マンションの通風口を塞いでも大丈夫?カビ対策と省エネ効果について徹底解説

マンションに詳しい方教えてください。部屋の中から外に直径15センチくらいの通風口みたいなのが各部屋に開いていて外壁側から冷たい空気が入ってきます。部屋の中から外に直径15センチくらいの通風口みたいなのが各部屋に開いています。部屋側からはふたをすることができますが、外壁側から冷たい空気が外壁と内壁の間の天井裏などに入ってきます。新築時に外壁側をふさいだところ石膏ボードにカビが生えてしまいました。①築20年になったので塞ごうと思っているのですが、マンションには良くないのでしょうか?②塞ぐとまた、カビが生えてしまいますでしょうか?③塞ぐと断熱効果で省エネになりますでしょうか?マンション設計、施工、過去経験などなど詳しい方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。大変、お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

マンションの通風口:塞ぐ前に知っておきたいこと

築20年となるマンションの通風口について、塞ぐかどうか迷われているとのこと。これは、多くのマンション居住者にとって共通の悩みであり、安易な判断はカビの発生や建物の構造に悪影響を及ぼす可能性があります。本記事では、専門家の視点も交えながら、安全かつ効果的な解決策を探ります。

通風口の役割と塞ぐことのリスク

まず、マンションの通風口は、単なる換気口ではありません。建築基準法やマンションの構造、特に外壁と内壁の間にできる空気層(空気層は断熱材を兼ねることが多い)の換気を確保し、結露やカビの発生を防ぐ重要な役割を担っています。 外壁と内壁の間に湿気がたまり続けると、カビが発生しやすく、建物の寿命を縮める原因となります。 新築時に外壁側を塞いだ結果、カビが生えたというご経験は、このリスクを如実に示しています。

通風口を塞ぐことによるデメリット

* 結露・カビの発生リスク増加: 通風口を塞ぐことで、外壁と内壁間の湿気がこもりやすくなり、結露やカビが発生しやすくなります。特に、冬場は室内の暖かい空気が外壁に接触し、結露が発生しやすいため、注意が必要です。
* 建物の耐久性低下: カビの発生は、建物の構造材を腐食させる可能性があり、建物の耐久性を低下させます。最悪の場合、建物の寿命を縮めることにもつながります。
* 空気の循環不良: 通風口を塞ぐことで、室内の空気が淀みやすくなり、換気が不十分になります。これは、室内の空気の質を低下させ、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
* 火災時の煙の排出阻害: 通風口は、火災発生時の煙の排出経路としても機能している場合があります。塞ぐことで、避難経路を確保しにくくなる可能性があります。

通風口を塞ぐ際の注意点と対策

通風口を塞ぐことが必ずしも悪いとは限りません。しかし、適切な方法で行わなければ、上記のようなリスクを招く可能性があります。

塞ぐ前に確認すべきこと

* 管理規約の確認: マンションの管理規約で、通風口を塞ぐことが禁止されていないかを確認しましょう。
* 専門家への相談: 建築士やマンション管理会社などに相談し、塞ぐことによるリスクや適切な方法についてアドバイスを求めましょう。
* 換気システムの確認: マンションに機械換気システムが設置されている場合、通風口を塞いでも問題ない可能性があります。しかし、システムの機能に影響がないか確認する必要があります。
* 断熱材の状況確認: 外壁と内壁の間の断熱材の状況を確認することが重要です。断熱材が劣化していたり、不足していたりする場合は、通風口を塞ぐ前に断熱材の補修・交換を行う必要があります。

安全に塞ぐための方法

通風口を塞ぐ場合は、単に塞ぐだけでなく、以下の対策を講じる必要があります。

* 防湿・防カビ処理: 塞ぐ前に、通風口周辺をしっかりと清掃し、防湿・防カビ処理を行います。
* 断熱材の追加: 通風口を塞いだ後、外壁と内壁の間に断熱材を追加することで、断熱効果を高めることができます。
* 換気システムの確認: 機械換気システムが稼働していることを確認し、通風口を塞いでも十分な換気が確保できることを確認しましょう。
* 定期的な点検: 塞いだ後も、定期的に通風口周辺の状況をチェックし、カビや結露が発生していないかを確認しましょう。

省エネ効果について

通風口を塞ぐことで、多少の省エネ効果が期待できます。しかし、それは断熱材の状態や、塞ぐ方法によって大きく異なります。 断熱材が不足している状態であれば、塞ぐことで、外気の影響を受けにくくなり、暖房効率が向上する可能性があります。しかし、断熱材が十分であれば、省エネ効果は限定的です。 むしろ、換気不足によるカビの発生の方が、省エネ効果を上回るコストになる可能性もあります。

具体的な事例と専門家の意見

あるマンションで、同様の通風口問題が発生し、専門家(建築士)に相談した事例があります。その結果、通風口を完全に塞ぐのではなく、通気性を確保しつつ、断熱効果を高めるための特殊な素材を用いたカバーを設置するという解決策が採用されました。 この事例のように、状況に応じて最適な対策を選択することが重要です。

まとめ:安全第一で適切な対応を

マンションの通風口を塞ぐかどうかは、安易な判断は避け、専門家のアドバイスを得ながら慎重に進めるべきです。 結露やカビの発生を防ぎ、建物の寿命を維持するためには、適切な換気と断熱対策が不可欠です。 本記事で紹介した対策を参考に、安全で快適な住空間を実現してください。

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