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退去時の修繕費用と責任
7年間居住されたマンションの退去に伴う修繕費用について、ご心配されている壁紙とフローリングの傷みについて詳しく見ていきましょう。結論から言うと、通常の使用による損耗と、それ以外の損耗を区別する必要があります。 通常の使用による損耗は、借主が負担する必要はありません。しかし、故意または過失による損傷は、借主が修繕費用を負担する可能性があります。
通常の損耗と故意・過失による損耗の判断基準
まず、重要なのは「通常の使用による損耗」と「故意・過失による損耗」の線引きです。
- 通常の使用による損耗:経年劣化による壁紙の変色、小さなキズ、フローリングの多少の擦り傷などは、通常の使用による損耗とみなされることが多いです。7年間の居住期間を考慮すると、ある程度の劣化は避けられません。
- 故意・過失による損耗:大きな穴や破れ、剥がれ、水漏れによる被害など、明らかに通常の使用を超える損傷は、故意または過失による損耗と判断される可能性が高いです。今回のケースでは、家具移動による壁紙の傷や、水漏れによるフローリングのへこみなどが該当する可能性があります。
壁紙の傷みについて
家具移動による壁紙の傷は、程度によって判断が異なります。小さな擦り傷であれば、通常の使用による損耗とみなされる可能性が高いですが、大きな破れや剥がれがある場合は、修繕が必要となる可能性があります。写真撮影を行い、状況を記録しておくことが重要です。
フローリングの傷みについて
フローリングの剥がれやへこみは、床下水道管からの水漏れが原因である可能性が高いとご指摘されています。これは、通常の使用による損耗とはみなされず、大家側の責任となる可能性があります。 業者さんが水漏れを指摘しているという事実を記録として残しておくことが重要です。
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敷金・礼金がない場合の対応
敷金・礼金がない場合、修繕費用は交渉によって決まります。 大家さんとの話し合いが重要になります。
大家さんとの交渉ポイント
- 証拠の提示:業者による水漏れ報告書、写真や動画による損傷箇所の記録などを提示することで、あなたの主張を裏付けることができます。
- 冷静な対応:感情的にならず、冷静に現状を説明し、交渉を進めることが大切です。相手を非難するような言葉遣いは避けましょう。
- 妥協点を探す:完全に大家側の責任と認めさせるのは難しい場合もあります。お互いが納得できる妥協点を見つけることを目指しましょう。例えば、修繕費用の分担などを提案するのも一つの方法です。
- 書面での合意:交渉の結果は、必ず書面で残しましょう。口約束ではトラブルになる可能性があります。
専門家への相談
交渉が難航する場合は、弁護士や不動産会社などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律的な観点から適切なアドバイスをしてくれます。
専門家への相談メリット
- 法的根拠に基づいたアドバイス:専門家は、借地借家法などの法律に基づいて、あなたの権利を主張するサポートをしてくれます。
- 交渉のサポート:専門家が交渉の仲介に入り、スムーズな解決を図ることも可能です。
- 紛争解決:交渉がうまくいかない場合、裁判などの紛争解決手続きをサポートしてくれます。
退去時のチェックポイント
退去時には、必ず大家さん立ち会いのもと、部屋の状況を確認しましょう。
- 現状回復義務の範囲:契約書に記載されている現状回復義務の範囲を確認しましょう。
- 写真・動画撮影:部屋全体の状況を写真や動画で記録しておきましょう。これは、後々のトラブル防止に役立ちます。
- 立会証明書:立会いの証拠として、立会証明書を作成してもらいましょう。
まとめ
マンションの退去に伴う修繕費用は、通常の使用による損耗か、故意・過失による損耗かによって判断されます。水漏れによるフローリングの損傷は、大家側の責任となる可能性が高いです。証拠をしっかり残し、大家さんとの交渉、必要であれば専門家への相談を検討しましょう。冷静な対応と適切な証拠によって、円満な退去を目指しましょう。