Contents
マンションの廊下側部屋の高湿度問題:原因を探る
マンションの廊下側、特に北側に面した部屋の湿度が高いという問題は、結露対策だけでは解決しないケースが多いです。 インプラスの設置で結露は解消されたものの、湿度が高いままということは、窓からの結露が原因ではなく、別の要因が考えられます。 70%という湿度は、カビの発生リスクが高いため、早急な対策が必要です。
考えられる原因をいくつか見ていきましょう。
1. 室内での生活習慣
* 洗濯物の室内干し: 多くの水分を発生させる洗濯物の室内干しが、高湿度の大きな原因です。特に、乾燥機を使用せず、部屋で自然乾燥させている場合は、湿度が上がりやすいです。
* 調理時の蒸気: キッチンからの蒸気は、換気扇の性能や使用頻度によって、部屋全体の湿度を上昇させます。
* 植物の蒸散: 観葉植物が多い場合、植物から蒸散される水分も湿度上昇に寄与します。
* 浴室乾燥機の使用: 浴室乾燥機を使用後、十分に換気していないと、湿気が部屋にこもってしまいます。
2. 建物の構造・状態
* 通風の悪さ: 北側の部屋は日当たりが悪く、窓を開ける機会が少ないため、空気が滞留しやすく、湿気がこもりやすいです。
* 建物の気密性: 近年、気密性の高いマンションが増えていますが、換気が不十分だと湿気が逃げにくくなります。
* 外壁からの湿気: 建物の外壁や基礎からの湿気が、室内に侵入している可能性もあります。特に、古いマンションや、防水処理が不十分な場合は注意が必要です。
3. その他要因
* 家具や建材: 家具や建材自体が湿気を吸着し、放出している可能性もあります。
* ペット: ペットを飼っている場合、ペットの呼吸や体から出る水分も湿度上昇に影響します。
高湿度対策:具体的な改善策
湿度を下げるためには、原因を特定し、適切な対策を行うことが重要です。以下に、具体的な改善策を提示します。
1. 生活習慣の見直し
* 洗濯物の干し方を変える: 室内干しは、浴室乾燥機や衣類乾燥機を使用するか、ベランダなど屋外で乾燥させましょう。どうしても室内干しをする場合は、除湿機を使用したり、扇風機で風を当てて乾燥を促しましょう。
* 換気を徹底する: 定期的に窓を開けて換気を行い、湿気を排出しましょう。特に、キッチンや浴室を使用後は必ず換気扇を回し、窓を開けて換気してください。 朝と夕方の2回、15分程度の換気を心がけましょう。
* 調理時の換気を強化: 調理中は換気扇を常に回し、調理後も数十分間は回し続けましょう。換気扇のフィルターは定期的に掃除し、効率よく換気が行われるようにしましょう。
* 植物の管理: 植物の数は必要最低限に抑え、こまめに葉の水滴を拭き取るなどの工夫をしましょう。
* 除湿剤の使用: クローゼットや押入れなど、湿気がこもりやすい場所には除湿剤を設置しましょう。
2. 建物の状態の確認
* 通風経路の確保: 部屋の通風を良くするために、家具の配置を見直したり、空気清浄機を使用するなど工夫してみましょう。
* 専門家への相談: 外壁からの湿気や建物の構造的な問題が疑われる場合は、建築業者や不動産管理会社に相談しましょう。
3. 除湿機の活用
* 除湿機の設置: 除湿機は、部屋の湿度を効果的に下げるのに役立ちます。コンプレッサー式とデシカント式がありますが、状況に合わせて適切なタイプを選びましょう。コンプレッサー式は梅雨時期など湿度の高い時期に効果的で、デシカント式は低温でも除湿効果を発揮します。
* 適切な除湿機の選び方: 部屋の広さや湿度の高さに合わせて適切な除湿能力のものを選びましょう。
4. その他の対策
* 湿度計の設置: 部屋の湿度を常に把握するために、湿度計を設置しましょう。
* 定期的な清掃: 部屋の掃除をこまめに行い、カビの発生を防ぎましょう。特に、湿気がこもりやすい場所は念入りに掃除しましょう。
専門家の視点:建築士からのアドバイス
建築士の視点から見ると、北側の部屋の高湿度は、日照不足による通風の悪さと、建物の気密性が高いことが原因の一つとして考えられます。 結露対策としてインプラスを設置したことで窓からの結露は解消されましたが、室内の湿気はそのまま残っている状態です。 そのため、換気計画の見直しや、必要に応じて機械換気システムの導入などを検討する必要があるかもしれません。 また、外壁からの湿気侵入の可能性も考慮し、専門業者による建物の調査も検討すべきです。
まとめ
マンションの廊下側部屋の高湿度問題は、生活習慣や建物の構造、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。 まずは、上記で挙げた改善策を試してみて、それでも改善が見られない場合は、専門家への相談を検討しましょう。 湿度の高い状態を放置すると、カビの発生や健康被害につながる可能性があるため、早めの対策が重要です。