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エレベーター騒音:機械音と人の声、どちらが問題か?
新築マンション、特に免振構造の10階建てであれば、外部からの騒音(工事音など)は遮断されている可能性が高いです。しかし、エレベーター直上のお部屋は、エレベーターの機械音や、利用者の話し声、足音といった問題が懸念されます。 ご質問にあるように、現在のマンションでは車の騒音の方が大きいとのことですが、エレベーター直上のお部屋では、その騒音とは異なる種類の騒音に悩まされる可能性があります。
エレベーター機械音の種類と発生源
エレベーターの機械音は、大きく分けて以下の要素が考えられます。
- 駆動装置の音:ロープ式、油圧式、ギアレス式など、エレベーターの種類によって異なり、ロープ式は機械音が比較的大きめです。新築マンションでは、比較的静音性の高いギアレス式が採用されていることが多いですが、機種によって差があります。
- 制御装置の音:エレベーターの制御システムが発する微かな作動音です。これは、通常は非常に小さく、気にならない程度です。
- 機械室の音:エレベーターの機械室は、通常は建物の最上階や屋上に設置されます。9階のお部屋が直上にあたる場合は、機械室からの振動や音が伝わる可能性があります。しかし、免振構造であれば、この影響は軽減されるはずです。
- ドアの開閉音:エレベーターのドアの開閉音は、比較的大きな音ですが、これはお部屋の中ではなく、廊下で発生します。お部屋に直接影響する可能性は低いでしょう。
エレベーター利用者の騒音
エレベーターの機械音以上に問題となる可能性があるのが、エレベーターの利用者の騒音です。
- 足音:エレベーターホールでの足音は、床材や構造によって大きく異なります。直上階であれば、特に夜間は気になる可能性があります。
- 話し声:エレベーターホールでの話し声は、防音対策が不十分だとお部屋に響く可能性があります。特に、大声で話す人がいると、非常に不快に感じるでしょう。
騒音対策と確認方法
マンション購入前に、騒音問題を確実に確認する必要があります。
モデルルームでの確認
まず、モデルルームで騒音レベルを確認しましょう。ただし、モデルルームは実際とは異なる可能性があります。
- 時間帯:日中だけでなく、夜間や早朝にも訪問し、騒音レベルを確認しましょう。
- エレベーター稼働状況:エレベーターが頻繁に稼働している時間帯と、稼働していない時間帯の両方で確認しましょう。
- 周辺環境:エレベーターホールだけでなく、廊下やお部屋の窓から聞こえる外部の音も確認しましょう。
販売会社への質問
販売会社に、以下のような質問をしてみましょう。
- エレベーターの機種とメーカー
- エレベーターの騒音レベルに関するデータ(デシベルなど)
- エレベーターホールの床材と防音性能
- 過去の入居者からの騒音に関する苦情の有無
- 騒音対策としてどのような措置がとられているか
専門家への相談
どうしても不安な場合は、建築音響の専門家に相談しましょう。専門家は、騒音レベルの測定や、騒音対策の提案をしてくれます。
具体的な騒音対策
もし、購入後に騒音が気になる場合は、以下の対策を検討しましょう。
- 遮音カーテン:厚手の遮音カーテンは、外部からの騒音を軽減する効果があります。特に、話し声などの高周波の音に効果的です。
- 防音マット:床に防音マットを敷くことで、足音などの振動を軽減できます。
- 家具の配置:家具を配置することで、音の反響を減らすことができます。例えば、壁際に本棚などを置くことで、効果があります。
- ホワイトノイズ発生器:ホワイトノイズ発生器は、周囲の音をマスキングすることで、騒音を軽減する効果があります。
まとめ:綿密な調査とリスク評価が重要
エレベーター直上のお部屋は、騒音リスクが高いと認識することが重要です。購入前に、時間をかけて騒音レベルを確認し、販売会社に詳細な情報を求めることが大切です。 免振構造であることは、外部からの騒音対策には有効ですが、エレベーター自体の騒音や利用者の騒音については、必ずしも完璧に防ぐとは限りません。 ご自身の許容範囲を明確にし、綿密な調査とリスク評価に基づいて、購入の判断を下してください。