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ユニット型特養とは?従来型特養との違いを解説
ご質問ありがとうございます。5年前に特養で勤務されていた経験をお持ちで、ユニット型特養への疑問をお持ちとのこと、よく分かります。以前の勤務先のような流れ作業的な介護ではなく、利用者の方々にとってより温かく、個々のニーズに合わせたケアを提供できる環境を求めるのは当然のことです。
まず、ご質問の「全室ユニット型特養とは、全室個室でユニット毎に生活するという意味ですか?」という点についてお答えします。はい、その通りです。ユニット型特養は、全室個室であることが大きな特徴です。しかし、個室であることだけがユニット型のメリットではありません。
従来型の特養は、複数人部屋(4人部屋など)が一般的で、食事やトイレ誘導などの介護業務が一斉に行われるため、どうしても流れ作業になりがちです。一方、ユニット型特養では、10~15人程度の少人数を一つのユニットとして、それぞれのユニットにリビング・ダイニング・浴室・トイレなどの生活空間が配置されています。まるで小さな共同住宅のようなイメージです。
ユニット型特養のメリット
ユニット型特養のメリットは、従来型特養と比較して以下の点が挙げられます。
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- プライバシーの確保:個室なので、利用者の方々は安心して休息したり、自分のペースで生活できます。
- 個別ケアの実現:少人数制なので、利用者一人ひとりの状態や個性に合わせたきめ細やかなケアが可能です。食事や排泄のタイミングも個別に調整できます。
- アットホームな雰囲気:少人数で生活することで、利用者同士や職員とのコミュニケーションが深まり、アットホームな雰囲気を醸成できます。これは、利用者の精神的な健康にも大きく貢献します。
- 自立支援の促進:ユニット内での生活を通して、利用者自身の自立性を高める支援を行うことができます。例えば、簡単な調理や掃除などを手伝うことで、生活の張り合いを見出すことができます。
- 職員の負担軽減:個別ケアに特化することで、一斉に行う従来型の介護業務に比べて職員の負担を軽減し、質の高いケアを提供できます。
ユニット型特養のデメリット
もちろん、ユニット型特養にもデメリットはあります。
- 施設の規模が小さい:ユニット型特養は、従来型特養と比較して施設の規模が小さいため、受け入れ可能な利用者の人数が限られます。そのため、入居を希望してもすぐに受け入れられない可能性があります。
- 費用が高い:少人数制による個別ケアや充実した設備などから、従来型特養と比較して費用が高い傾向があります。
- 職員の専門性が必要:個別ケアには、職員の高い専門性とスキルが求められます。
キッチンと食事について
「キッチンがあるという事は、ご飯は皆さんで作られているのですか?」というご質問ですが、必ずしも利用者の方々が自ら調理をしているわけではありません。ユニット型特養のキッチンは、職員が利用者の方々の食事を作るための調理場として利用されることが多いです。もちろん、利用者の方々が調理に参加できる機会を作る施設もあります。しかし、それはあくまで個別支援の一環であり、全ての施設がそうしているわけではありません。
介護の仕事復帰に向けて
介護の仕事に復帰しようと考えていらっしゃるとのこと、素晴らしいと思います。ユニット型特養は、従来型特養とは大きく異なる介護のあり方を提示しています。より人間味あふれる、利用者の方々中心の介護を目指せる環境と言えるでしょう。
復帰に向けては、以下の点を意識してみましょう。
- ユニット型特養の研修に参加する:多くの施設では、ユニット型特養特有の介護方法や考え方を学ぶ研修を実施しています。このような研修に参加することで、現場でのスムーズな業務遂行に役立ちます。
- 最新の介護技術や知識を習得する:介護の現場は常に進化しています。最新の技術や知識を習得することで、より質の高いケアを提供できます。資格取得なども視野に入れてみましょう。
- チームワークを重視する:ユニット型特養では、チームワークが非常に重要です。職員同士が協力し合い、互いに支え合うことで、利用者の方々へのより良いケアを提供できます。
- 利用者の方々と良好な関係を築く:ユニット型特養では、利用者の方々と職員との距離が近いため、良好な関係を築くことが大切です。積極的にコミュニケーションを取り、利用者の方々のニーズを理解しましょう。
まとめ
ユニット型特養は、従来型特養とは異なる、より人間味あふれる介護を提供できる環境です。しかし、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、ご自身のキャリアプランに合った施設選びをすることが大切です。 ご自身の経験と知識を活かし、利用者の方々にとってより良い介護を提供できるよう頑張ってください。