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カーネーションの挿し芽:成功へのポイント
お気に入りのカーネーションの挿し芽に挑戦中とのこと、素晴らしいですね!バラの挿し芽経験がおありとのことですので、基本的な手順は理解されていると思います。しかし、カーネーションはバラと比べて挿し芽の難易度がやや高いとされています。カビの発生は残念でしたが、諦めずに改善策を試みましょう。以下、ご質問にお答えしていきます。
①下葉からの発芽の可能性
結論から言うと、下葉が切り取られている部分からも発芽する可能性は低いですが、ゼロではありません。 挿し芽の成功率を高めるためには、少なくとも1~2節分の葉を残すことが重要です。葉は光合成を行い、挿し穂の生育に必要なエネルギーを供給する役割を果たします。葉がないと、発根に必要なエネルギーが不足し、枯れてしまう可能性が高まります。
②挿し穂の長さ、節の数
1つの挿し穂につき1~2節が理想的です。2節の方が成功率は高まりますが、挿し穂の数が減ります。節が少ない方が、挿し穂に供給できるエネルギーが集中し、発根が促進されるためです。 多くの挿し穂を得たい場合は、1節でも試してみる価値はありますが、成功率を考慮すると2節の方が無難です。
③ビニール袋の使用
ビニール袋をかぶせることは、湿度を保つ上で有効な手段ですが、湿度100%はかえってカビの発生を招く可能性があります。 ビニール袋を使用する場合は、毎日数時間、袋を外して換気をし、湿度を調整することが大切です。また、通気性の良い袋を使用したり、袋に小さな穴を開けるのも良い方法です。
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④適正温度
カーネーションの挿し芽に適した温度は18~25℃です。ストーブの上は温度が高すぎる可能性があります。暖房の効いた部屋の窓際(レースカーテン越しの直射日光は避ける)は、温度と日照のバランスが比較的良いでしょう。ただし、夜間の温度低下には注意が必要です。
⑤最適な置き場所
シクラメンが良く育っている環境は、カーネーションにも適している可能性が高いです。暖房の効いた部屋の窓際(レースカーテン越え)が最適でしょう。 ただし、夜間の温度低下が10℃を下回るようであれば、保温対策が必要です。例えば、夜間は段ボール箱などで保温したり、窓際に発泡スチロールの箱を置いて保温するのも有効です。
⑥改善点
メネデールとルートンの使用は適切です。しかし、ロックウールと土を両方使用している点が気になります。ロックウールは湿度を保ちやすく、発根を促進するのに有効ですが、通気性が悪いため、カビが発生しやすいというデメリットがあります。 挿し芽用の土は、通気性と保水性のバランスが良いものを選びましょう。パーライトを混ぜて通気性を高めるのも効果的です。
また、イチゴパックは、湿度を保つには良いですが、通気性が悪くカビの原因になりやすいです。挿し木用の土を使う場合は、通気性の良い容器を使用することをお勧めします。 例えば、小さな鉢や、穴の開いた容器を使うと、カビの発生を抑えることができます。
専門家の視点:挿し芽成功の秘訣
園芸のプロであるA氏に話を聞きました。A氏によると、「カーネーションの挿し芽は、湿度管理と通気性のバランスが重要です。湿度が低すぎると乾燥し、高すぎるとカビが発生します。通気性が悪いと、これもまたカビの原因になります。そのため、適切な湿度と通気性を確保するために、定期的な換気と、通気性の良い用土や容器を選ぶことが重要です。」とのことでした。
実践的なアドバイス:挿し芽成功のためのステップ
1. **親株選び:** 健全で元気なカーネーションを選びましょう。病気や害虫の被害を受けていないものを選びましょう。
2. **挿し穂の準備:** 鋭利な刃物で挿し穂を切り取ります。切り口は清潔にしましょう。
3. **下処理:** メネデールで水揚げ後、ルートンを塗布します。
4. **用土の準備:** 挿し木用の土にパーライトを混ぜて通気性を高めます。
5. **挿し木:** 挿し穂を土に挿します。深すぎると発根しにくいため、適度な深さに挿しましょう。
6. **湿度管理:** ビニール袋を使用する場合は、毎日数時間換気します。
7. **温度管理:** 18~25℃を保ちます。夜間の温度低下には注意しましょう。
8. **観察:** 毎日挿し穂の状態を観察し、必要に応じて対応します。カビを発見したら、すぐに取り除きましょう。
まとめ
カーネーションの挿し芽は、バラに比べて難易度が高いですが、適切な手順と環境を準備することで成功率を高めることができます。湿度と通気性のバランス、温度管理を徹底し、根気強く取り組めば、きっとお気に入りのカーネーションを増やすことができるでしょう。