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プラ板キーホルダー作り:デイサービス向けアクティビティのポイント
デイサービスにおけるプラ板キーホルダー作りは、利用者の皆様の創造性を刺激し、手指の訓練にも繋がる素晴らしいアクティビティです。要支援1~要介護4の方々、リハビリや運動メインの利用者の方々にも適応できるよう、企画を工夫することが大切です。40分という限られた時間の中で、安全で楽しく、そして達成感を得られるプログラムを目指しましょう。
B5サイズプラ板の枚数と準備
100均で販売されているB5サイズのプラ板は、厚さや材質によって多少異なりますが、キーホルダーとして作成する場合、1枚から3~4個程度の作品を作ることができます。利用者の人数に合わせてプラ板の枚数を用意しましょう。A4サイズと記載されていましたが、B5サイズで考えて、一人につき一枚ずつ用意するのが無難です。余白を考慮して、事前に職員の方が下絵を描いておくことで、スムーズな作業を進めることができます。
下絵の準備とデザイン
何もない状態から絵を描くのは難しい利用者の方々も多いので、あらかじめ職員の方が下絵を描いておくことは非常に良いアイデアです。しかし、絵柄選びも重要です。
- シンプルなデザイン:複雑な絵柄は塗りづらく、利用者の方々に負担がかかります。花、動物、幾何学模様など、シンプルなデザインを選びましょう。
- 塗りやすいように工夫:線は太めに、塗りつぶす面積は大きめに設計すると、塗りやすくなります。色分けも明確にしましょう。
- 季節感を取り入れる:季節の花やモチーフを取り入れることで、季節感を感じさせ、楽しみが増します。
- 利用者の興味関心:利用者の方々の好きなもの、思い出をテーマにしたデザインもおすすめです。事前にアンケートを取り、希望を反映させるのも良いでしょう。
プラ板の色選びと塗料
プラ板に使用する塗料は、安全性に配慮することが重要です。
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- 不透明水彩絵の具:プラ板に適した塗料として、不透明水彩絵の具がおすすめです。発色が良く、重ね塗りも可能です。水性なので、後片付けも容易です。
- ポスターカラー:不透明水彩絵の具と同様に、発色が良く、プラ板に適しています。ただし、乾燥時間がやや長めです。
- クレヨン:クレヨンは、塗りやすく、子供にも人気があります。ただし、オーブンで焼成する際に、溶けてしまう可能性があるので注意が必要です。クレヨンを使用する場合は、低温で短時間焼くか、仕上げにニスを塗って保護しましょう。
- 色鉛筆:色鉛筆は、細かい部分の着色に適しています。ただし、発色が弱いので、重ね塗りが必要になる場合があります。
安全性を考慮し、口に入れても安全な絵の具を使用することをお勧めします。
作業工程と時間配分
40分という時間の中で、作業工程と時間配分を計画的に行うことが重要です。
- 下絵への着色(20分):利用者の方々がゆっくりと作業できるよう、十分な時間を確保しましょう。スタッフは、必要に応じて個別にサポートします。
- オーブンでの焼成(5分):オーブンを使用する際は、必ず職員が行いましょう。火傷防止に注意し、安全に作業を行います。
- 冷却と仕上げ(10分):プラ板が完全に冷めるまで待ち、キーホルダー金具を取り付けます。完成した作品を一緒に鑑賞する時間を取り入れると、達成感と満足感が高まります。
- 残りの5分:片付けや、次回の活動への繋げ方などを簡単に説明する時間。
安全面への配慮
プラ板作りは、安全に配慮することが大切です。
- オーブンの使用:オーブンを使用する際は、必ず職員が操作し、火傷などに十分注意しましょう。オーブンから取り出す際は、軍手を使用するなど、安全対策を徹底しましょう。
- 高温のプラ板:焼成後のプラ板は高温になっているため、素手で触らないように注意しましょう。軍手や鍋つかみを使用しましょう。
- 絵の具の取り扱い:絵の具は、口に入れないように注意しましょう。小さなお子さんや認知症の方には、特に注意が必要です。また、絵の具が衣服につかないように、エプロンなどを着用させましょう。
- 作業スペース:作業スペースは、広く確保し、安全に作業できるよう配慮しましょう。床に新聞紙などを敷いて、絵の具がこぼれてもすぐに拭き取れるようにしておきましょう。
専門家の視点:作業療法士からのアドバイス
作業療法士の視点から見ると、プラ板作りは、手指の巧緻性や認知機能の訓練に効果的なアクティビティです。色塗りを通して、手先の器用さや集中力を高めることができます。また、完成した作品を通して、自己肯定感を高めることも期待できます。
利用者の方々の状態に合わせて、作業の難易度を調整することが重要です。例えば、要介護度が高い方には、簡単な図形を塗る作業から始め、徐々に複雑な絵柄に挑戦するようにしましょう。
事例紹介
あるデイサービスでは、季節のイベントに合わせて、プラ板にハロウィンやクリスマスのモチーフを描いてキーホルダーを作りました。利用者の方々は、完成した作品を家族や友人にプレゼントし、喜びを分かち合いました。
まとめ
デイサービスでのプラ板キーホルダー作りは、利用者の方々の創造性を刺激し、手指の訓練にも繋がる有意義なアクティビティです。安全面を十分に配慮し、利用者の方々の状態に合わせた適切な支援を行うことで、楽しく、そして達成感を得られるプログラムを実現できます。準備段階から、作業工程、安全面への配慮まで、細心の注意を払うことで、より充実したアクティビティとなるでしょう。