マンション火災警報器の誤作動と管理責任:法的な問題と費用請求の可能性

2ヶ月前に退去した賃貸マンションでのことですが、退去時の敷金返還トラブルが発生中のこともあって、居住時の他のトラブルまで気になります。 ある日の23時頃、マンションの火災警報が大音響で鳴り響き、(私の部屋は警報盤の正面)びっくりして表に出ました。他の部屋の人は、音の方向が違うので、外に出ません。 ところが、警報が鳴り始めて20分。防災会社が来る気配もなく、いつまでも音もうるさいので、警報盤にある防災会社連絡先に電話をかけたら、『そうですか。では警報を止めるボタンと手順を言いますから、その通りにやってください』といいます。 「何で私が?そちらの会社から人は来ないのですか?」『後で行きますから。今は、とりあえずうるさいでしょうから、止めてください。』と言われて、責任は取りませんよ、と念を押してから、渋々作業をしました。 もし、本当の火災だったら?防災会社はちゃんと点検に来るのだろうかと思うと、とても寝ていられません。 すると、午前1時に再び警報!やっぱり本当の火事だ、と飛び出しても今度もどこにも反応なし。防災会社に再度電話をすると、『さっきと同じように止めてくれればいい』「ふざけるな!私がやることではない!点検に来い!」というと、『緊急出動対応は、契約していない』と、信じられない言葉。 翌朝、通いの管理人兼オーナーに、昨晩のできごとを話すと、「誤作動することがあるので、警報が鳴ったら止めて下さい。いままでも、あの部屋に住む人に止めるようにお願いしていたから」と平然。 火災警報盤は鳴っても、防災会社にも建物の管理者にも連絡が行かないなんてあり得ますか?もちろん消防にも行くわけがありません。 これでは、室内に火災感知器があっても何の意味がありません。 火災の発生か、誤作動かも確かめないで、素人である居住者に警報を止めてくれ、と言う。 これって、何か法的に問題があるのではありませんか? また、私が「警報が鳴ったら止めてくれ」と依頼されるのは、(たとえわずかにしろ、)管理を委託されたとして費用請求ができるものではありませんか?

マンション火災警報器の誤作動と管理責任:問題点の整理

賃貸マンションにおける火災警報器の誤作動と、管理会社・オーナーの対応に重大な問題点が複数存在します。今回のケースでは、以下の点が特に問題視されます。

  • 防災会社の不適切な対応: 緊急時の対応が契約に含まれていないという防災会社の説明は、賃貸マンションの安全管理体制として著しく不十分です。火災警報器の誤作動であっても、原因究明と適切な対応を行うのが防災会社の責務です。居住者に警報停止を指示する行為は、重大な事故につながる可能性があり、責任放棄と言えます。
  • 管理人兼オーナーの無責任な態度: 管理人兼オーナーは、誤作動を理由に居住者に警報停止を依頼するなど、安全管理意識の欠如を示しています。過去の事例についても把握しているにも関わらず、適切な対策を取っていない点は、管理責任の放棄と言えます。
  • 消防への通報がないこと: 火災警報器が作動した際には、火災の可能性を考慮し、速やかに消防に通報する必要があります。管理会社・オーナーともに、この義務を果たしていません。
  • 居住者への危険負担: 居住者が火災発生か誤作動かの判断を迫られ、危険な状況に置かれることは、管理者側の重大な責任です。

法的な問題点

今回のケースは、以下の法律に抵触する可能性があります。

建築基準法

建築基準法では、建築物の防火設備の設置と維持管理について定めています。火災警報器は、その重要な一部であり、適切な設置・保守管理が義務付けられています。管理会社・オーナーは、火災警報器の点検・保守を怠り、適切な対応を取らなかったため、建築基準法違反に問われる可能性があります。

消防法

消防法では、火災の発生を早期に発見し、被害を最小限に抑えるための措置が義務付けられています。火災警報器の誤作動であっても、消防への通報義務は存在します。管理会社・オーナーは、消防への通報を怠った可能性があり、消防法違反に問われる可能性があります。

民法

民法では、賃貸借契約における管理者の責任について規定されています。管理者は、借家人に安全で快適な居住環境を提供する義務を負います。今回のケースでは、管理会社・オーナーは、この義務を著しく怠っており、借家人に対して損害賠償責任を負う可能性があります。

費用請求の可能性

あなたは、管理会社・オーナーから「警報が鳴ったら止めてくれ」と依頼されたことで、事実上、警報器の管理業務の一部を委託されたと主張できます。たとえ無償の依頼であったとしても、あなたが費やした時間や精神的苦痛に対して、費用請求を行う可能性があります。

具体的には、以下の点を証拠として提示することで、費用請求の根拠を強化できます。

  • 警報停止作業にかかった時間: 作業開始時刻と終了時刻を記録し、作業時間を実証する必要があります。
  • 精神的苦痛: 繰り返し発生する警報による不安や恐怖、睡眠不足などの精神的苦痛を具体的に説明する必要があります。
  • 管理会社・オーナーとのやり取り: 電話記録やメールのやり取りなどを証拠として残しておくことが重要です。
  • 専門家の意見: 弁護士や建築士などの専門家に相談し、法的根拠を明確にすることで、請求の成功率を高めることができます。

具体的なアドバイス

1. **証拠の収集:** すべての出来事を詳細に記録します。日付、時刻、状況、関係者との会話内容などをメモし、可能であれば録音・録画も検討しましょう。

2. **弁護士への相談:** 弁護士に相談し、法的措置の可能性や費用請求の手続きについてアドバイスを求めましょう。弁護士は、あなたの権利を保護し、適切な対応を支援してくれます。

3. **書面での通知:** 管理会社・オーナーに対して、発生した問題点と今後の対応を求める内容証明郵便を送付することを検討しましょう。

4. **消費者センターへの相談:** 消費者センターに相談することで、法的措置や交渉に関するアドバイスを得ることができます。

5. **行政への通報:** 建築基準法や消防法違反の可能性がある場合は、管轄の行政機関に通報することを検討しましょう。

専門家の視点

弁護士や不動産管理の専門家によると、今回のケースは、管理会社・オーナーの安全管理義務違反が明確であり、法的責任を問われる可能性が高いと言われています。特に、居住者に警報停止を指示した行為は、重大な事故につながる可能性があり、責任を問われる可能性が高いと指摘されています。

まとめ

マンションの火災警報器の誤作動は、居住者の安全を脅かす深刻な問題です。管理会社・オーナーには、適切な点検・保守と緊急時の対応が求められます。今回のケースでは、管理会社・オーナーの責任が問われる可能性が高く、あなたは法的措置や費用請求を検討することができます。専門家への相談を強くお勧めします。

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