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壁にカビは無いのに家具にカビが発生する原因
入居されたマンションで、壁にカビが発生していないにも関わらず、革製品や木製品、衣類などにカビが発生しているとのこと、大変お困りでしょう。これは、建物の構造や換気状況、そして周辺環境が複雑に絡み合った結果と考えられます。
まず考えられるのは、結露です。3階建て1階の中部屋で、日照が少なく、窓も小さいとのこと。これは、室内の湿度が高くなりやすい条件です。特に、夜間は室温が下がり、窓ガラスなどに結露が発生しやすくなります。この結露が、家具や衣類に付着し、カビの発生を促進している可能性が高いです。 さらに、隣室の窓が閉め切られ、除湿されているという状況も、お部屋の湿度を高く保つ一因になっていると考えられます。空気は常に移動しているので、隣室の乾燥した空気はあなたの部屋には届きにくく、湿った空気はあなたの部屋に留まりやすいのです。
次に考えられるのは、換気不足です。小窓を開けていても、十分な換気が行われていない可能性があります。特に、日中は仕事で不在のため、換気が制限されていることが問題です。たとえ夜間に窓を開けていても、日中の湿気がこもった状態が長時間続くと、カビが発生しやすくなります。
さらに、建物の気密性も関係しているかもしれません。最近のマンションは気密性が高いものが多く、換気が不十分だと湿気がこもりやすくなります。建物の構造上の問題で、湿気が特定の場所に溜まりやすい箇所がある可能性も否定できません。
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最後に、建材自体に問題がある可能性もゼロではありません。まれに、建材に含まれる成分がカビの発生を促進する場合もあります。
不動産会社への対応と瑕疵担保責任
現状、不動産会社と大家に状況を説明し、調査を待っているとのことですが、以下の点を明確に伝えることが重要です。
* **カビの発生状況の詳細:** 発生した場所、カビの種類(写真や動画で証拠を提示)、発生時期、被害を受けた物のリスト(購入時期と価格も明記)を明確に記録し、提示しましょう。
* **仲介業者の発言:** 入居時に「小窓を開放していれば十分」と言われたこと、実際の日照状況が不足していたことを明確に伝え、仲介業者の説明と実際の状況の乖離を指摘しましょう。これは、瑕疵担保責任を問う上で重要な証拠となります。瑕疵担保責任とは、売主や貸主が、物件に隠れた欠陥(瑕疵)があった場合、買主や借主に対して損害賠償を行う責任のことです。
* **換気状況の改善提案:** 現状の換気方法では不十分であることを伝え、換気扇の設置や、窓の増設など、具体的な改善策を提案しましょう。
* **専門家の意見:** カビの専門家(例えば、建築士や害虫駆除業者)に調査を依頼し、その結果を証拠として提示することも有効です。専門家の意見は、不動産会社に対して強い圧力となります。
不動産会社に伝える際のポイント
* **冷静かつ丁寧に:** 感情的にならず、事実を淡々と伝えましょう。
* **証拠を提示:** 写真、動画、購入レシート、クリーニング代領収書などを準備しましょう。
* **具体的な損害額を算出:** カビによって損害を受けた物の修理費、買い替え費用、クリーニング費用などを具体的に算出し、請求しましょう。
* **書面でやり取り:** メールや手紙でやり取りを行い、記録を残しましょう。
敷金・礼金の返還と損害賠償
移転を検討されているとのことですが、敷金・礼金の返還と損害賠償については、以下の点に注意が必要です。
* **敷金精算:** カビによる損害が、通常の使用による損耗の範囲を超えている場合は、敷金の全額返還を請求できます。
* **損害賠償:** カビによって発生した損害(修理費、買い替え費用、クリーニング費用など)については、不動産会社に損害賠償を請求できます。
* **弁護士相談:** 不動産会社との交渉が難航する場合は、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士に依頼することで、より有利な条件で交渉を進めることができます。
同様の被害に遭われた方へのアドバイス
* **早期発見・早期対応:** カビを発見したら、すぐに対応しましょう。放置すると、被害が拡大する可能性があります。
* **記録を残す:** カビの発生状況、対応状況などを写真や動画、メモなどで記録しておきましょう。
* **専門家に相談:** カビの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
* **不動産会社と交渉:** 不動産会社と冷静に交渉し、損害賠償を請求しましょう。必要であれば、弁護士に相談しましょう。
カビ対策と快適な住空間のためのアドバイス
今回の様な事態を防ぐためには、日頃から適切な換気と除湿を行うことが重要です。
* **定期的な換気:** 毎日、窓を開けて換気をしましょう。特に、梅雨時期や雨上がりはこまめな換気が重要です。
* **除湿機の活用:** 梅雨時期や雨上がりは、除湿機を使用しましょう。
* **湿気の多い物の収納:** 湿気を吸いやすい衣類や革製品などは、通気性の良い場所に収納しましょう。除湿剤の使用も有効です。
* **定期的な清掃:** 部屋の掃除をこまめに行い、カビの発生を防ぎましょう。特に、クローゼットや押入れなどの湿気がたまりやすい場所は、定期的に清掃することが重要です。
* **家具の配置:** 家具を壁にぴったり付けず、少し隙間を開けて配置することで、通気を良くすることができます。
今回のケースでは、日照不足と換気不足がカビ発生の大きな原因と考えられます。不動産会社との交渉では、これらの点を明確に伝え、専門家の意見も参考にしながら、適切な対応をしてもらえるよう努力しましょう。