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ミドリガメとゼニガメ、クサガメ、ミシシッピアカミミガメの違い
まず、結論から言うと、ミドリガメとゼニガメは同じ種類のカメを指します。 正式名称はミシシッピアカミミガメで、幼体の頃はゼニガメと呼ばれます。 一方、クサガメは日本の固有種で、ミシシッピアカミミガメとは別種です。 見た目も異なりますが、飼育方法にも違いがあります。
ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ/ゼニガメ)の飼育
ミシシッピアカミミガメは、本来水辺で生活する生き物です。 そのため、完全に水なしで飼育するのは適切ではありません。 同僚の方が「座布団の上で寝ている」と仰っていますが、これは脱水症状やストレスのサインの可能性があります。 カメは皮膚呼吸もするため、常に湿った環境が必要です。 完全に陸棲のカメとは異なり、水場を設けることが必須です。
クサガメの飼育
クサガメはミシシッピアカミミガメに比べて陸棲の傾向が強いですが、それでも水場が必要です。 ただし、ミシシッピアカミミガメほど広い水場を必要とせず、浅い水入れで十分な場合もあります。 飼育環境は種類によって大きく異なるため、事前にしっかりとした知識を得ることが重要です。
室内でのミドリガメ飼育:注意点と具体的な方法
室内でミドリガメを飼育する場合は、以下の点に注意しましょう。
適切なケージの用意
* 水槽:十分な大きさの水槽を用意します。カメの大きさや数に応じて、適切なサイズを選びましょう。成体であれば、最低でも60cm以上の水槽が推奨されます。
* バスキングスポット:日光浴のための場所(バスキングスポット)が必要です。紫外線ライト(UVB)とバスキングランプ(保温球)を設置し、温度勾配を作りましょう。
* フィルター:水槽の水を清潔に保つために、フィルターは必須です。
* 隠れ家:カメが落ち着いて過ごせる隠れ家を用意しましょう。流木や石、人工のシェルターなど、様々なものが使えます。
* 陸地:陸地部分も必要です。脱皮や休息のために使われます。
水質管理
* 水換え:定期的に水換えを行い、清潔な状態を保ちましょう。頻度はカメの数や水槽の大きさ、フィルターの性能によって異なりますが、少なくとも週に一度は部分的な水換えを行いましょう。
* 水質検査:必要に応じて水質検査キットを使って、水質をチェックしましょう。アンモニアや亜硝酸塩などの有害物質が蓄積しないように注意が必要です。
温度管理
* 保温:冬場は特に保温が必要です。ヒーターを使用して、水温を適切な温度(25~28℃程度)に保ちましょう。
* 紫外線:紫外線ライト(UVB)はカルシウムの吸収を促進し、甲羅の健康維持に不可欠です。
餌
* カメの餌:専門店で販売されているカメ用の餌を与えましょう。
* 補助的な餌:レタスなどの野菜や、コオロギなどの昆虫を少量与えることもできますが、主食はカメの餌にしましょう。
* 魚肉ソーセージは避けるべき:魚肉ソーセージは栄養バランスが悪く、カメの健康を害する可能性があります。
その他
* 脱走防止:カメは意外に脱走の名人です。水槽の蓋はしっかりと閉め、隙間がないようにしましょう。
* 定期的な健康チェック:カメの様子を注意深く観察し、異常が見られた場合は獣医に相談しましょう。
多頭飼育の注意点
複数のカメを飼育する場合は、水槽のサイズをさらに大きくする必要があります。 カメ同士の争いも起こりうるため、隠れ家などを十分に用意し、ストレスを軽減する工夫が必要です。 また、餌の量や水換えの頻度も調整する必要があります。
専門家の意見
爬虫類専門の獣医によると、「ミシシッピアカミミガメは水場が不可欠です。 水なしで飼育すると、脱水症状や皮膚病を引き起こし、最悪の場合、死に至る可能性もあります。 また、魚肉ソーセージなどの不適切な餌を与え続けると、栄養失調や消化器系の病気になりやすいです。」とのことです。
まとめ
室内でミドリガメを飼育することは可能ですが、適切な環境とケアが不可欠です。 水槽のサイズ、水質、温度、餌、そして健康チェックを怠らず、責任を持って飼育しましょう。 複数飼育する場合は、さらに注意が必要です。 もし、飼育に不安がある場合は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。 そして、カメを飼う前に、その一生涯の責任を負えるかよく考えてください。