ハウスクリーニングにおけるクレーム対応:高齢化物件とクレーマーへの対処法

私はハウスクリーニング業をしてる者です。3月、4月は大学生のアパートの清掃業務をするのですが、その一部屋にクレーマーらしき人がいらっしゃいます… すべてきちんと清掃し 、不動産屋さんに確認をしてもらい、お客さんに入居して頂いたのですが、夕方にお客さんから電話があり、入居さんの親とご本人から「部屋が掃除されてない!私は歯科衛生士なんだから娘にこんな汚い部屋に住ませられない!!誠意のある対応をして!」と電話がありました。ちなみにそのアパートは平成1年建築の物件で清掃を最大限にしても劣化等もあります。 お客さんの指定時間に謝罪に行ったのですが、二回行って二回とも留守で外で30分ぐらい待たせてもらったのですが帰ってこず… そして、今日不動産屋さんに電話があって「謝罪に来ない!!誠意がないのか!!」とのこと。 ずっとこの仕事を長年してますがこのようなお客さんは始めてです。 このお客さんに謝罪に行くときはボイスレコーダーに録音した方が良いですか?

高齢化物件の清掃における課題と現実

長年ハウスクリーニングに携わっていらっしゃる方にとって、今回のケースは非常に残念な経験だったと思います。特に、築年数の古い物件(平成1年建築)の清掃は、新たな課題を伴います。いくら丁寧に清掃しても、経年劣化による汚れや傷は完全に除去できない場合があり、それがクレームに繋がる可能性があります。

経年劣化と清掃の限界

築30年以上の物件では、壁の黄ばみ、床の傷、水回りの汚れなどが、通常の清掃では完全に除去できない場合があります。これらの劣化は、建物の構造的な問題や長年の使用によるものであり、清掃業者の責任とは必ずしも言えません。しかし、お客様は「汚い」という印象を受けやすく、クレームに発展する可能性が高いのです。

写真や動画による証拠の重要性

清掃前後の状態を写真や動画で記録しておくことは、非常に重要です。特に、築年数の古い物件では、清掃可能な範囲と限界を明確に示す必要があります。これにより、お客様との間で認識のずれを防ぎ、後々のトラブルを回避できます。

クレーマー対応:冷静な対応と記録の重要性

今回のケースでは、お客様からのクレームが非常に強く、感情的な部分も含まれています。このような状況では、冷静な対応と記録が不可欠です。

ボイスレコーダーの活用

ボイスレコーダーの使用は、お客様との会話の内容を正確に記録するために有効です。ただし、使用前に必ずお客様にその旨を伝え、承諾を得ることが重要です。法律上、秘密裏に録音することは認められていません。

記録すべき情報

ボイスレコーダーだけでなく、以下の情報も記録しておきましょう。

  • 日付、時間
  • 場所
  • 相手の名前(確認できれば)
  • 会話の内容
  • 対応状況
  • 清掃前後の写真・動画

これらの記録は、後々のトラブル発生時において、客観的な証拠として役立ちます。

不動産会社との連携

不動産会社は、物件の管理責任者です。今回のケースでは、不動産会社にも状況を伝え、連携を取りながら対応することが重要です。不動産会社は、物件の状況や過去のクレーム履歴などを把握している可能性があり、適切なアドバイスをもらえるかもしれません。

謝罪の対応

謝罪は誠意をもって行うべきですが、過剰な謝罪はかえって逆効果になる可能性があります。事実関係を正確に伝え、清掃の限界についても説明することが重要です。

専門家への相談

どうしても解決できない場合は、弁護士や専門機関に相談することも検討しましょう。

具体的なアドバイス:今後のクレーム防止策

今回の経験を踏まえ、今後のクレーム防止策として以下の点を検討しましょう。

契約書の見直し

清掃範囲や清掃後の状態について、契約書に明確に記載する必要があります。特に、築年数の古い物件の場合、経年劣化による汚れや傷について、責任の所在を明確に記述することが重要です。

清掃基準の明確化

清掃基準を明確化し、スタッフ全員で共有しましょう。清掃のチェックリストを作成し、清掃後には必ずチェックを行うことで、清掃漏れを防ぐことができます。

お客様とのコミュニケーション

入居前に、物件の状況について写真や動画などを用いて説明し、お客様の理解を得ることが重要です。清掃後の状態についても、写真や動画で確認してもらうことで、後々のトラブルを回避できます。

苦情対応マニュアルの作成

クレーム対応マニュアルを作成し、スタッフ全員で共有しましょう。マニュアルには、クレーム発生時の対応手順や、記録方法などが記載されていることが望ましいです。

事例:類似事例からの学び

過去に、築年数の古いマンションの清掃で同様のクレームを受けた事例があります。その際、清掃前後の写真を詳細に撮影し、経年劣化による汚れを明確に示すことで、お客様との認識のずれを解消し、クレームを収束させることができました。

専門家の視点:弁護士からのアドバイス

弁護士によると、ボイスレコーダーの使用は、相手方の承諾を得ることが重要です。承諾を得ずに録音した場合、プライバシー権の侵害に当たる可能性があります。また、録音データは証拠として有効活用できる場合もありますが、裁判で証拠として採用されるためには、録音状況や内容の信憑性を確認する必要があります。

まとめ:冷静な対応と予防策が重要

ハウスクリーニング業において、クレームは避けられない問題です。特に、高齢化物件の清掃では、経年劣化による汚れへの対応が重要になります。冷静な対応、記録の徹底、そして予防策の実施が、クレームを最小限に抑えるために不可欠です。

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