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マンション火災警報器の仕組みと誤作動の原因
マンションに設置されている火災警報器は、主に煙感知器と熱感知器の2種類があります。煙感知器は煙を感知して、熱感知器は温度上昇を感知して警報を発します。 煙感知器は、光電式とイオン化式の2種類があり、光電式は煙による光の散乱を、イオン化式は煙によるイオン電流の変化を検知します。熱感知器は、一定温度以上になった場合に警報を発します。
ご質問のケースでは、誤作動が起きた原因を特定するのは難しいですが、いくつかの可能性が考えられます。
- ほこりや油煙の付着:煙感知器、特に光電式は、ほこりや油煙が付着すると誤作動を起こしやすくなります。長期間清掃されていないと、微細な粒子を煙と誤認する可能性があります。定期的な清掃が重要です。
- 高温環境:熱感知器は、調理中の高温や直射日光などによって誤作動を起こす可能性があります。設置場所の環境も考慮する必要があります。
- 昆虫の侵入:虫が感知器内部に入り込むことで、誤作動を引き起こすことがあります。
- 機器の老朽化:長年使用していると、感知器の感度が低下したり、故障したりする可能性があります。定期的な点検・交換が推奨されます。
- 製造上の欠陥:まれに、製造上の欠陥により誤作動を起こすケースもあります。
消防士がご自宅に来た理由
消防署には、火災警報器の作動を知らせる情報が、階数と、場合によっては概ねの位置情報(例えば「〇〇号室付近」など)で伝わります。マンションの管理システムによっては、部屋番号までは特定できないシステムもあります。そのため、隣室の方が「〇〇号室付近のベランダから音がする」と通報したことで、消防士がご自宅を確認しに来たと考えられます。消防士は、火災の有無を迅速に確認し、住民の安全を確保することが最優先事項です。誤報であっても、現場確認を行うのは当然の対応と言えるでしょう。
同じ階に複数の警報器がある場合
同じ階に複数の警報器が設置されている場合、いずれか一つが作動すれば、全てが同時に鳴るわけではありません。警報器はそれぞれ独立して作動するため、一つの警報器だけが鳴ることは十分にあり得ます。今回のケースでは、ベランダの警報器とエレベーター前の警報器が別々に作動した可能性があります。
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誤作動を防ぐための具体的な対策
誤作動を防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 定期的な清掃:少なくとも年に1~2回は、掃除機や柔らかいブラシなどで感知器の表面のほこりを丁寧に除去しましょう。圧縮空気を使用するのも効果的です。ただし、感知器内部に直接触らないように注意してください。
- 設置場所の確認:熱感知器は、調理場や暖房器具の近くに設置しないようにしましょう。直射日光が当たる場所も避けるべきです。
- 定期点検:マンションの管理会社に、火災警報器の定期点検を依頼しましょう。多くのマンションでは、定期点検が実施されています。点検時期や方法については、管理規約や管理会社に確認してください。
- 交換時期:火災警報器には寿命があります。一般的に10年程度と言われています。寿命が近づいている場合は、早めに交換しましょう。交換時期については、感知器に記載されている製造年月日を確認してください。
- 専門業者への相談:頻繁に誤作動が起きる場合は、専門業者に点検・修理を依頼することをお勧めします。原因特定と適切な対策を行うことで、安心して生活できます。
専門家の意見
消防設備士の視点から見ると、火災警報器の誤作動は、機器の老朽化や環境要因だけでなく、設置場所の選定やメンテナンスの不足が原因となるケースも多いです。定期的な点検と清掃は、火災予防だけでなく、誤作動による不必要な出動を減らすためにも非常に重要です。マンション管理組合と連携し、適切なメンテナンス体制を構築することが、安全な居住環境を確保するために不可欠です。
まとめ
火災警報器の誤作動は、様々な要因が考えられます。定期的な清掃、設置場所の確認、定期点検、そして必要に応じて専門業者への相談を行うことで、誤作動を最小限に抑え、安全な生活を送ることができます。
 
							

 
				 
				 
				 
				 
				