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ベランダ囲いの高さ2mは風通しに影響する?
2階ベランダに高さ2メートルの壁を設置する計画とのことですが、風通しの影響を心配されているのは当然です。「世界一受けたい授業」で紹介された実験のように、ベランダ囲いの下半分を壁にすることで、コアンダ効果を利用して風を室内に取り込むことができる場合があります。しかし、これはあくまで下半分が壁で上半分が開いている場合に有効な方法です。高さ2メートルの壁は窓を完全に覆ってしまうため、この効果は期待できません。
窓よりも高い壁を設置すると、ベランダ自体が風を遮断する壁となり、ベランダ内、そして室内への風通しが悪くなる可能性が高いです。特に、掃き出し窓の場合、窓を開けても壁によって風の流れが阻害され、十分な換気が期待できない可能性があります。
風通しの悪化を防ぐための対策
では、プライバシーを確保しつつ風通しを確保するにはどうすれば良いのでしょうか?いくつかの対策を検討してみましょう。
- 壁の一部に開口部を作る:壁の一部に窓や通風口を設置することで、風の流れを確保できます。ただし、プライバシー確保とのバランスが重要です。すりガラスや目隠しルーバーなどを活用することで、視線を遮りながら風を通すことができます。
- 壁を可動式にする:予算に余裕があれば、壁の一部または全部を折りたたみ式や引き戸式にすることを検討しましょう。必要に応じて開閉することで、風通しの調整が可能です。これは質問者様ご自身が希望されている方法ですね。
- 植栽を活用する:ベランダに背の高い植物を植えることで、視線を遮りながら自然な風除けを作ることができます。ただし、植物の種類によってはメンテナンスが必要となる点にご注意ください。
- 風の流れを考慮した設計:ベランダの配置や窓の位置、囲いの形状などを設計段階で検討することで、風通しの良い設計にすることができます。専門家(建築士など)に相談することをお勧めします。
- 換気扇の設置:ベランダに換気扇を設置することで、強制的に空気を循環させることができます。特に、壁を高くすることでベランダ内の空気が滞留しやすくなる場合に有効です。
ベランダの風通しとコアンダ効果
「世界一受けたい授業」で紹介された実験は、コアンダ効果を利用したものです。コアンダ効果とは、流体が曲面に沿って流れる性質のことです。ベランダの囲いの下半分が壁になっている場合、風は壁に沿って流れ、窓から室内に流れ込むという原理です。しかし、壁の高さが窓の高さを超える場合、この効果は期待できません。むしろ、壁が風を遮断し、風通しが悪くなる可能性の方が高くなります。
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専門家の意見:建築士の視点
建築士の視点から見ると、ベランダの囲いの高さは、風通しだけでなく、日照や採光にも影響します。高さ2メートルの壁は、日陰を作り、ベランダの温度上昇を引き起こす可能性があります。また、冬場は寒風を防ぐ効果がありますが、夏場は熱気を閉じ込めてしまう可能性もあります。
そのため、ベランダの囲いの高さは、風通し、日照、採光、プライバシーなど、様々な要素を考慮して決定する必要があります。設計段階で建築士と十分に相談し、最適な高さやデザインを決めることが重要です。
具体的な事例:異なるベランダ囲いの比較
Aさん宅:高さ1.5メートルの柵タイプのベランダ囲い。風通しは良好だが、プライバシーがやや心配。
Bさん宅:高さ2メートルの壁タイプのベランダ囲い。プライバシーは確保されているが、風通しが悪く、ベランダ内が暑くなる。
Cさん宅:高さ2メートルの壁タイプだが、壁の一部にルーバーを設置。プライバシーを確保しつつ、ある程度の風通しを確保している。
これらの事例からわかるように、ベランダ囲いの高さは、風通しとプライバシーのバランスが重要です。ご自身の状況に合わせて、最適なバランスを見つける必要があります。
まとめ:風通しとプライバシーの両立を目指して
高さ2メートルの壁を設置することで、プライバシーは確保できますが、風通しが悪くなる可能性が高いです。風通しを確保するためには、壁の一部に開口部を作ったり、可動式にするなど、様々な工夫が必要です。設計段階で建築士と相談し、ご自身のニーズに合った最適なベランダ囲いを設計することをお勧めします。 また、ベランダの植栽や換気扇の設置なども検討してみてください。