グラスウール断熱材施工における注意点と対策:かゆみ対策も徹底解説

今、生活している家で、屋根にグラスウールの断熱材を入れようと考えていますが、部屋で大袋を空けると中の繊維が部屋に広がってしまうのですか?後々かゆくなったりするのでしょうか?

グラスウール断熱材施工時の繊維飛散と健康への影響

屋根裏へのグラスウール断熱材施工は、DIYでも可能なため近年増加していますが、施工時の注意点として、繊維の飛散と健康への影響が挙げられます。大袋を開封した際に、繊維が部屋中に広がることは事実です。しかし、必ずしも「後々かゆくなる」とは限りません。その理由は、グラスウールの種類や施工方法、そして個人の体質によって大きく異なるからです。

グラスウールの種類と繊維の特性

グラスウールは、ガラスを原料とした繊維状の断熱材です。種類によって繊維の太さや密度、結合剤の有無などが異なり、飛散しやすさも変わってきます。一般的に、太くて密度が高いグラスウールは、細いものと比べて飛散しにくく、かゆみなどの肌トラブルを起こしにくい傾向があります。また、結合剤が含まれているタイプは、繊維がまとまりやすく、飛散を抑制する効果があります。

施工方法と飛散防止対策

グラスウールの飛散を防ぐためには、適切な施工方法が重要です。以下に、具体的な対策を挙げます。

  • 作業前の準備:作業前に、部屋の窓やドアを閉め、床や家具にシートなどを敷いて保護します。マスク、保護メガネ、手袋を着用し、肌の露出を最小限に抑えましょう。 作業着は、後で洗濯しやすい素材を選びましょう。
  • 開封方法:グラスウールの大袋を開封する際は、一気に開けるのではなく、少しずつ丁寧に開けていきます。ハサミやカッターナイフを使用する場合は、繊維が飛び散らないように注意しましょう。できれば、屋外や換気の良い場所で開封するのが理想的です。
  • 施工時の注意点:施工中は、なるべくゆっくりと作業を進め、繊維が舞い上がらないように注意します。必要に応じて、掃除機やブロワーを使って、飛散した繊維をこまめに除去しましょう。 作業後は、しっかりと掃除機をかけ、部屋全体を清掃することが重要です。
  • 防護服の着用:飛散防止のために、使い捨ての防護服を着用することも有効です。ホームセンターなどで手軽に購入できます。目や肌への保護にも役立ちます。
  • 換気:施工後も、十分な換気を心がけましょう。窓を開けて、数時間換気することで、残留している繊維を除去する効果があります。

かゆみなどの症状が出た場合の対処法

万が一、施工後に肌のかゆみなどの症状が出た場合は、すぐに作業を中断し、医師に相談しましょう。症状が軽度であれば、抗ヒスタミン剤などの薬を服用することで改善する場合もあります。 しかし、重症化することもあるので、自己判断せず、医療機関を受診することが大切です。

専門家の意見:安心安全な施工のために

断熱工事のプロフェッショナルである建築士の山田先生に、グラスウール施工に関する注意点について伺いました。

「グラスウールの飛散は、施工方法によって大きく変わります。適切な防護具を着用し、丁寧な作業を心がけることで、飛散を最小限に抑えることができます。また、施工後の清掃も重要です。高性能な掃除機を使用することで、目に見えない微細な繊維も除去できます。 DIYで施工する場合は、事前に専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けることをお勧めします。万が一、健康被害が出た場合の責任は、施工者自身にあることを理解しておきましょう。」

グラスウール以外の断熱材:選択肢の検討

グラスウール以外にも、様々な断熱材があります。それぞれに特徴があり、施工性や価格、健康への影響などが異なります。

  • ロックウール:グラスウールと同様に繊維状の断熱材ですが、石を原料としているため、グラスウールよりも硬く、耐久性が高いです。また、不燃性であるため、防火性能も優れています。
  • セルロースファイバー:古紙を原料とした断熱材で、優れた断熱性能と調湿性能を兼ね備えています。環境にも優しく、施工性も良好です。
  • 発泡ウレタン:スプレーで吹き付けるタイプの断熱材で、隙間なく施工できるため、高い断熱性能を発揮します。しかし、施工には専門的な知識と技術が必要となります。
  • スタイロフォーム:硬質発泡ポリスチレン製の断熱材で、軽量で加工が容易です。DIYでも施工しやすいですが、断熱性能はグラスウールなどに比べてやや劣ります。

ご自身の状況や予算、家の構造などを考慮して、最適な断熱材を選びましょう。

まとめ:安全で快適な住まいづくりを

グラスウール断熱材の施工は、適切な対策と手順を踏むことで、繊維の飛散による健康被害のリスクを最小限に抑えることができます。 しかし、万が一に備え、作業前には十分な準備を行い、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要です。 快適で安全な住まいづくりを目指しましょう。

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