スプリンクラー設備アラーム弁の設置場所に関する疑問と解説

スプリンクラー設備のアラーム弁の設置場所は、「ア 点検等に際し、人が容易に出入りできる場所であること。 イ 火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない場所であること。」と、こちらにありますが(http://www.city.yokohama.lg.jp/shobo/koukai/shinsa-shishin/pdf/3-1-3.pdf)、廊下や通路以外の汚物処理室等(扉あり)で自由に往来できる部屋は設置不可でしょうか?また他に基準がありましたら教えて下さい。

スプリンクラー設備アラーム弁の設置場所に関する基準

横浜市の消防設備等審査基準を参考に、スプリンクラー設備のアラーム弁設置場所について解説します。質問にある「ア 点検等に際し、人が容易に出入りできる場所であること。イ 火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない場所であること。」は、設置場所を選ぶ上で非常に重要な2つのポイントです。これらの基準に加え、さらに詳細な基準や考慮すべき点があります。

容易に出入りできる場所とは?

「容易に出入りできる場所」とは、点検や保守作業を行う際に、邪魔になるものがなく、安全にアクセスできる場所を指します。具体的には、以下の点を考慮する必要があります。

  • 通路の確保:アラーム弁へのアクセス通路は、常に人が自由に通行できる幅を確保しなければなりません。障害物や什器の配置には十分注意が必要です。
  • 照明の確保:点検作業は、十分な明るさで行う必要があります。そのため、アラーム弁周辺は適切な照明が確保されている必要があります。夜間点検も考慮しましょう。
  • 扉の開閉:扉がある場合は、容易に開閉できる必要があります。故障や緊急時にもスムーズにアクセスできるよう、扉の構造や状態を確認しましょう。
  • 床の状態:床は平坦で、滑りにくい素材であることが望ましいです。作業員が転倒する危険性を最小限に抑える必要があります。

質問にある「廊下や通路以外の汚物処理室等(扉あり)で自由に往来できる部屋」は、上記の条件を満たしているか慎重に検討する必要があります。汚物処理室は、臭気や湿気、衛生面の問題など、点検作業に支障をきたす可能性があります。また、緊急時に迅速なアクセスが困難な場合もあります。そのため、必ずしも設置不可とは言い切れませんが、適切な場所とは言えない可能性が高いです。

火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない場所とは?

「火災等の災害による被害を受けるおそれが少ない場所」とは、火災や地震などの災害が発生した場合でも、アラーム弁が損傷したり、機能が停止したりする可能性が低い場所を指します。具体的には、以下の点を考慮する必要があります。

  • 耐火性の確保:アラーム弁は、耐火性の高い場所に設置する必要があります。火災時に弁が損傷すると、警報が作動せず、消火活動に支障をきたす可能性があります。
  • 水害対策:水害の危険性がある場所には設置しないようにしましょう。浸水によってアラーム弁が故障する可能性があります。
  • 地震対策:地震による倒壊や落下物からアラーム弁を守る必要があります。設置場所の耐震性を確認しましょう。
  • その他の災害:風災、土砂災害など、地域特有の災害リスクも考慮する必要があります。

これらの点を考慮すると、汚物処理室は、火災発生時に煙や熱の影響を受けやすく、被害を受ける可能性が高いと言えるでしょう。

その他考慮すべき点

上記の基準に加えて、以下の点も考慮する必要があります。

  • 保守点検の容易さ:アラーム弁は定期的な保守点検が必要です。点検作業が容易に行える場所を選ぶ必要があります。
  • アクセス権限:アラーム弁へのアクセスは、関係者のみが許可されるように制限する必要があります。
  • 防犯対策:アラーム弁が盗難やいたずらなどの被害を受けないように、適切な防犯対策を講じる必要があります。
  • 法令・条例:建築基準法や消防法などの法令・条例を遵守する必要があります。地域の消防署に確認することをお勧めします。

専門家の意見

消防設備士などの専門家に相談することで、より適切な設置場所を選定できます。専門家は、建物の構造やリスクなどを考慮し、最適な設置場所を提案してくれます。

まとめ

スプリンクラー設備のアラーム弁設置場所は、点検の容易さと災害リスクの低さを両立させることが重要です。汚物処理室への設置は、状況によっては適切でない可能性が高いため、他の場所を検討することをお勧めします。最終的には、専門家の意見を参考に、安全で信頼性の高い設置場所を選定してください。 建物全体の設計図面と合わせて、消防署への確認も忘れずに行いましょう。 安全な建物環境を確保するために、適切な設置場所の選定は非常に重要です。

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