マンションのフローリング水平チェックと壁際傾斜問題

先日内覧会を実施した際に、水平器(450mm規格)を用いて、フローリング(床)の水平チェックを実施しました。壁際の水平について教えてください。各居室(3LDK)共に、中央付近はほんの一部分だけ、気になるポイントがあり、そこは指摘させていただき、補修箇所として明記いただきました。しかし、もっと気になったのは、壁との垂直部分付近の床(巾木と床の付近)の水平を測定すると、かなりの箇所で傾いていました。指摘事項として施工業者にお伝えしたのですが、壁際は、壁で押さえるので、どうしても傾斜ができてしまうとのことでした。この言い分が納得できるぐらい、かなりの箇所で壁際は傾斜していました。それでも、傾きが大きすぎると思うところは、指摘事項として明記いただきました。この施工業者の方がおっしゃる通り、壁際の傾きは普通なのでしょうか?それとも全体的に傾斜がほとんどなくなるように指摘事項としてあげるべきでしょうか?壁際なので、家具を置くとさらに沈んで傾斜するのでは?と思っています。床の構造は直床(二重床ではない)で、下からコンクリートスラブ→セルフレベリングブラスター→温水床暖房パネル(LDのみ)→クッション材→フローリングとなっています。フローリングはLL(I)-4等級を採用しているそうです。補足1点記入漏れてました。該当物件はマンションです。

マンションにおけるフローリングの水平と壁際傾斜問題

マンションのフローリングにおいて、特に壁際部分の水平が気になる、というご相談ですね。内覧会で水平器を使ってチェックされたとのこと、大変 proactive で素晴らしいです! 多くの場合、床の水平は中央部よりも壁際で傾斜が見られる傾向があります。しかし、その程度には基準があり、許容範囲を超えているかどうかが重要です。施工業者の「壁で押さえられるため傾斜は避けられない」という説明は、必ずしも完全に正しいとは言えません。状況によっては、是正を求めるべきケースもあります。

壁際傾斜の程度と許容範囲

一般的に、フローリングの水平精度は、JIS A 5701「合板フローリング」や、各メーカーの施工基準で規定されています。 具体的な数値はメーカーや製品によって異なりますが、通常は数ミリメートル以内の傾斜が許容範囲とされています。しかし、これはあくまで目安であり、目視で明らかに傾斜がわかる場合や、生活に支障をきたす可能性がある場合は、問題視すべきです。

特に、壁際で数センチメートルもの傾斜がある場合は、家具の設置や、生活上の不便さにつながる可能性が高いです。また、長期間に渡り、その傾斜が原因で床鳴りなどの問題が発生するリスクも考慮する必要があります。

施工業者の説明の妥当性

施工業者の「壁で押さえられるため傾斜は避けられない」という説明は、部分的には正しいですが、全てを説明するものではありません。壁際の傾斜は、施工時の精度や、建物の構造、下地処理の状況など、複数の要因が複雑に絡み合って発生します。

例えば、セルフレベリングブラスターの施工精度が低かったり、コンクリートスラブ自体に傾斜があったり、壁と床の接合部の処理が不十分だった場合、壁際での傾斜が大きくなる可能性があります。 施工業者は、これらの要因を十分に検討し、適切な対策を講じる責任があります。

具体的な確認ポイントと対処法

* 傾斜の角度を正確に測定する:水平器だけでなく、より精度の高い測定器を用いて、傾斜角度を正確に計測しましょう。写真や動画で記録しておくことも有効です。
* 複数箇所での測定:壁際だけでなく、部屋の中央部や、複数の場所での測定を行い、全体的な水平状況を把握します。
* 施工基準の確認:施工業者の施工基準書を確認し、許容範囲内かどうかを判断します。
* 専門家の意見を聞く:どうしても判断に迷う場合は、建築士や不動産鑑定士などの専門家に相談しましょう。客観的な視点から、問題の有無や適切な対応策をアドバイスしてもらえます。
* 補修方法の確認:もし補修が必要な場合、どのような方法で補修されるのか、施工業者に明確に説明を求めましょう。

家具配置への影響と将来的なリスク

壁際の傾斜は、家具の設置に影響を与えます。特に、重量のある家具を置くと、さらに床が沈み込み、傾斜が大きくなる可能性があります。また、長期間にわたる負荷によって、床鳴りや、フローリングの破損につながる可能性も否定できません。

具体的な対処方法

1. 施工業者との丁寧な交渉:まず、施工業者に現状を丁寧に説明し、問題点の是正を依頼します。写真や測定データなどを提示することで、より効果的に交渉できます。
* 交渉のポイント:冷静に、客観的なデータに基づいて説明することが重要です。感情的な言葉は避け、具体的な改善策を提案しましょう。
2. 瑕疵担保責任の主張:交渉がうまくいかない場合は、瑕疵担保責任を主張する必要があります。これは、住宅に欠陥があった場合、売主または施工業者が責任を負うという法律に基づく権利です。弁護士などに相談し、適切な手続きを進めましょう。
3. 第三者機関への相談:それでも解決しない場合は、住宅瑕疵担保責任保険の保険会社や、消費者センターなどに相談してみましょう。

まとめ

マンションのフローリングの水平チェックは、新築住宅において非常に重要な作業です。特に壁際部分の傾斜は、生活上の不便さや、将来的な問題につながる可能性があります。 今回のケースでは、施工業者の説明を鵜呑みにするのではなく、客観的なデータに基づいて、問題点の是正を積極的に求めるべきでしょう。専門家の意見を参考にしながら、適切な対応を取ることが重要です。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)