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ブレーカーが落ちる原因:消費電力とブレーカー容量のバランス
ブレーカーが落ちる原因は、同時に使用する電気製品の消費電力合計が、ブレーカーの容量を超えたためです。 ご質問にあるように、パソコン、電気ストーブ、シーリングライトだけではブレーカーが落ちませんでしたが、電気ケトルとエアコンが加わったことで消費電力が一気に増加し、ブレーカーの許容値を超えたと考えられます。
消費電力の計算と確認方法
まず、それぞれの電気製品の消費電力を確認しましょう。パソコンは850W、電気ストーブは400Wと記載されていますが、電気ケトルとエアコンは機種によって消費電力が大きく異なります。 電気ケトルは通常1000W前後、10年前のエアコンは消費電力が比較的高い可能性があります(800W~1500W程度)。 これらの機器の消費電力合計が、ブレーカー容量(30A)を超えている可能性が高いです。
消費電力を計算するには、各機器の消費電力(W)を合計し、それを1000で割ってkWに変換します。 例えば、パソコン(850W) + 電気ストーブ(400W) + 電気ケトル(1200W) + エアコン(1000W) = 3450W これをkWに変換すると3.45kWとなります。
30Aブレーカーの許容電力
30Aのブレーカーの許容電力は、電圧によって異なります。日本の家庭用電源は100Vなので、30A × 100V = 3000VAとなります。 VA(ボルトアンペア)は電力の単位で、W(ワット)とほぼ同等と考えることができます。つまり、30Aブレーカーの許容電力は約3000Wです。先ほどの計算結果3450Wはこれを超えています。
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配線とブレーカー容量について
- ブレーカーの容量(30A):これは、家全体で使える最大電流を表します。30Aを超える電流が流れると、ブレーカーが作動して電気を遮断します。
- 配線の容量(20A):これは、特定の配線経路で流れることができる最大電流を表します。レバーに20と記載されているのは、その配線が20Aまでしか耐えられないことを示しています。 30Aブレーカーでも、配線の容量を超える電流が流れると、配線が過熱し、火災の危険性があります。
つまり、家全体で30Aを超える電流が流れるとブレーカーが落ちますが、特定の配線経路で20Aを超える電流が流れる場合もブレーカーが落ちる可能性があります。 ご自宅の場合、キッチンやエアコンのコンセントにつながる配線が20Aの容量しかない可能性があり、電気ケトルとエアコンを同時に使用することで、この配線の容量を超えてブレーカーが落ちていると考えられます。
40Aブレーカーへの変更:解決策とそのリスク
40Aブレーカーへの変更は、一時的な解決策となりうるものの、根本的な解決策ではありません。 配線の容量が20Aのままなら、40Aブレーカーにしても、配線が過熱し、火災の危険性が高まります。 ブレーカー容量を増やす前に、配線の容量を確認し、必要であれば配線工事を行う必要があります。
具体的な解決策
- 電気製品の使用を見直す:同時に使用する高電力機器を減らす。例えば、電気ケトルとエアコンを同時に使用しない、など。
- 省電力機器への交換:古いエアコンを省電力型の新しいエアコンに交換する。 消費電力の少ない電気ケトルを使用する。
- 配線容量の確認と増設:電気工事士に依頼して、配線の容量を確認し、必要であれば増設工事を行う。これが最も安全で確実な解決策です。
- 分電盤の増設:回路を増やすことで、高電力機器を別の回路で使用できるようにする。これにより、特定の回路への負荷を軽減できます。
専門家への相談
ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、電気工事士に相談することを強くお勧めします。 専門家は、配線の状態を正確に診断し、安全な解決策を提案してくれます。 安易な自己解決は火災などの危険を伴うため、専門家のアドバイスを仰ぐことが重要です。
まとめ
ブレーカーが落ちる原因は、消費電力とブレーカー容量、配線容量のバランスが崩れていることにあります。 安易にブレーカー容量を増やすのではなく、まずは消費電力の確認を行い、省電力化や配線工事などの適切な対策を講じる必要があります。 安全な生活を守るためにも、専門家への相談を検討しましょう。