マンション共用部分の扉修理トラブルと管理組合の役割

マンションの共用部分の修理について教えて下さい。マンションで扉の外側は共用部分です。うちのマンションは、マンションを買って賃貸で誰かに貸している人が多いです。上の階の人の扉が傾いで扉が開けたりしにくい状態です。その部屋の人は、大家に言って、大家が勝手に業者を頼み修理しました。ですが、修理会社が駄目なところみたいで、余計に扉が傾ぎました。そうしたら、大家が管理組合に怒りの電話をし、また扉修理するからマンションの修繕費から金を出して修理しろ。このまま修理しないで、今住んでる人が出ていっちゃったら、その部屋にヤクザ住まわせる事も出来るんだからな。と言われました。共用部分なので、大家はまず管理組合に相談するのが筋なんではないのですか?勝手に業者を頼んで状況が悪化したからってどうなのでしょうか?やはり共用部分なので、法律的にはマンション管理組合が負担するものですか?

マンション共用部分の修繕に関するトラブル:ケーススタディ

ご相談ありがとうございます。賃貸マンションにおける共用部分の修繕トラブル、特に大家と管理組合、そして居住者間の関係が複雑に絡み合った難しい問題ですね。今回のケースでは、上の階住戸の玄関扉(共用部分)の傾き修理を巡り、大家の対応に問題があったと推測されます。

問題点1:大家による一方的な業者選定と修理

まず、大家が管理組合に相談せず、勝手に業者を選んで修理を行った点が大きな問題です。共用部分は、区分所有者全員で共有する部分であり、修繕工事は管理組合の承認を得ることが原則です。大家は、管理規約やマンションの管理体制に従って、管理組合に修理の必要性を伝え、協議の上で業者を選定し、工事を行うべきでした。

問題点2:不適切な業者選定による状況悪化

さらに、大家が選定した業者の技術力や信頼性に問題があり、修理によって状況が悪化した点も深刻です。これは、大家の責任が問われるでしょう。大家は、適切な業者を選定する義務を負っており、その選定に不備があった場合、責任を負う必要があります。

問題点3:脅迫とも取れる発言

最後に、大家による「ヤクザを住まわせる」という発言は、明らかに不適切であり、脅迫に当たる可能性があります。このような発言は、管理組合や他の居住者に対して大きな不安を与えるだけでなく、法的にも問題となる可能性があります。

共用部分の修繕費用負担:法律と管理規約

共用部分の修繕費用負担については、マンションの管理規約区分所有法によって規定されています。多くの場合、管理規約に修繕費用の負担割合や修繕工事の手続きが明記されています。

管理規約の確認

まず、貴マンションの管理規約を確認することが重要です。管理規約に、共用部分の修繕に関する規定があれば、それに従う必要があります。規約に具体的な規定がない場合でも、管理組合の総会で決定された事項が優先されます。

区分所有法の規定

管理規約に規定がない場合、区分所有法に基づいて判断されます。区分所有法では、共用部分の修繕費用は区分所有者全員で負担するとされています。負担割合は、各区分所有者の専有部分の床面積などに基づいて決定されるのが一般的です。

専門家への相談

管理規約や区分所有法の解釈が難しい場合、弁護士やマンション管理士に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応を検討できます。

具体的なアドバイスと今後の対応

今回のケースでは、大家の対応に多くの問題点があります。管理組合は、以下の対応を検討すべきです。

  • 大家に改善を要求する:管理組合は、大家に対して、適切な手続きに従わずに修理を行ったこと、不適切な業者を選定したこと、脅迫的な発言をしたことについて、厳重に抗議する必要があります。
  • 修繕工事の見直し:現状の扉の状態を専門業者に調査してもらい、適切な修理方法と費用を見積もる必要があります。この際、管理組合が選定した信頼できる業者を選ぶことが重要です。
  • 修繕費用の負担:管理規約に基づいて、修繕費用をどのように負担するのかを決定する必要があります。大家の責任を問うことも検討すべきです。
  • 法的措置の検討:大家の対応が法令違反に当たる場合、法的措置を検討する必要があります。弁護士に相談し、適切な対応を検討しましょう。
  • 管理組合の運営の見直し:今回のトラブルを教訓に、管理組合の運営を見直し、適切な修繕手続きや業者選定方法などを明確化することが重要です。

事例:類似トラブルの解決方法

過去には、類似のトラブルで、管理組合が大家に対して損害賠償請求を行い、解決した事例があります。また、管理組合が専門家を交えて協議を行い、合意に基づいて修繕費用を負担した事例もあります。

専門家の視点:マンション管理士からのアドバイス

マンション管理士の視点から見ると、今回のケースは、管理組合の役割と責任が問われる重要な事例です。管理組合は、建物の維持管理だけでなく、区分所有者間のトラブル解決にも責任を負っています。適切な対応を行うことで、マンション全体の価値を維持することが重要です。

まとめ

マンションの共用部分の修繕は、管理組合と区分所有者全員にとって重要な問題です。管理規約を遵守し、適切な手続きに従って対応することが必要です。トラブル発生時には、専門家のアドバイスを求めることも有効な手段です。今回のケースでは、大家の対応に問題があったため、管理組合は毅然とした態度で対応し、適切な解決策を見つけるべきです。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)