ゼラニウムの葉が花茎から生える!その原因と対策

ゼラニウムが変です。花茎の天辺、花柄の付け根のところから葉っぱが出てきました。ごく普通の品種で、去年挿し木したポットのまま部屋の窓辺で冬越ししました。ずーっと咲き続けていたので、まだ外にも出さずにいたらこんなことになってしまいました。何年も育てていますが、初めてのことですごくびっくりしています。こういう現象をなんと言うのかと、原因を教えてください。ネットで調べてみたのですが、ゼラニウムのこういう姿を見つけることができませんでした。よろしくお願いします。

ゼラニウムの花茎から葉が出る現象とその原因

長期間、室内で開花を続けたゼラニウムから花茎や花柄の付け根に葉が生えてくる現象は、植物の生育バランスが崩れた状態を示しています。専門的には「徒長」や「異常な腋芽の発生」と表現できるかもしれません。 原因としては、以下の3点が考えられます。

1. 光の不足

ゼラニウムは日光を好む植物です。冬越しのため室内で管理していた場合、窓辺であっても十分な日光が当たっていない可能性があります。特に、曇りがちな日が多い冬場は、光合成に必要な光量が不足し、植物の生育が乱れてしまうのです。光合成が不足すると、植物は茎を伸ばして光を求める「徒長」という現象を起こします。この際、通常とは異なる位置から葉が生えてくることがあります。

2. 温度と湿度のバランス

室内での冬越しは、温度と湿度のバランスが外に比べて変化しやすく、ゼラニウムの生育に影響を与える可能性があります。暖房による乾燥した空気や、窓辺の寒暖差などにより、植物の生育が阻害され、異常な葉の発生につながる場合があります。特に、乾燥した環境は、植物の生育を阻害し、徒長を招きやすいです。

3. 栄養バランスの偏り

長期間開花を続けたことで、植物の栄養が偏っている可能性もあります。花を咲かせることに多くのエネルギーを費やした結果、新しい葉の発生が通常とは異なる場所で行われることがあります。また、肥料の与えすぎや、逆に不足も原因の一つとして考えられます。適切な肥料の与え方については、後述します。

具体的な対策と今後のケア

ゼラニウムの生育状態を改善するためには、以下の対策を行いましょう。

1. 日光浴を十分に

春になり気温が安定したら、ゼラニウムを屋外または日当たりの良い場所に移動させましょう。直射日光が当たる場所が理想的ですが、真夏の強い日差しは葉焼けを起こす可能性があるので、午前中の日差しが当たる場所がおすすめです。

2. 適切な温度と湿度を保つ

ゼラニウムは、15℃~25℃程度の気温を好みます。寒すぎる場所や暑すぎる場所を避け、風通しの良い場所に置きましょう。また、乾燥した空気は葉の生育に悪影響を与えるため、定期的に葉水を与え、湿度を保つように心がけましょう。加湿器を使用するのも効果的です。

3. 適切な肥料を与える

生育期(春~秋)には、緩効性肥料を定期的に与えましょう。肥料の与えすぎは根を傷める原因となるため、パッケージの指示に従って適量を与えましょう。開花期にはリン酸分の多い肥料、生育期には窒素分の多い肥料を選ぶと効果的です。

4. 剪定を行う

花茎から生えた葉や、徒長した枝は、剪定バサミを使って切り取りましょう。剪定することで、植物の生育バランスを整え、新しい芽の出を促すことができます。剪定を行う際は、清潔なハサミを使用し、切り口に殺菌剤を塗布すると良いでしょう。

5. 鉢の大きさ

鉢が小さすぎると根詰まりを起こし、生育不良につながることがあります。根詰まりが疑われる場合は、一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えの際は、新しい培養土を使用し、根を傷つけないように注意しましょう。

専門家の視点:植物生理学的な観点から

植物生理学の観点から見ると、この現象は植物ホルモンのバランスの乱れが原因の一つとして考えられます。特に、オーキシンやサイトカイニンのバランスが崩れると、植物の成長点が異常な場所に形成されることがあります。長期間の開花により、植物体内の栄養分が偏り、ホルモンバランスが崩れた可能性があります。

インテリアへの応用:ゼラニウムのある空間づくり

ゼラニウムは、その鮮やかな花色と美しい葉から、インテリアとしても人気があります。窓辺に置くことで、室内に彩りを添え、明るく華やかな空間を演出できます。赤色のゼラニウムは、特にエネルギーを感じさせる色で、キッチンやダイニングなど、活気のある空間によく合います。

まとめ

ゼラニウムの花茎から葉が生える現象は、光、温度、湿度、栄養バランスなどの要因が複雑に絡み合って起こる可能性があります。適切な環境を整え、適切なケアを行うことで、ゼラニウムの生育状態を改善し、健康な状態を保つことができます。 この機会に、ゼラニウムの生育環境を見直し、より美しい花を咲かせましょう。

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