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ブレーカーが落ちる原因と対策
電気ファンヒーターなどの暖房器具は消費電力が大きいため、同時に複数の高出力機器を使用すると、回路の許容電流を超えてブレーカーが落ちることはよくあることです。2階建て住宅で2つの部屋のブレーカーが同時に落ちる場合、それらの部屋が同じ回路に接続されている可能性が高いです。配電盤を確認して、部屋Aと部屋Bが同じブレーカーに接続されているかを確認しましょう。もし同じ回路であれば、同時に多くの電力を消費するとブレーカーが落ちるのは当然です。
部屋Aと部屋Bが別々のブレーカーに接続されているにも関わらず落ちる場合は、それぞれの回路の許容電流が不足している可能性があります。 これは、配線容量の問題や、経年劣化による配線の抵抗増加などが原因として考えられます。
ブレーカーの種類と仕組み
ブレーカーは、電流が許容値を超えた際に自動的に電気を遮断する安全装置です。一般家庭で使われるブレーカーは、主に「漏電遮断器」と「過電流遮断器」の2種類があります。漏電遮断器は漏電を検知して遮断し、感電事故を防ぎます。過電流遮断器は電流が許容値を超えた際に遮断し、火災を防ぎます。
それぞれのブレーカーにはアンペア(A)で表される定格電流が設定されており、この値を超える電流が流れると遮断します。例えば、20Aのブレーカーは最大20Aまでの電流しか流せません。
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個々の部屋のアンペア数を増やすことはできない理由
電力会社が「個々の部屋のアンペア数を増やせない」と回答した理由は、住宅の電気配線システムにあります。一般的に、住宅の電気配線は、分電盤から各部屋に枝分かれする形で構成されています。分電盤から各部屋への配線は、その配線の太さや材質によって許容電流が決まっており、簡単にアンペア数を変更することはできません。 アンペア数を増やすには、配線を太いものに取り替えたり、新たな回路を追加するなどの大規模な工事が必要になります。
電気工事の依頼先と工事内容
ヤマダ電機やケーズデンキなどの家電量販店は、家電製品の販売が中心で、電気工事は専門業者に委託することが多いです。そのため、直接これらの店舗に依頼するよりも、電気工事専門業者に依頼するのが確実です。 近くの電気工事会社を探し、見積もりを取って比較検討することをお勧めします。
インターネット検索で「電気工事」「ブレーカー増設」などで検索すれば、多くの業者が見つかるでしょう。複数の業者に見積もりを依頼し、工事内容や費用を比較検討することが重要です。
工事の内容
工事の内容は、主に以下のようになります。
- 現状調査: 電気配線の状況、ブレーカーの容量などを確認します。
- 配線工事: 必要に応じて、配線を太いものに取り替えたり、新たな回路を追加します。これは、既存の配線に余裕がない場合や、特定の部屋の電力需要が高い場合に行われます。場合によっては壁や天井を開ける作業が必要になることもあります。
- ブレーカー交換: 既存のブレーカーを容量の大きいものに取り替える場合があります。ただし、これは配線容量が許容する範囲内で行われます。
- 検査: 工事完了後、安全性を確認するための検査が行われます。
工事は、主に配電盤と、必要に応じて各部屋のコンセントやスイッチ付近で行われます。そのため、配電盤のある場所だけでなく、工事対象となる部屋への立ち入りが必要となる可能性があります。
専門家の視点:電気工事士からのアドバイス
電気工事士の視点から、いくつかアドバイスをさせていただきます。
* まずは電力消費量の把握を: どの家電製品がどれだけの電力を消費しているのかを把握することで、ブレーカーが落ちる原因を特定しやすくなります。各家電製品に記載されている消費電力(W)を確認し、同時に使用している機器の合計消費電力が、回路の許容電流を超えていないか確認しましょう。
* 高効率な家電製品への買い替え: 省エネ性能の高い家電製品に買い替えることで、消費電力を抑えることができます。電気料金の節約にも繋がります。
* 複数の高出力機器の同時使用を避ける: 電気ファンヒーターと同時に、電子レンジやドライヤーなどの高出力機器を使用するのは避けましょう。
* コンセントの増設: 一つのコンセントに複数の機器を接続すると、過電流の原因となる場合があります。コンセントを増設することで、機器を分散して接続することができます。
まとめ:安全で快適な電気環境のために
ブレーカーが頻繁に落ちる問題は、安全面からも早急に対処する必要があります。電気工事は専門知識と技術が必要なため、必ず専門業者に依頼しましょう。電力会社や業者との連携を密にすることで、安全で快適な電気環境を実現できます。