マンションの騒音問題:150mmコンクリート壁でも聞こえる生活音への対処法

マンションでの隣の生活音が気になります。詳しくは前回の質問もお読みいただけると助かります。補足致しますと、我が家は新築分譲マンションです。購入前いただきました書類を確認しましたところ、戸境壁は150mmのコンクリート厚を確保となっております。戸境壁図ではコンクリート壁の両面にビニールクロスが貼られた図となっています。コンクリート中の鉄筋はダブル配筋となっています。音漏れがしてきますのは、隣家と隣接しています洋室から咳、くしゃみ、テレビの音がします。また、隣接しますリビングからは、まな板の上で調理する音、小さな子供の泣き声です。リビングでは壁に耳をつければ、会話の内容は聞き取れませんが、会話をしていることが分かる位の音。洋室では、テレビの中の人が言った言葉が部屋の真ん中にいる状態で聞き取れることもあります。建築主には確認の連絡をしようと考えておりますが、戸境壁が150mmのコンクリート厚で、このレベルの生活音が聞こえることは想定内でしょうか。建築主への確認の際の注意点などもありましたら、よろしくお願い致します。

新築マンションなのに生活音が気になる…その原因と対策

新築マンションの150mm厚コンクリート壁で、隣室の生活音が気になるというのは、確かに不安になりますよね。戸境壁の構造(コンクリート150mm、ダブル配筋、ビニールクロス)から判断すると、一般的なマンションの遮音性能としては十分なはずですが、実際には様々な要因で音漏れが発生することがあります。

音の伝わり方と遮音性能

まず、音の伝わり方について理解しておきましょう。音は空気中を伝わる「空気伝搬音」と、壁や床などの固体中を伝わる「固体伝搬音」があります。今回のケースでは、隣室の生活音は主に空気伝搬音ですが、固体伝搬音も無視できません。

150mmのコンクリート壁は空気伝搬音に対しては高い遮音性能を示しますが、低音域の音や、振動を伴う音(例えば、子供の泣き声や調理音など)は、固体伝搬音として壁を伝わりやすく、音漏れが起こりやすくなります。

さらに、壁の仕上げ材であるビニールクロスは、遮音性能に大きな影響を与えるものではありません。ダブル配筋も、構造上の強度を高めるものであり、必ずしも遮音性能の向上に直結するとは限りません。

生活音が気になる原因を特定する

建築主への確認の前に、まずは生活音がどの経路で伝わってきているのかを特定することが重要です。

* 特定の部屋からの音:洋室とリビングで音の聞こえ方が違うことから、音源の位置と伝搬経路に違いがあることがわかります。
* 音の種類:咳やくしゃみは高音、テレビの音は中音~高音、調理音や子供の泣き声は低音域の音を含みます。音の種類によって遮音性能が異なることを考慮する必要があります。
* 時間帯:日中と夜間で音の聞こえ方に違いがあるか確認しましょう。時間帯によって音の伝わりやすさが変わる場合があります。
* 建物の構造:マンション全体の構造や、隣室との接合部、配管の経路なども影響する可能性があります。

建築主への確認事項と注意点

建築主へ確認する際には、以下の点を明確に伝えましょう。

* 具体的な音の種類と発生源:「隣室のリビングから調理音、子供の泣き声が聞こえる」など、具体的に説明しましょう。
* 聞こえる音の大きさ:「会話の内容は聞き取れないが、会話していることが分かる」など、客観的な表現を用いることが重要です。
* 測定データ:可能であれば、騒音計などで測定したデータを示すと、より客観的な判断材料となります。
* 図面と照合:建築図面と実際の状況を比較し、音の伝搬経路を特定しましょう。
* 類似事例の有無:同じマンションで同様の騒音問題が発生しているかどうかを確認しましょう。

建築主への連絡は、穏やかなトーンで、問題点を具体的に説明することが大切です。感情的な言葉は避け、冷静に事実を伝えましょう。

騒音対策:実践的なアドバイス

建築主との交渉と並行して、ご自身でもできる騒音対策を検討しましょう。

遮音カーテンや防音マット

* 遮音カーテン:厚手の遮音カーテンは、空気伝搬音を軽減する効果があります。特に、窓から音が侵入している場合は効果的です。
* 防音マット:床に敷く防音マットは、床衝撃音を軽減します。特に、隣室からの足音などが気になる場合は有効です。

家具の配置

* 家具の配置:本棚やソファなどの家具は、音の反射を防ぐ効果があります。隣室との境に家具を配置することで、音の伝搬を抑制する効果が期待できます。

吸音材の活用

* 吸音材:壁や天井に吸音材を取り付けることで、室内の音を吸収し、反響音を減らすことができます。

専門家への相談

* 騒音測定:専門業者に騒音測定を依頼し、客観的なデータに基づいて建築主と交渉することができます。
* 遮音工事:専門業者に遮音工事の相談をすることで、より効果的な対策を講じることができます。

専門家の視点:建築音響の専門家からのアドバイス

建築音響の専門家によると、150mmのコンクリート壁でも、低音域の音や振動を伴う音は伝わりやすいと言われています。特に、隣室との接合部や、配管などの経路から音が伝わるケースも多いとのことです。

専門家への相談は、問題解決の糸口となるだけでなく、建築主との交渉においても有効な手段となります。

まとめ

新築マンションでの騒音問題は、非常にストレスの溜まる問題です。まずは、騒音の原因を特定し、建築主と冷静に話し合うことが重要です。そして、必要に応じて専門家の力を借りながら、適切な対策を講じることで、快適な住環境を取り戻しましょう。

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