マンション経営における収支と経費の概算
質問では「管理人」とありますが、これはマンション経営者の方の質問と理解し、回答します。 管理人さんはマンションの維持管理を行う従業員であり、経営者とは別です。 経営者として、マンションから得られる収益と発生する経費を把握することは非常に重要です。 以下、ご質問の条件に基づき、収支と経費の内訳を概算で示します。
収入
* 家賃収入:10万円/部屋 × 20部屋 = 200万円/月(現状3階建て満室の場合)
* 将来的な収入:2階建てマンション完成後、満室になればさらに200万円/月(もしくはそれ以上)の収入増加が見込めます。
経費
経費は大きく分けて固定費と変動費に分類されます。 正確な金額は、物件の所在地、築年数、管理方法などによって大きく変動しますので、あくまで目安として考えてください。
固定費
- 固定資産税・都市計画税: 土地と建物の評価額に基づき算出されます。 土地の面積や所在地によって大きく異なりますが、新築マンションの場合、年間数百万円規模になる可能性があります。 月額に換算すると数十万円になります。 正確な金額は、市町村の税務課に問い合わせる必要があります。
- 建物管理費:共用部分の清掃、修繕、設備の維持管理費用です。 マンションの規模や設備によって異なりますが、月額数十万円規模になることが予想されます。
- 修繕積立金: 将来的な大規模修繕費用に備えるための積立金です。 マンションの規模や築年数によって異なりますが、月額数十万円規模になることが予想されます。
- 管理会社手数料: 管理会社にマンションの管理を委託する場合、管理費収入の一定割合(例:5~10%)が手数料として支払われます。 月額数十万円規模になる可能性があります。
- 保険料: 火災保険や地震保険など、建物や家財を守るための保険料です。 年間数十万円規模になる可能性があります。月額に換算すると数万円になります。
- 会計事務所費用: 税務申告などの会計業務を依頼する場合の費用です。 月額数万円程度です。
- 広告宣伝費: 空室対策のための広告費用です。 空室状況に応じて変動しますが、月額数万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
- その他: 防犯設備の維持管理費、共用部分の電気代・水道代など。 月額数万円程度です。
変動費
- 修繕費用: 設備の故障や破損などの修理費用です。 発生頻度や金額は不定期で変動します。
- 清掃費用: 共用部分の清掃を外部業者に委託する場合の費用です。 頻度や清掃範囲によって変動します。
仲介業者への手数料
仲介業者への手数料は、物件の売買仲介時に一度だけ支払うケースが一般的です。 毎月支払う必要はありません。
手元に残る金額の概算
上記を総合的に判断すると、家賃収入200万円から固定費として月額100万円程度の支出が見込まれます。 変動費は、状況によって大きく変動するため、月額50万円程度のバッファーを考慮すると、手元に残る金額は、現状では月額50万円程度と推測されます。 しかし、これはあくまで大まかな概算であり、実際の金額は物件の状況や管理方法によって大きく異なります。
専門家の意見
不動産投資は、専門知識と経験が不可欠です。 税金、法律、不動産市場の動向など、考慮すべき要素が多くあります。 収支計画を立てる際には、税理士や不動産鑑定士などの専門家への相談が強く推奨されます。 特に、ご質問のように、物件の取得経緯が不明瞭な場合は、専門家による精査が重要です。
具体的なアドバイス
* 正確な経費を把握する: 固定資産税、管理費、修繕積立金などの正確な金額を市町村役場や管理会社に確認しましょう。
* 専門家への相談: 税理士や不動産鑑定士に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
* リスク管理: 空室リスク、修繕リスク、金利変動リスクなどを考慮した上で、投資計画を立てましょう。
* 定期的な見直し: 市場状況や物件の状況に応じて、定期的に収支計画を見直しましょう。
まとめ
マンション経営は、高額な投資であり、リスクも伴います。 正確な情報に基づいて、慎重に計画を立て、専門家のアドバイスを積極的に活用することが重要です。 今回の試算はあくまでも目安であり、実際の収支は異なる可能性があることをご理解ください。