスの増強:清掃や整理整頓を含む家事援助サービスの利用頻度を増やすことで、部屋の清潔さを保つサポートを受けられます。
  • デイサービスの利用:日中、父親をデイサービスに預けることで、ご自身の負担を軽減できます。デイサービスでは、認知症の症状に応じたリハビリやレクリエーションなども提供されます。
  • ホームヘルパーの派遣:定期的にホームヘルパーを派遣してもらい、部屋の掃除や整理整頓をしてもらうことができます。
  • その他の専門機関への紹介:必要に応じて、精神科医や認知症専門医への相談を促したり、適切な施設への紹介なども行います。

罪悪感と現実のバランス:ご自身のケアも大切

ご自身の気持ちを無視して、無理に介護を続けることは、心身の健康を損なう可能性があります。 「親孝行」や「家族としての責任」という強い思い込みにとらわれすぎず、ご自身の限界を認め、適切なサポートを受けることは、決して「無責任」ではありません。 むしろ、ご自身の心身の状態を維持することで、長期的に父親へのケアを継続できる可能性が高まります。

ご自身の心のケアのために:

  • 信頼できる友人や家族に相談する:自分の気持ちを誰かに話すことで、気持ちが楽になることがあります。
  • 専門機関に相談する:介護に関する相談窓口や、精神科医、カウンセラーなどに相談することで、具体的なアドバイスやサポートを受けることができます。
  • 趣味や好きなことをする時間を作る:介護の合間に、自分の好きな時間を持つことで、リフレッシュできます。
  • 休息を十分にとる:睡眠不足や疲労は、精神的な負担を増大させます。十分な休息を心がけましょう。

具体的な部屋の片付けと整理整頓の工夫

認知症の高齢者の部屋の片付けは、特別な工夫が必要です。 いきなり全てを片付けるのではなく、段階的に進めていくことが重要です。

段階的な片付け方法

  1. 不要な物の選別:まずは、本当に必要な物と不要な物を分別します。 ご本人と一緒に選別作業を行うのが理想的ですが、認知症の症状によっては難しい場合もあります。 その場合は、ご本人が大切にしている物だけを残し、その他の物は整理するという方法も考えられます。
  2. 収納スペースの見直し:収納スペースが不足している場合は、収納用品を導入したり、収納方法を見直すことで、散らかりにくくすることができます。 分かりやすいようにラベルを貼るのも効果的です。 例えば、透明な収納ボックスを使うことで、中身がすぐに分かり、探しやすくなります。
  3. 片付けやすい環境を作る:物を置く場所を決め、常にその場所に片付ける習慣を付けます。 床に物を置かないように促し、すぐに片付けられるように、収納場所を手の届く範囲に配置するのも有効です。
  4. 定期的な清掃:こまめに掃除をすることで、清潔さを保ち、散らかりを防ぐことができます。 ご本人が参加できる簡単な掃除であれば、一緒に作業することで、達成感を感じてもらうこともできます。

インテリアの工夫

部屋のインテリアも、片付けやすさに影響します。 例えば、シンプルなデザインの家具を選び、物を置きにくい場所を作らないように工夫するのも一つの方法です。 また、明るい色合いのインテリアは、空間を広く見せる効果があり、気持ちが落ち着く効果もあります。 グレーの壁や家具は、落ち着いた雰囲気を作り出し、散らかりが目立ちにくいというメリットもあります。

専門家の意見

認知症ケアに詳しい専門家によると、「家族がすべてを背負い込む必要はありません。 ケアマネージャーや介護サービスを積極的に活用し、ご自身の心身を守ることも、大切な介護の一部です。 罪悪感を抱かずに、適切なサポートを受けながら、父親とご自身の両方の生活の質を高めることを目指しましょう。」とのことです。

まとめ:バランスの取れた介護を目指して

認知症の父親の介護は、大変な負担がかかります。 しかし、ケアマネージャーとの連携を密にすることで、ご自身の負担を軽減し、父親への適切なケアを実現できます。 罪悪感に囚われすぎず、ご自身の心身の健康も大切にし、バランスの取れた介護を目指しましょう。 そして、ご自身の限界を認め、助けを求めることは決して弱さではありません。

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