マンション購入を保留された理由と、効果的な提案とは?

お聞きします。マンション希望のお客様で、先日から物件の案内をしておりました。広さを重視されている方で、最初反響があった物件のMSは60㎡のMSで狭いという感想でした。5人で住むことも考えているとのこと ですのでそれはそうでしょう(子は娘3人)。最低でも4LDKのプランを提示し、該当しているMSを案内しました。築年s56年のMSでEVなく3階の部屋で、室内はフルリフォームされており最新の設備、約100㎡の希望にはまったMSでした。1回目の案内は奥様と三女を案内・2回目に長長女以外の4人。この時点で、お部屋や立地に対してご満足いただいておりました。ただ、3階EVなしというのが引っ掛かっていたようなので、戸建の3階も案内しました。そこで、3階に対するイメージは払しょくできました。この時点で、購入へ向けての姿勢が整っておりました。そして最後に長女にも見せるとのことで、奥様と長女を案内しました。細かくチェックしており、部屋や環境はとても良いということで、結論は翌日にということになりました。申し込み確実だと思いましたが「やはりEV無」「駅までの距離」というのを、親ではなく、娘さんが親への心配をして保留となりました。会心語がバンバン出ているのにもかかわらず、決め切れなかった理由は何でしょうか?また、どのような提案を皆さんでしたらしますか?

マンション購入保留の理由:娘さんの視点と将来への不安

ご家族の皆様が物件に満足されていたにも関わらず、最終的に購入が保留された理由は、娘さんの「親への心配」にあると考えられます。会心語が出ていたということは、ご両親自身は物件に魅力を感じていたものの、長女が将来的な生活の不便さを懸念し、購入にブレーキをかけたのでしょう。

具体的には、「エレベーターなしの3階」と「駅までの距離」という2点が、娘さんの懸念材料となっています。これは、単なる不便さだけでなく、ご両親の将来的な健康状態や生活の質への不安が反映されていると考えられます。

特に、築年数の古いマンションでエレベーターがないことは、高齢になった際に大きな負担となります。階段の上り下りによる体力的な負担だけでなく、万一の転倒リスクも考慮する必要があるでしょう。駅までの距離も、日々の買い物や通院など、生活の利便性に直結する重要な要素です。娘さんは、ご両親が将来これらの不便さを抱えることを心配し、保留を決断したと考えられます。

具体的な提案:娘さんの懸念を解消するアプローチ

購入を促進するためには、娘さんの懸念点を丁寧に解消し、将来を見据えた安心感を提供することが重要です。以下のような提案を行うことで、購入への意思決定を後押しできる可能性があります。

1. エレベーター問題への対策

* 具体的な対策案の提示:単に「不便ではない」と説明するのではなく、具体的な対策案を示すことが重要です。例えば、近隣に買い物支援サービスがあるか、定期的な家事代行サービスの利用を検討できるかなどを調べ、提案しましょう。
* 将来的なリフォームの可能性:将来的にエレベーターを設置する可能性や、バリアフリーリフォームを行う可能性について、マンション管理組合に確認し、情報提供しましょう。
* 代替案の提示:もしエレベーター設置が難しい場合、近隣にエレベーター付きのマンションを紹介するのも一つの方法です。ただし、この場合は、現在の物件の魅力を改めて伝え、比較検討してもらう必要があります。

2. 駅までの距離問題への対策

* 具体的な所要時間の提示:「駅まで近い」という曖昧な表現ではなく、具体的な所要時間を計測し、地図や写真などを用いて分かりやすく説明しましょう。
* 周辺環境の利便性:駅までの距離が多少遠くても、バス停が近くにある、スーパーや病院が徒歩圏内にあるなど、生活利便性を高める要素があれば積極的にアピールしましょう。
* 自転車利用の提案:駅までの距離が自転車で十分な範囲であれば、自転車を利用することを提案し、安全な駐輪場などの情報も提供しましょう。

3. 安心感を高めるための提案

* 住宅ローンのシミュレーション:無理のない返済計画を提示することで、経済的な不安を解消します。
* リフォーム内容の再確認:フルリフォーム済みの物件であることを改めて強調し、安全性や快適性を訴求しましょう。
* 近隣住民へのインタビュー:近隣住民の生活状況や、マンションの雰囲気などを聞き取り、生の声を伝えることで、よりリアルな情報を提供できます。

4. 長女への個別対応

長女は、親御さんの将来を真剣に考えているからこそ、慎重になっていると考えられます。そのため、長女とじっくり話し合い、彼女の不安を丁寧に解消することが重要です。

専門家の視点:高齢化社会における住まい選び

高齢化が進む現代において、住まい選びは単なる居住空間の確保だけでなく、将来を見据えた生活設計が重要です。今回のケースでは、娘さんがご両親の将来の生活を心配している点が、購入保留の大きな要因となっています。

高齢者の生活を支えるためには、バリアフリー設計、医療機関へのアクセス、生活支援サービスの利用可能性などが重要な要素となります。不動産のプロとして、これらの点を踏まえ、お客様に最適な提案を行うことが求められます。

まとめ:信頼関係を築き、安心感を与える

今回のケースでは、物件そのものへの満足度が高いにも関わらず、将来的な不安が購入を保留させています。そのため、単に物件の魅力を訴求するだけでなく、娘さんの不安を解消し、ご家族全体が安心して暮らせる未来を描けるような提案を行うことが重要です。丁寧なコミュニケーションと具体的な対策案を示すことで、購入への意思決定を後押しできるはずです。

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